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FPSという言葉も知らない女子が"Apex配信"にハマった理由を考えてみた。【Apex Legends】
■はじめに
20代女性。趣味はスポーツ観戦。ゲーム歴はポケモン程度。FPSという言葉も知らない。PCでできるゲームといえば、ソリティアかマインスイーパーのイメージのみ。約1年ROM専をつらぬいている。なぜ、私がここまでApexにハマったのか。その理由を考えてみた。
(※ 流行った理由ではなくハマった理由ですので、完全にすべてが個人の感想となっておりますことご了承くださいませ)
■ゲーム実況配信、初見です
ゲーム実況というジャンルの存在を知ったのは、2019年半ば頃。
Twitterで流れてきたカウンターファイトの動画(料理シュミレーションゲーム)から、兄妹のゲームチャンネルを見始める。
抜群のゲームセンスとトークスキルが相まって、おもろ〜すご〜つよ〜笑〜と楽しい気分になれた。スポーツでも強いチームが好きな私にとって、ゲームが上手い人は憧れるし、好き。
アンダーテール/バイオハザード/Detroit: Become Human/オーバークック などを履修。
YouTube側にゲーム配信に興味があるユーザーだと勘づかれたからか、どうぶつの森のライブ配信がおすすめに出てくる。Dead by Daylight系実況者さんたちの配信を嗜む。
そうしているうちに、そのなかのある配信者さんがApex配信を始めた。
■Apex Legendsの第一印象
ものひろいゲーム。
ものが床に散らばっている。なんか拾って集めてる。撃たれて終わる。
" このゲームのおもしろさはどこ…? "
待機画面では、おだんごヘアのキャラクターがなにかにもたれかかりながら真ん中に居座っている。初見でビビビッと惹かれるほどのかわいさはそのときは感じられなかった。
と、思っているうちに優秀と噂のYouTubeおすすめ機能が、Apexをメインにしている配信者さんのライブ配信を出してきた。
" 別ゲー "
爽快感あふれる動きで敵を倒していくパスファインダーがそこにはいた。
■Apex配信 視聴履歴
2020年3月頃〜
□ kinakoさん PS4ソロカジュアル ライブ配信/動画
初見の感想は、"こんにちはマシーン"。永遠にコメント欄に挨拶しながらも楽しそうに爽快なプレイをしていた。なにもかもがスピーディーだったから、Apexがわからないなりにも"強いんだろうな"と感じた。
動画投稿を遡って見ていくと、いつも味方の野良さんたちを「うまいね〜」「やるね〜」と褒めていて、その野良さんがキャラクター含めみんな可愛く見えてくる現象が起きた。銃撃戦に似つかわしくない平和な雰囲気が溢れていた。
□ 渋谷ハルさん PC 動画
その頃、Apexで検索して出てくるのはだいたい渋谷ハルさんの動画だったような気がする。強い人の出している4000ダメージや20キル、この武器が強い!などの解説動画は、当時はなんのことか分からずあまり興味がなかったので、「アーマーなし縛り」「ミラボヤでデコイのふりしたらバレない説」等サムネイルに惹かれたおもしろ系を見ていた。そうしているうちに、徐々にキャラクター(レジェンド)やそれぞれの能力、ゲームの仕組みを覚えていった。
レイスの虚空かっこいい〜 ワットソンのクリスマススキンかわいい〜 蘇生モーションかわいい〜 しろくまジブかわいい〜など、キャラクター自身の魅力もあり、ハマり始める。
kinakoさん5万人、渋谷ハルさん10万人、ボブサップエイムさん3万人目指す〜というような話をしていたのがこの頃だったと思う。
(いまの伸び率すごすぎる👏)
2020年5月〜
□ 渋谷ハルさん スクリム・大会配信
渋谷ハルさんの配信から競技シーンの存在を知る。カジュアル配信やネタ動画とは打って変わって真剣モードの模様。
この時代のスクリムでは、レイス・ジブラルタル・ワットソンがメタ構成。
"ずっと建物にこもってる!なにしてるんだろうこれ…?"が競技シーンに対する第一印象だった。建物も道もどこもかしこもワットソンフェンスがキラキラ〜。
めちゃくちゃおもしろい!とはならなかったけど、戦略ゲーなんだろうなという興味が上回り、なんとなく何回か配信を見続けた。
