SSoM-67 Sadao Watanabe “Jazz & Bossa Live at Suntory Hall”
1965年、渡辺貞夫が帰国したとラジオで聞いた。1962年から、ボストンのBerklee College of Music に留学していたのだ。
帰国してインタビューに答えて「日本でジャズを普及させるには、ボサノバから流行らせることが良いとわかった。なので僕はボサノバをやるよ」と。渡辺貞夫がジャズ全体のことを考えて長期的なビジョンを持っていることに驚いたことをハッキリと覚えている。
渡辺貞夫は1933年生まれ、現役で演奏活動を続けている。それだけでも凄いことだけど、音楽表現としての衰えがまったく無く、さらに人生を重ねた深みが加えられている音がサックスから出ている。感動だ。
2015年あたりからのアルバムは、すべてハイレゾで配信されているのが嬉しい。今回紹介するのは、2021年のアルバム、
Jazz & Bossa Live at Suntory Hall
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僕は、音楽には、それぞれ適した空間の大きさがあると思っている。そういう意味では、ボサノバにはサントリーホールは大き過ぎる。しかし、オーケストラ用のサントリーホールには余りある美しい残響がある。ストリングスと融合した素晴らしいライブ音源だ。
サントリーホールでのコンサートの様子。
少し音を大きくして、大空間を感じよう。映画の中で都会を彷徨っているような気分になってくる。ストリーが湧き出てくる。