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自家現像のすゝめ

フィルム写真には、デジタル写真では再現しにくい独特の色合いや質感があり、特に粒子感や暖かみのある色調は、フィルムならではの魅力です。近年、この魅力が若い世代にも広がりを見せており、PENTAX 17やRollei 35AFなどの新型フィルムカメラの発売は、フィルム写真の人気が再燃していることを象徴しています。

さらに、フィルム写真は現像を経て初めてその姿を見ることができるため、撮影後に結果を待つ時間が特別な楽しみを生み出します。このプロセスは、どんな写真が撮れたのかという期待感を高め、完成した写真への感動を一層深めてくれます。最近発売された背面モニターが無いLEICA M11-Dは、デジタルカメラでありながらフィルムカメラの楽しさを擬似的に体験できる一台として注目を集めています。

このように、フィルム写真とカメラが持つ独自の描写や体験価値が、再び見直されつつあるように感じます。

バスルームが現像所

フィルム写真やカメラをさらに深く楽しむ方法として、ぜひモノクローム写真の自家現像に挑戦してみてはいかがでしょうか。自家プリントには暗室が必要で、ハードルが少し高くなりますが、自家現像であれば暗室は不要で、意外と手軽に作業が始められます。現像したフィルムは、専用スキャナーやデジタルカメラを使ったデジタルデュープ(複写)でデータ化することができます。さらにこだわるなら、自家プリントにも挑戦できますが、まずは気軽に自家現像を楽しんでみましょう。

道具はいたってシンプル

自家現像に必要な道具は、それほど高価ではなく、手軽に揃えることができます。道具や薬品が揃えば、あとは実際に現像を行うだけです。また、コストもラボに依頼するより大幅に抑えられます。フィルムの価格が高騰している今、自家現像でランニングコストを抑えられる点は大きな魅力ではないでしょうか。

温度管理が重要

自家現像は、化学薬品を使った手作業です。手を動かし、物理的な工程を経てモノクロームネガフィルムが現れる瞬間には、アナログならではの「手仕事の喜び」を感じることができます。

現像したあとの達成感はひとしお

モノクローム写真の自家現像は、単なる技術的なプロセスを超えて、創造的で感情的な体験です。時間をかけて丁寧に写真を仕上げることで、自分自身の手で作品を作り上げる達成感を味わうことができ、その過程が写真そのものに深い価値を与えてくれます。
さあ、皆さんも自家現像にトライしてみましょう!

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