チームとしてあまり勝っている場面が見られないことも多かったので、上位勢の強いチームの動きが気になって、渋谷ハルさんの動画に出ていて名前を目にしていたDeToNatorのAleluさん配信を見てみることにした。
□ 競技シーン勢 スクリム配信
Twitchという配信サイトがあることを知る。
Aleluさん視点でスクリムを観戦してみる。動き早すぎ、チームの報告量すごい、なんか今まで見てたものとは別次元の戦い。レイスかっこいい。
ただ 私が一人称視点に慣れておらず、チームの一番手ポジションであるレイス視点だと レイス自身はもちろん味方の姿も見えなくて、どんな動きをしているかがわかりづらかった。
それならと、レイスが視界にいて見えやすいであろう二番手の視点、当時ジブラルタルをしていたMukaiさんの配信に落ち着く。
競技シーンの真剣勝負感に惹かれ、スクリムを毎回見るようになる。作戦や動きを秘密にしたくて配信をしないチームも多数ある中、DeToNatorは配信上で一試合ごとにオーダーやチームの動きの反省会をすることが多く(重要すぎるときはミュートもたまにあり)、それもまた良かった。
プロ同士の戦いでのプロによる反省という相当レベルの高い話を聞かせてもらえてることがすごいと思った。そしてそれを聞きながら、リスナーさんたちでチームの成長を見守る感じが暖かかった。
次の日に、スクリムでのシーンを見返して図解しながらそのときの考えや自分たちのすべきだったベストな動き、ウルトの使い方、敵をどう動かすかを説明してくれる時もあり、Mukaiさんの配信はとても勉強になった。
Apexは撃ち合いの強さは言わずもがな、知識や戦略や判断の早さ、すべてが重要な 知れば知るほど深いゲーム なんだな〜と感じた。
□ プロ大会観戦
Apex Legends 日韓大会をマネージャーの月島さん視点(DTN全員視点 分割表示/選手VC +解説)を見ながら応援。絶望的状況からの逆転優勝を見届け、ああ〜スポーツなんだな〜と実感する。チームのそれまでの紆余曲折、あらゆる状況を見てきていたのもあっていろんな感情がこみ上げた。感動をありがとう。
2020年7月〜
□ コミュニティ大会 観戦
RAGE / Vtuber最協決定戦 / CRCUP etc...
ストリーマー寄りの大会が多く開かれるようになってくる。大会ならではのメンバー編成や、本番までの練習も見どころ。優勝には必ずドラマがあるし、そこにたどり着くまでの甲子園的な熱さも最高。
〜2020年2月
□ ストリーマー ランク配信
最近は、主にプレデター帯のフルパランク配信が好み。
そんな感じで、約1年間カジュアル層から競技シーン、大会とApex配信を楽しんできた。
■Apex Legendsの長所
・ほどよくリアリティのあるグラフィック
画面全体が明るめ。代わり映えする。銃を撃つ系のゲームはだいたい廃れた家、草っ原など枯れ果てた色合いが多いようなイメージ。逆に近未来的のっぺりグラフィックも酔いそうで少し苦手だから、Apexの現代的なきれいなマップが好き。
・愛嬌のあるキャラクター(レジェンド)
リアクションがかわいい。とことこ走ったり、見つめたり。たまにいる一生懸命さがあふれ出ちゃってる子とか。プロシーンならキレのある動きをしているから全員がかっこよく見える。これがもしリアル人間の軍人風アバターだったらかわいさは感じないし、戦争感が好きじゃないから見なかったと思う。
・スピード感がちょうど良い
いまなにをしているかがわかりやすい。敵発見、撃たれる、アーマーが削られて、体力が減って、ダウンする。撃ち合いだったり回復だったり移動だったりの動きが目で追える。撃ったときのダメージが数字で出るのも視覚的にわかりやすいポイント。なにやってるのかさっぱり〜っていう速さのゲームもある中で、Apexのスピード感はちょうど良い気がする。
・UIがわかりやすい
画面にほぼすべての情報が出ている。細かいことを知らなくても楽しみやすいし、気になったことだけを調べればいい。私が調べたことは①何色のレアリティが強いのか②弾の種類③ランク制度 くらいだと思う。あとは雰囲気で分かっていける。(大前提:聞く前に調べよう)
・無料
この世に無料のゲームなんてあるんだ。ゲームってソフト買うもんじゃないの…って思ったよ私は。Apexは無料ゲームのクオリティをはるかに超えている気がする。
■個人的な感想
