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『スプラトゥーン3 前夜祭』を海外リージョンで遊ぶプレイヤーに要求された、ある「配慮」についての雑感
(注)『スプラトゥーン』関連の話題について、普段はなるべくデータなどを出しながらの議論を記事としていますが、今回は完全に言い掛かりに近い個人の感想です。
『スプラトゥーン3 前夜祭』におけるリージョン選択
みなさん『スプラトゥーン3 前夜祭』お楽しみのことと思います。以前のnoteの記事で、国際化に関する懸念を述べましたが、前夜祭に関しては、初回起動時にリージョンを選択するという仕様でした。これは、一度設定するとセーブデータを削除しても変更不可能というものです。
[おしらせ]
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) August 23, 2022
『スプラトゥーン3 前夜祭』を初めて起動した際に選択するフェスの地域は、必ずお住まいの地域を選択するようお願いいたします。
『スプラトゥーン3 前夜祭』では一度選択した地域を変更することはできず、ご希望の日時にフェスマッチに参加できなくなる可能性があります。 pic.twitter.com/AJ8TANsYiu
(追記)
— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) August 24, 2022
『スプラトゥーン3 前夜祭』でのフェスの地域の選択は、1つのニンテンドーアカウントにつき1度だけ行うことができます。
1度選択をした後は、セーブデータを削除しても地域を選び直すことはできませんので、ご注意ください。
『スプラトゥーン3 前夜祭』の開催時間のズレ
さて、前回の記事でも述べましたが、『スプラトゥーン3 前夜祭』はリージョンによって開催時間がちがいます。
ヨーロッパ:2022年8月27日 17:00 - 2022年8月28日 5:00 (日本時間に換算したもの)
アメリカ大陸:2022年8月28日 1:00 - 13:00(日本時間に換算したもの)
日本:2022年8月28日 9:00 - 21:00(日本時間に換算したもの)
となっています。つまり、ヨーロッパが一番最初にはじまり、次にアメリカ大陸、そして最後に日本およびアジア・オセアニアでの前夜祭が始まるわけです。これは個人的な想像ですが、サーバーの負荷を分散させるための措置という可能性はありそうです。また、アクティブプレイヤーが相対的に少ないと思われるヨーロッパから開催することで、サーバーのパラメータなどのチューニングをしていくというようなこともあるのではないでしょうか?
新しいゲームの体験を少しでも早くしたい、しかもリージョンを選択できる、となれば、日本にいながらヨーロッパリージョンを選択するプレイヤーが出てくるのは想像に難くありません。任天堂も「お願いします」と、お願いベースであり、実際に前夜祭を初回起動したときに表示される文言も「おすすめの地域」というものであり、強制ではありませんでした。特に、Nintendo Switch Online のファミリープランなどに加入していてひとりで複数のアカウントを運用している場合などは、日本と欧州などの選択をする障壁もだいぶ下がるのではないでしょうか。
日本以外のリージョンを選択したプレイヤーに求められる「配慮」
さて、ここで問題になるのは、日本リージョンのみでの前夜祭への参加を予定しているプレイヤーです。そのようなプレイヤーのなかには、(日本人が)欧州の前夜祭に「フライング」で参加して、その様子をときには画像や動画を添えてツイッター等に投稿することを面白く思わない層が一定数いるようなのです。
たとえば、以下のような発言を見かけました(たわいもない発言なので出典元を記載することは控えます)。
みなさん地域をヨーロッパに変えてプレイするのは否定しませんがネタバレを嫌がってる人がいるのでツイートでのネタバレはやめましょう!!
前夜祭フライングしてんだからツイートととかでネタバレみたいなことするなよー!!!!!
運営がちゃんと日本時間で遊んでくれってのガン無視してるんだからなーーー!!!!!!
ヨーロッパにして先にプレイするのは自由だけどそれをツイートしてネタバレするのは普通にやってる事ヤバいって気づいてくれ
ヨーロッパの前夜祭やる人へ
頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな頼むからネタバレだけはするな
by日本国民
スプラトゥーン3前夜祭のネタバレするのやめてもらっていいですか?まだできてない人の気持ちも考えてください!
