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難しいFerrania P30 <週末自家現像>
ロサンゼルス出張で撮影したFerrania P30を現像しました。イタリア製のフィルムというだけで、官能的でロマンティックな写真を期待しました。しかし、実際はそんなイメージ通りではありませんでした。このフィルムは、コントラストが高く扱いが非常に難しいのが第一印象です。
ISO80という感度が低めなので光が強いロサンゼルスで撮る、という発想がそもそも間違いでした。ただでさえ光が強い環境下ではコントラストが高くなってしまうのに、そこへコントラストの高いフィルムを使えば明暗の極端な写真になり、階調の幅は狭まってしまいます。もちろん、それがこのフィルムの個性であり表現の狙いであれば良いです。
一方、曇った日の方が、良い結果を得られました。ISO80なので、曇天では露光時間を稼がなければならないというデメリットはありますが、階調がありつつメリハリの効いた写真が期待できます。
低感度により積極的に絞りを開けることができので、ILFORD HP5+と異なる被写界深度が浅めの写真が撮れるのが魅力です。上手くいけば、水墨画のような雰囲気の写真が撮れます。
次にこのフィルムを使いときは、晴天下やコントラストの強い日の出日の入ではなく、曇天や雨の日などで使うことにします。
カメラ:LEICA MP 0.72
レンズ: Summicron-M 35mm F2 ASPH / Elmarit-M 28mm F2.8 ASPH
フィルム:Ferrania P30
現像液:Kodak HC-110 希釈率H
停止液:水
定着液:TF-4 ARCHIVAL RAPID FIXER
水洗:水
水滴防止剤:Kodak Photo Flo 200
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9