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ネガは楽譜、プリントは演奏 <週末自家プリント>

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今年から自家プリントを始めました。家族が寝静まった後、浴室ダークルームに4時間くらい篭って、ポッドキャストを聴きながらプリントを楽しみむのが私のスタイルです。本当はビールを呑みながら作業をしたいところですが、コロナ太りで7キロ増えた体重を減らすため、今はアルコール断ちをしています。早くベスト体重に戻して、ビールと共に自家プリントを楽しみたいです。これこそ贅沢な過ごし方です。

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最初の数回は、ただプリントするだけでしたが、それだけでは満足できなくなり、もっと自分が意図する絵にしたいと欲求が出てきました。巨匠アンセル・アダムスは「ネガは楽譜、プリントは演奏」という言葉を残しています。コントラストの調整、覆い焼き・焼き込みなどを駆使して、自分が求める絵を追求するのは自然な行為です。そのために、覆い焼き・焼き込みのツールも自作しました。PhotoshopやLightroomでやっている作業を、自分の手で行うのは新鮮で楽しいです。ちなみに、覆い焼き・焼き込みを英語では、Dodging and burningと言います。格好いい響きですね。

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デジタルならばPhotoshopやLightroomで効率的に作業が出来るし、やり直しも簡単なので生産性が高いです。しかし、アナログプリントの場合は簡単にやり直しが出来ないので、事前にどういう絵にするかイメージを固めて、簡単な設計図を作り、道具を駆使して仕上げていきます。この緊張感がたまりません。私はまだ慣れていないので、イメージ通りのプリントが出来るまで何度も何度もプリントします。一枚の写真に1時間かけることもあります。そのため、上手く行った時の喜びは大きいです。しかも、同じプロセスを繰り返しても、完全に一致するプリントは出来ないので唯一無二な作品となります。おかげで、自分の作品に対する愛はとても深まります。デジタル時代だからこそのロマンではないでしょうか。

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残念ながらゴミが入ってしまったプリントの修正も挑みました。これも、PhotoshopやLightroomならば瞬殺ですが、アナログではインクと水で濃度を調整して慎重に着色します。

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若干インクの色に赤味がありますが、遠目から見れば気にならないレベルに修復できました。許容範囲でしょう。こういうのも楽しい作業です。

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これまでフィルムカメラを所有する楽しみ、撮影する楽しみに重点が置かれていましたが、これからは現像してプリントする楽しみをもっと追求したいです。








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