任天堂が「公式に」設定した時間帯で遊んでいる、そしてリージョンもオススメはあるものの「公式に」自由に選べるとしている状況で、日本での前夜祭がはじまるより前の時間に他のリージョンの前夜祭で遊んでいるひとは「フライング」であり、その様子を任天堂が「公式に」許可しているチャンネルを使って公開することは「ネタバレ」ということになっていて、日本のスプラプレイヤーに「配慮」しないといけないんだそうです。
Twitterに前夜祭の情報流す人はネタバレ配慮した方がいいよ
— はなび (@hanabi_mnfl) August 27, 2022
ハッシュタグ前夜祭からイラスト見てまわりたかったんだけど、ネタバレくらいたくなくて断念…
— あいPONだが… (@PON44585721) August 27, 2022
地域詐称は全然良いんだけど、ハッシュタグ「フライング前夜祭」にするとかの配慮は欲しかったな〜!
絵師さんたち、すまぬ…💤 pic.twitter.com/LSXuaFP14Q
「配慮」を求められることに対するわたしの反論
『スプラトゥーン3 前夜祭』を遊ぶことは日本のプレイヤーにだけ許された既得権益ではありません。このくらいは分かっているのだと信じたいのですが、どうもそれすら危ういのではと不安になります。日本(あるいは自分)が常に一番最初じゃないと気が済まない人達がおおいのでしょうか?
ツイッターにはミュート機能もあります。また、本当に「ネタバレ」を防ぎたいのであれば、12-24時間程度ツイッターを見ないという選択肢を採ることも十分可能なのではないかと思います。実際、「ツイッターからログアウトして見ません」というツイートをされている方も見かけました。むしろこちらがあるべき姿だと思います。他人の行動をコントロールするよりも、自分に出来る対応をすることで自衛したほうがよいでしょう。しかも今回に関しては十分に対応可能な範囲のことです。
現在まで流れてくる動画は先行プレイとクラッキングだけだから数が少ないけど、17時からはふつうにフェス開始だからものすごくたくさんの情報と動画が流れて来るはず。私はまたツイッターログアウトします、フェスは初見で楽しみたい
— まさとさま (@masatosamasan) August 27, 2022
わたし個人としては、映画などを含めて「ネタバレ」というものをまったく気にしないタイプなので、「ネタバレ」を気にしている方々のことをあまりよく理解できないというのはあります。それにしても、ここまで他人の行動を抑制しようとしてまで大事にしたい「ネタ」というのは一体なんなのでしょうか。実際に前夜祭をプレイしてみてもよくわかりませんでした。昨今はゲーム配信を視聴するということもメジャーな行動になっていますが、「体験」こそがゲームの本質であるというのはまだまだ言えるのではないかと思います。まあいいや。
普段海外勢として『スプラトゥーン2』を遊んでおり、日本のスプラプレイヤーに海外勢がお荷物扱いされていたり、下に見られていたり、いろんな意味でバカにされたりしているのを身をもって体験している私としては、今回の体験は非常に不愉快なものでした、というのが言いたいことですね。
日本のプレイヤーは海外プレイヤーには配慮しないの?どうして?
一方で、たとえば、前夜祭を遊びたいけど事情があって遊べない方に日本の人達は「配慮」するのでしょうか?少なくともツイッターを見ている限り、そのようなことを言っているひとは一人もいません。日本での前夜祭がはじまったとたんに、配信、ツイッターその他で大盛り上がりです。まだプレイできてなくて「ネタバレ」がイヤな人がいるかもしれないのにね。
『スプラトゥーン3』本編は、ソフトウェアの対応リージョンで日付が9月9日になったところから遊べるようです。したがって、本編に関しては日本は欧州(中央ヨーロッパ時間)に比べて7時間早く遊べるようになるわけですが、日本の皆さんは欧州の方々への「ネタバレ」に「配慮」して配信やツイートを控えるのでしょうか?私にはそのようには思えません。
「ズルい」が支配する日本社会
このように、日本にありがちな「ズルい」を原動力とした足の引っ張り合いをするというのはあまり整合性を担保するものではないですし、誰のことも幸せにしないので、自分も含めて都度振り返っていくというのは大事だなあと思いました。
「ずるい」っていう感覚本当に面白くて、日本のあらゆる現場を支配してる意味不明なルールの大半が誰かの言う「ずるい」に起因していると思ってて、だいたい関係者全員が不幸な状態に引き摺り下ろされます。幸せはずるいので。
— ktrst🌻 (@ktrst) July 19, 2018