□ 好きなところ
・降下後、あさり始めて武器を持つ前にグレネードを拾ったら一旦にぎりしめるところ(かわいい)
・あさり中、手に取った武器をリロードするところ(音が良い)
・レジェンドが撃たれたら、プレイヤーが「いたぁーい」って言いがちなところ(おもろ)
・マップ World's Edgeのエピセンター周辺のつるつる氷ゾーン(きれい)
□ すごいと思うところ (※ゲーム常識皆無素人目線)
・プロやストリーマーが仲間にくるor対戦できる
チャンピオン画面やキルログに名前が流れた時、"うわ〜"っていう反応が多いみたいだけど、初めて見たときはすごいことだと思った。現実のスポーツだったら、特別な機会がない限りプロと一般プレイヤーがあいまみえることなんてない。強いひとのパワーを間近で感じられる可能性があるゲーム、すごい。
・武器スキンを変えられる
武器の上をポチッてするだけで設定してるスキンに変わる。マッチの60人×2種類、武器を持ち変えたらそれ以上の数。みんな、自分の好きな見やすいスキン使えていいね〜
・ブラッドハウンドの足跡追跡
最初見たとき、衝撃をうけた。何秒前にどこ通った、っていう表示のプログラムがどうなってるのか気になって仕方がない。試合全員分の足跡が記録してあるって考えたら、すごいな〜ってなる。
■おわりに
FPS・バトロワという言葉さえ聞いたことがなかった。そんな私がApex配信にハマって早1年。
いまでも強く印象に残っているのは、「野良が弱くて勝てません.どうしたら良いですか?」という質問に、「自分が強くなればいい」と答えていた方がいたこと。考え方が 芯のある本当に強い人 という感じでかっこよかった。ゲームにおける心得を教えられた気がした。
そういう面では、どんなにプレイが上手くても 暴言の飛び交う配信を最初に見ていたら、興味を持つ前に即見るのをやめていたはず。穏やかなプレイスタイルの配信者さんたちからApex Legendsを知ることができて本当に良かった。
やってみたいか? ー PCもCSもSwitchも持ってないけど、レイスを使ってみたい。虚空への憧れ。
だけど、いまの"圧倒的に上手い人のプレーを見て楽しむ" というスポーツ観戦的な楽しみ方にも満足している。野球をしたことがないけれど、野球観戦が好きなのと同じ感じ。
そういえば、野球も全く知らないところから、甲子園に興味を持ち 観ていくうちに野球のルールを覚え、初めて観たプロの試合は劇的勝利 、プロ野球も観戦するようになるという流れだったのを思い出した。そう考えてみると、スポーツ観戦好きな私がApex配信にハマるのは必然だったのかもしれない。
これからも、Apex Legendsというゲーム自体が兼ね備えている潜在的な魅力と プレイヤーのもたらすエンターテインメント性やチームスポーツ的な側面が合わさって 魅力的な配信が作られていくことを期待している。
つたない文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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イラスト:椎名いちご 様
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素敵なイラストお借りしました。ありがとうございます!
■いちおし動画
[Apex Legends] 野良と無理やり会話した ネタ動画 / kinako
Apexを見始めた本当に初期の初期頃に見た動画。ほのぼのしすぎやしませんか。ビル!階段!塔の上!っていう印象が強かったけど、数ヶ月後マップ覚えてから見返した時にどういうルートで移動してたかが分かって二度楽しめたこともあって思い出深い。
【Apex Legends】DTN日韓大会 最終試合で大逆転優勝のハイライト!/ カズヒサ
DTNは格好良すぎた。そして このファンの方の編集が素晴らしい。実際リアルタイムで応援してた時の緊張感と、優勝したときの鳥肌が立った感じが伝わる動画。
【日韓公式大会】最終試合で22キルして逆転優勝!ALGS Summer Circuit #1 - APAC North【APEX】/ Alelu
選手側(Aleluさん)の視点。神視点からは分からない、オーダーとお互いの声がけ 熱い気持ちが伝わる動画。