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ちょっとややこしい話。ジェンダーに隠された定義について・初級編
昨今、「性自認」や「トランスジェンダー」という言葉が巷を飛び交っている。その話題で使われる文章には、「看板として使われた表向きの名前」と「隠された裏の定義」が存在する。そのネタバラしをこのNoteで、できるだけ分かりやすく説明するべく、チャレンジしてみる。
まずはSexとGender
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Sex(セックス)は、ここではエッチ(性交)のことではなく「生物学的性別」を意味する。そしてGender(ジェンダー)は「社会的性役割」を意味する。ジェンダーは国や時代によって変化するもの。生物学的性別は不変であり、哺乳類である人間ではメスかオスかの2つ。これが通常の説明。
ここに「性自認思想」が加わったのが現在。
すると、言葉の定義が変化する。
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「生物学的性別」を意味するはずの「Sex」は「生まれた時に割り当てられた性別」という具合に文章が長くなる。これは、医者や両親などの大人が赤ちゃんの性器を「おちんちんがあるかどうか」を目で判断し、その観察の結果で新生児の「性別を判断し、公的書類に記述する」という現象を言っている。しかし「割り当てる」には、次のようなストーリーが含まれている。「赤ちゃんは喋れない。だから心の性別を聞くに聞けずに、身体だけ見て大人が性別を押し付けたのだ」と。
ここで私たちは「性別は自分で後から告白するもの」という考え方に出会う。身体は性別を表さない。性自認思想を信じる人々の世界では、性別とは内面に秘められているものなのだ。
図を見比べて見て欲しい。
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「ジェンダー」の意味も旧来のものとは変わっている。土地柄や時代で移り変わる「性別に割り当てられた文化的な役割」から「心の性別」へと、言葉の意味がスライドしているのだ。
🚨ポイント
旧来:割り当てられるものは「性役割」
新説:割り当てられるものは「性別」
Twitter上で見られる、トランス活動家と一般女性たちの噛み合わない論争の原因はここにある。古き良きフェミニズムは、既に社会にある言葉を使って、淑やかに黙るべき女の事情を誰にでも分かるように敢えて言葉に直してきた(そのためには社会からの罵倒も引き受けた)。そこへ新しくやってきたトランス活動家が、フェミニストが多用していた単語の定義をじわじわと変えていき、現在のトランスジェンダリズムへと変貌させた。変貌は緩やかだったので、今はお年寄りとなった古き良きフェミニストたちはうまく抵抗できなかったのだろう。なにせ、トランスジェンダリズムの主張は無茶苦茶で「まさかそんなことになるはずがない」と笑い飛ばしたくなるような内容なのだから、こんな説が世に流通するとは俄かに信じられなくても仕方がない。
(例:性自認の定義:自己の性別についての認識 ←誰からも証明されなくてもいい。自己宣言で性別を決めていい←これが噂のセルフID制)
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つまり、フェミニズムは乗っ取られた。現在、LGBT活動に使われている新しい人権思想がフェミニズム用語で語られ、ムーブメントの先導者にビジネス・フェミニストが多くいる理由はここから来ている。
図で見るとこうなる。
フェミニズム思想にムカつく諸兄も多いだろうが、ここでは突飛な言葉は使われていない。内容に反発があったとしても、説明自体が「分からない」ということは滅多に無いと思われる。
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一方で性自認思想はどうだろう。
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性別が「人間が言葉を発するようになった後に他者に伝えられるもの」と移り変わった。そして「ジェンダー」も「心の性別」いうことになった。心に性別があるかどうかはよく分からないままにだ。
