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僕がFUJIFILM X-M5 というカメラを買った理由

帰ってきて、すぐに箱から出して外へ出かけた。
「何を撮ろう」
いつもと同じ、家の前の道すら魅力的に見えてきた。

カメラを買った。
選んだのはFUJIFILMのX-M5。11月28日に発売したばかりのカメラです。

以前、CanonのEOSKissMというAPS-Cの入門的カメラを8万円くらいで購入したのですが、「iPhoneと比べると確かに高画質だけど……特に感動は…しないかなぁ…」と思ったままほとんど使わなくなってしまいました。

そんなこんなでカメラのことなんてとうに忘れた今日この頃、たまたま読んだ本に感動しました。

この本を読んで「ああ、カメラを趣味にしてみたいなぁ」という思いがふつふつと蘇ってきたのです。

はじめてのカメラを買ったのは確か5年前くらい。
まだ働き始めたばかりでお金の自由がきく頃でした。その一方で、働き始めたばかりで精神的な余裕とは縁のない頃でした。カメラを買ってはみたものの、毎日の仕事が忙しくて出かける頻度なんてほんのわずか。
いや、厳密に言えば出かけてはいました。
でも、それはたとえば近くのイオンとか、よく見るチェーンの飲食店とか。
出かけてはいたけれど、生活の延長線上にあるようなお店ばかりに出かけていて、カメラを持ち出すような劇的な場所、なんてところではありませんでした。
そんな生活の成れの果てが、埃をかぶってしまった僕のはじめてのカメラ…


 写真は伝えることは苦手だけど、自分の感情を記憶することは得意です。
 だからどんなときでもいつでも撮った方がいいです。そのためにも感動のハードルを下げる。感動のハードルを上げたら写真は撮りません。海外旅行に行くと写真をたくさん撮るのは感動のハードルがグンッと下がるからです。
 外国人観光客からすれば、ぼくたちが普段目にしている街の景色も感動だらけです。自分が普段目にしている街の景色を「つまらない」と思っている人は、自分がつまらない人なだけです。
 おもしろい人というのは、自分の周りのおもしろさに気づきます。おもしろさの感度が高い。だから写真をやるなら、感動のハードルを下げておもしろさに気付く人になる。おもしろい人の写真っておもしろいです。そしてつまらない人の写真はつまらないです。

幡野広志『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真』P.47 太字は引用者による

この言葉を読んだ僕は、
「あ〜…確かにあの頃は感動のハードルが高かったのかもしれない。」
と思いました。
もしかしたらイオンにも、チェーンの飲食店にも、ささやかな感動はあったのかもしれません。きっと、僕はそれを見落としていました。

年齢が変わり、住む土地が変わり、あのイオンにはもう行かないけれど、これから先の人生はささやかな感動に気づくおもしろい人でありたいと思った次第です。
どうせこの人生なんてあっという間ですから。
短い人生を豊かな人生にするためには、ささやかな感動を繰り返すことが大切なんじゃない?とか考えるようになりました。こんなことを考えるくらいに、オッサン化が進んでいます。

ともかく、僕の新しい趣味としてカメラが始まりました。
(ここで新発売のカメラを新調しよう!となるのが僕の俗っぽいところです。それはさておき…)
これからカメラを通して見つかるささやかな感動に心躍っております。


これからはこんな感じのフォトエッセイみたいなものも書いていきたいと思います。
ではまた。

【追記】ふたつ目のnoteを書きました↓

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