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甘美なスチールリム <LEICA M10-P>

Summilux-M 35/f1.4 Steel Rimが届いて、早速LEICA M10-PとLEICA MP 0.72で撮ってみました。まずは、LEICA M10-Pでのファーストインプレッションです。

開放F1.4、1/25秒、ISO250で撮影。

やはり開放での描写が、何か薄い膜で覆われた感じというか、夢で見た風景というか、何とも言えない甘い独特な雰囲気です。とくに逆光で撮ると、その効果が強調されます。

ブレてもピンボケでも気にならない気軽さ

人が少しブレましたが、逆光の効果と相まって雰囲気を作ってくれました。F1.4 1/250 ISO200  (ノーファインダー撮影) 
人物にピントがいっていませんが、あまり気にならないのがこのレンズの良さ。F5.6 1/250 ISO800 (ノーファインダー撮影) 

独特な描写のおかげで、多少ブレやピントが合っていなくても気にならないのがこのレンズの良さです。これがAPO-Summicronのような高性能なレンズだと、ブレやピントに対してシビアになると思います。そういう肩肘張らないで済む、非常にカジュアルなレンズです。

多い情報量

ペーズリー柄の派手なジャケットに夕陽が当たって印象的でした。この写真はAdobe Lightroomでレッドを若干調整しています。F2.8以上ならば、現代的な解像感ある描写になります。F6.8 1/250 ISO500 
ガラスの写り込みで多重露光的なイメージを狙いました。この写真はAdobe Lightroomで調整しています。RAWの情報量が多いので、いじっても破綻しません。F4.8 1/250 ISO1250 (ノーファインダー撮影) 

F2.8以上に絞れば、普通に描写してくれます。さらにシャドウ部の情報量が多くディテールがしっかり表現され、見応え感があるのが印象的でした。RAWデータでは、Adobe Lightroomで調整しても破綻する恐れがなく安心して好きな描写を追求できます。

絞れば普通に描写してくれる

F5.6 1/250 ISO250
F4 1/250 ISO200
F5.6 1/250 ISO640
F4.8 1/500 ISO1000

これら4枚は、殆ど撮って出しの状態です。光を優しく描写し、心地よい雰囲気です。また、色彩がニュートラルにも関わらず、しっかりと存在感を感じさせてくれるのが好印象。周辺減光が目立ちますね。レンズフードのケラレかと思いましたが、外しても同じ周辺減光がありました。

魅力的な前ボケ

F1.4 1/2000 ISO500
F1.4 1/1000 ISO200

街スナップでは、パースを強調する前ボケを積極的に使いたくなります。大口径の良さですね。

まとめ

シルバーボディにシルバーレンズは、やはり似合いますね。レンズフードが無い方が特徴のスチールリムが目立ち格好が良いです。

デジタルで撮ると細部までしっかりと描写してくれますが、このレンズを使うとデジタルでは難しい曖昧さを上手に表現しフィルムライクな絵作りになります。フィルムカメラとのハイブリット運用で強みを発揮するレンズではないでしょうか。そのためフィルムカメラで使うよりも、デジタルカメラで積極的に使いたいと思います。

カメラ:LEICA M10-P
レンズ:Summilux-M 35/f1.4 Steel Rim
出力:Adobe Lightroom Classic

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