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イタリアの新しいB&Wフィルム Ferrania P33を現像した

2年前にイタリアのモノクロームフィルムFerrania P30で撮影を楽しみました。とてもコントラストが強く、扱いが大変だった印象が残っています。今回のP33は、そのアップグレードバージョンです。商品説明によれば、「ASA160の感度を持つP33は、前作(P30 / ISO80)と比較してシンプルで汎用性の高い体験を提供し、細かい粒や鮮明なコントラストなどの特徴を持っています」と言うことです。

P30は、私が普段使っている現像液 KODAK HC-110のレシピが用意されていたので自家現像ができましたが、残念ながらP33にはありませんでした。そのため、ラボ(The Darkroom)に現像を出し、それが戻ってきました。

結果から言うと、メーカーからの説明通り階調が豊で扱いやすくなっており、P30とは全く違うフィルムです。むしろ、ILFORD HP5+とあまり変わらない印象でした。

この3枚はズミルックス 50mm F1.4で撮影しました。きめ細かな粒状感で、優しい雰囲気で階調を表現していると思います。

上の2つの写真は、フォクトレンダー ノクトン 50mm F1.5で撮影しました。ノクトンらしい切れ味ある描写です。黒の締まりが良いのは、P30の面影かもしれません。

P30と比較してP33は、とても使い勝手の良いフィルムになったと感じます。逆にえいば、P30の個性的な描写は無くなりました。P30は大変扱い難いフィルムでしたが、かと言って普通の描写になるのも寂しい限りです。ワガママなカスタマーで申し訳ありません。

価格がILFORD HP5+よりも$3ドル高く、私が普段使っている現像液KODAK HC-110の自家現像レシピが無いことから、残念ながら、現時点でこのフィルムを使っていくメリットがあまりありません。ただ、イタリア製のフィルムを応援したいという気持ちがあるので、また使ってみたいと思います。

カメラ:LEICA MP 0.72
レンズ:Summilux-M 50mm f/1.4 ASPH (Black-Chrome Edition) / Voigtlander Nokton Vintage Line 50mm F1.5 Aspherical II SC
フィルム:Ferrania P33
現像:The Darkroom
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9 (RAW)
出力:Adobe Lightroom Classic

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