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現像液をKodak HC-110にスイッチ

今年に入って自家現像を始めました。最初の現像液はCineStill Film DF96 Monobathを使い、次にILFORD SIMPLICITY、そしてILFORD ILFOTEC DD-Xを使ってきました。DD-Xを使い切ったので、新しい現像液としてKodak HC-110にスイッチしました。

さて、このKodak HC-110には多くの希釈率があります。説明書には、希釈率AからFまでと6通りあります。一般的には希釈率B(1:31)を使うようです。また、この説明書に掲載されていない非公式の希釈率H(1:63)というのも存在します。この希釈率Hでフィルム2本分の現像液600mlを作るには、原液9 ml + 水591 mlとなります。Kodak HC-110は1リッターボトルで販売されているので、この1本で222本のフィルムが現像できます。B&Hでの販売価格は$34.99なので、フィルム1本のコストは$0.15になります。なんてコスパが良いのでしょうか。以前、現像液のコスト試算をしましたが、この時は希釈率Bで計算しました。1本あたりのコストが$0.22でしたので、1本$0.15という非公式希釈率Hに万歳です。

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希釈率Hでフィルム222本を現像するには、今の私のペースでは1週間に1本なので、計算では約4年かかります。私のHC-110の使用期限は来年11月なので、これまでに使い切ることは不可能です。ただ、HC-110は酸化による劣化がほぼ無いと言われています。実際、海外では使用期限が切れても全く劣化しないという驚きのレビューが多々あります。それならば、現像液の使用期限を気にせず自分のペースでじっくり撮れます。

一方、HCはHighly Concentrated (高濃縮)を指していると言われており、酸化による劣化も無く、たった9 mlでフィルム2本を現像できるこの原液はかなり毒性が強そうです。店頭販売のみで宅配便NGというのも理解できます。取り扱いは慎重に行わなければなりません。

Ilford HP5+の現像時間で比較すると、20度で希釈率Bの現像時間は5分ですが、希釈率Hの現像時間は11分になります。Kodak Tri-X 400だと、20度で希釈率Bの現像時間は7.5分で、希釈率Hの現像時間は9分です。希釈率Hは現像時間が長くなりますが、この時間的コストは大したことはありません。現像を楽しむ時間が増えたとポジティブに解釈しています。さらに、長い現像時間により安定した現像品質とシャープな仕上がりが期待できるようです。品質に関しては、あの風景写真の巨匠アンセル・アダムスが愛用していたということで信頼できます。

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というわけで、EOS Elan 7NEで撮影したIlford HP5+を希釈率Hで現像してみました。仕上がったネガを見ると、問題なく現像できたので安心しました。

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ネガをPlustek OpticFilm 8200i + SilverFast 9 SEでスキャンしてみました。全体的に良い雰囲気で仕上がっていると思います。粒状感も上品な感じがします。

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EF 40mm F2.8 STM

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EF 24-70mm F2.8L II USM

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EF 100mm F2.8L Macro IS USM

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EF 100mm F2.8L Macro IS USM

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EF 40mm F2.8 STM

全体的にきめ細やかなディテール、素材感、豊かな階調を表現できているような気がします。第一印象は、とても良かったです。

カメラ:CANON EOS Elan 7NE
レンズ:EF 40mm f/2.8 STM / EF 24-70mm F2.8L II USM / EF 100mm F2.8L Macro IS USMIS USM
フィルム:ILFORD HP5 PLUS
現像液:Kodak HC-110 希釈率H
停止液:水
定着液:TF-4 ARCHIVAL RAPID FIXER
水洗:水
水滴防止剤:Kodak Photo Flo 200
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9

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