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いつの間にか、生活の一部になった自家現像

2年半くらい前から、モノクロームフィルムの自家現像を楽しんでいます。自家現像は、フィルム写真の趣味をより充実したものにするため始め、今では生活の一部になっていることに気づきました。

最初の半年間ぐらいでいくつかの現像液を試し、使い勝手やランニングコストなどを勉強して最適解を探りました。その結果、現像液はKODAK HC-110、定着液はTF-4、フィルムはKODAK Tri-XとILFORD HP5+を軸にしていました。ただ、Tri-Xの価格が高騰しているので、今後はILFORD HP5+とFOMAPAN 400がメインのフィルムになります。いろいろなフィルムや現像液を楽しむのもありますが、私の場合はこれらを固定化することで、写真を撮る事に集中できていると感じています。

現像する時間は、セットアップから片付けまで入れて1時間半くらいです。だいたい、週末の家族が寝静まった後、ビールを飲みポッドキャストを聴きながら自家現像で楽しんでいます。この1時間半というのも、無理の無い程良い時間です。

自家現像の良いところとして、フィルム高騰の中、コスト的な精神的負担が少ない事です。KODACK HC-110は、1ロール(ILFORD HP5+)の必要量は4.5ml(H希釈63:1)なので、単純計算で 1リットルだと222ロールの現像ができます。B&Hで1リットル$32.95で販売されているので、1ロール約$0.15のコストです。ちなみにKODACK HC-110は期限がありますが、期限が過ぎても問題なく使えます。(これは個人の判断となります。)

定着液TF-4 ARCHIVAL RAPID FIXERは、1年間の期限で使用しています。1週間に1ロールならば53ロール現像することになります。価格がB&Hで$13.95なので、1ロールが約$0.27になります。現像コストは合計$0.42となります。これならば、現像代はタダみたいなものです。現像時間1時間半という手間はありますが、ラボへの往復や郵送の手間と比較すれば、そんなに差はありませんし、何よりもフィルム現像という体験が楽しいです。

長尺フィルム導入(100フィート:36枚ならば18ロール相当)により、フィルム1ロールのコストが約$6.7(ILFORD HP5+:$119.99 / 18ロール=$6.7)なので、現像コストと合わせると$7.12程度です。

現像が終わった時の達成感も、フィルム現像ならではの得難い体験価値です。

LEICA M1P 0.72 / Elmar 3.5cm F3.5 / ILFORD HP5+

自家現像は、やってみるとそんなに難しくなりません。フィルムカメラを楽しんでいる人には、是非とも自家現像をお勧めしたいです。



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