性自認を英語ではGender Identity(ジェンダー・アイデンティティ)と言う。性自認の「性」は「性別:Sex」ではなく「Gender:性役割」。つまり、性役割のどこら辺にアイデンティティ(帰属意識)を持つかで性自認が決まる。「ジェンダー・アイデンティティ」の定義には色々な説があるが、少なくとも、LGBT活動家やトランス活動家が「性自認」と言う時は、「性役割のどこら辺に自分を置きたいか」で語られることが多い。これは「身体と中身の性別が一致せず身体的な違和感に悩まされている」という「性同一性障害」のストーリーとも違うものだ。
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しかしトランス活動家が性自認思想を社会に布教していく時、これらの定義は巧妙に取り混ぜられて説明される。説明を受ける方は混乱し、なんとなく分からなければならない気にさせられる。何故なら「可哀想なトランスジェンダー」のために、私たちはこの新説を理解しなければならないのだ。さもなくば、最低最悪の無慈悲な「差別者」という烙印を押されてしまう。性自認の説明は「多数派に生まれたことに由来する、あなたの『特権』の罪を自覚せよ」という聖なる説教とセットで語られるのだから。
ジェンダー平等 (Gender Equality )
英語圏ではジェンダーという語句をSex(性別)の代わりに使うこともある。「セックス」という単語は英語人も使うことにためらいを覚える言葉だと言う。やはりこの単語には性行為のイメージが強く、何度も連呼するには少し気まずいのだ。そのようなわけで、「ジェンダー平等」の本来の訳語は「性別の平等」、つまり「男女平等」だ。
しかし「ジェンダー平等」をトランス活動家風に訳すと、「各ジェンダーのカテゴリーの平等」ということになる。
表向きは「男女平等」だが、裏の意味は「属するジェンダーが同じ者同士は同じ権利を持つべきだ」なのだ。
つまり「性自認が女性の生物学的女性」と「性自認が女性の生物学的男性」が持つ権利は「同じであるべき」となる。かの有名なスローガン「トランス女性は女性です」はこうして成り立つ。
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しかし、髭も豊かな下記動画の人物を「女性」と本気で思える者はいるのだろうか?
ともあれ、性自認思想によって「トランス女性」と呼ばれるようになった人物がこうして誕生し、当然ながら、生物学的女性の多くは、この人物と衣類を脱ぎ着する場所を共にする気にはなれない。衣装がなんであれ、男にしか見えないし、腕っぷしの弱い我々女性にとっては、迷える魂を持つ生物学的男性ほど恐ろしい者はいない。話して通じ合えそうにない男性には、彼が暴力を振るおうが振るうまいが、そばに寄りたくない……。誰がなんと言っても、これが女性の「普通」なのだ。捕まる前に逃げろ!さもなくば!!!!!!
(男だって明らかに自分より強い相手には喧嘩なんか売らないよね。)
さて、話しが長くなってきたので、この件はここで終わりにしよう。
🚨気を付けるポイントは、2つ。
❶ 同じ言葉を使っていても、持っている思想によって言葉の定義が違う。
❷ 活動家は、言葉が持つ複数の定義を恣意的に混ぜて使い、聞く者の判断を撹乱する。
私たちはカルトの世紀を生き抜くサバイバルに、強制的に参加させられているのかも知れない。🤖
まとめ
ジェンダー
表:社会的性役割
裏:心の属性
ジェンダー平等
表:男女平等
裏:トランス女性♂は女性なので、なんでもかんでも女性と同じ。
ジェンダー・アイデンティティ
表:男性の身体に閉じ込められた「女性の心」という自覚
:女性の身体に閉じ込められた「男性の心」という自覚
裏:性役割に対する嗜好/帰属意識
トランス女性
表:性同一性障害者(身体に違和感がある人/戸籍を変えた人)
裏:女装男性(身体に違和感が無い人/戸籍を変えていない人)
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第二波「フェミニスト」
真のアバズレはチンコを持つ。そして俺の巨大なトランス・チンコからの熱い弾丸は、お前の恋人のトランスフォビアな性器が望むどんな月経芸術よりも、女らしさを体現しているのだ。愛すべき、女に生まれた怪物より。