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今夜はコールドムーン🌕✨最終話やってます♪

三月に入った或る夜、春翔から《空を見上げたら満月でした》というメッセージがLINEで送られてきた。凛香は寒空の下、大きな満月を見る。春翔は、コールドムーンのような白くやわらなかな明るさで自分を照らし、支えてくれていると実感する。

受験勉強を一生懸命続けてきた公立高校入試で、凛香は今ひとつ手応えが感じられなかった。

入試の翌日は、離婚した父親と会う日になっていた。母に、父親と会った時にどんな会話をしたらいいか尋ねた会話のなり行きで、母から自分に対する本心を聞き出すことができた。「凛香、苦労かけてしまって、ごめんなさいね」「子育てにかかる時間は、凛香ちゃんに必要とされているという証でもあるし、今しかない大切な時間なの」という言葉から、凛香は自分が愛されていたのではないかと思う。母に「今もアフリカに行きたいの?」と聞かれ「自分の家のようなひとり親家庭をサポートする仕事をこの町でしたい」と答えている自分がいた。

離婚した父親に会うため約束した場所に行くと、凛香は混乱した。待っていたのは「子供食堂」でお世話になった宮じいだったのだ。

【小説】コールドムーン第7話より

つづきはこちらで🌈✨

Kenji Nさんの素敵な演奏をリンクさせて頂きました。三枝成彰作曲:サリーの指定席