甘美なスチールリム <LEICA M10-P>
Summilux-M 35/f1.4 Steel Rimが届いて、早速LEICA M10-PとLEICA MP 0.72で撮ってみました。まずは、LEICA M10-Pでのファーストインプレッションです。
やはり開放での描写が、何か薄い膜で覆われた感じというか、夢で見た風景というか、何とも言えない甘い独特な雰囲気です。とくに逆光で撮ると、その効果が強調されます。
ブレてもピンボケでも気にならない気軽さ
独特な描写のおかげで、多少ブレやピントが合っていなくても気にならないのがこのレンズの良さです。これがAPO-Summicronのような高性能なレンズだと、ブレやピントに対してシビアになると思います。そういう肩肘張らないで済む、非常にカジュアルなレンズです。
多い情報量
F2.8以上に絞れば、普通に描写してくれます。さらにシャドウ部の情報量が多くディテールがしっかり表現され、見応え感があるのが印象的でした。RAWデータでは、Adobe Lightroomで調整しても破綻する恐れがなく安心して好きな描写を追求できます。
絞れば普通に描写してくれる
これら4枚は、殆ど撮って出しの状態です。光を優しく描写し、心地よい雰囲気です。また、色彩がニュートラルにも関わらず、しっかりと存在感を感じさせてくれるのが好印象。周辺減光が目立ちますね。レンズフードのケラレかと思いましたが、外しても同じ周辺減光がありました。
魅力的な前ボケ
街スナップでは、パースを強調する前ボケを積極的に使いたくなります。大口径の良さですね。
まとめ
デジタルで撮ると細部までしっかりと描写してくれますが、このレンズを使うとデジタルでは難しい曖昧さを上手に表現しフィルムライクな絵作りになります。フィルムカメラとのハイブリット運用で強みを発揮するレンズではないでしょうか。そのためフィルムカメラで使うよりも、デジタルカメラで積極的に使いたいと思います。
カメラ:LEICA M10-P
レンズ:Summilux-M 35/f1.4 Steel Rim
出力:Adobe Lightroom Classic