【万年筆】ペリカン、プラチナ万年筆が値上げするそうです
悲報。
ペリカンの万年筆が値上げするらしい。
最近、国内メーカーのパイロットとセーラーが値上げしていたのだが、舶来の大御所であるペリカンにもその波が押し寄せてきた。まあ、仕方ないといえるが…
値上げは12月15日から適用で、ツイートによると
・M400 ¥55,000→¥63,800
・M600 ¥60,500→¥71,500
・M800 ¥85,800→¥99,000
・M1000 ¥104,500→¥121,000
……ということらしい。
ついにM800が10万の大台に乗りそうだ。私は万年筆歴は浅いが、それでも当時の価格は7万程度だった。カタログを見ると5-6万円だった時代もあったようだが、それは大昔の話で、ここ数年で急激に値上げしているようだ。昔から安いと言えないシロモノだが、およそ「筆記具が好き」くらいでは手が出せない、超高級品になったものである。
個人的には、M400でも6万円を超えるのは衝撃だ。M400は手にしてみるとかなり小さく細い。その華奢なボディに6万円の価値があるかというと「うーん」と思ってしまうのである。まあ、ブランド力というものか。
もちろん書き味やデザインは申し分ないが、妥協できるならM200や他の万年筆でもよさそうな気がする。どうしてもペリカンじゃなきゃ嫌だ!というわけでなければ、色々検討してみよう。
そして、プラチナ万年筆も値上げする!
https://www.platinum-pen.co.jp/cms/wp-content/uploads/2024/11/1aa3c2b7d9f4ddc91290ba6ab1e28b64.pdf
ついにプラチナもか…!
「国内3社」と呼ばれる万年筆メーカーのうち、パイロットとセーラーは今年値上げを実施。実はプラチナも同時期に値上げを発表したが、主にシャーペンやボールペンだったため万年筆は手付かずであった。
ひとり踏ん張っているようにも見えたが、この知らせがやってきた。このご時世、どこのメーカーも上げなければ経営は難しいのだろう。
品番で書いてあるため分かりにくいが、簡単に言えばセンチュリー3776の定番色は値上げしない。
読む限りだと出雲、銀無垢、センチュリー3776のセルロイド軸、プレジデント、美巧、プレピーが対象となっている。
高級ラインだけでなくプレピーまでとなると、要は採算が取れていないものを選んだのだろう。軸がものすごく高い出雲や銀無垢はともかく、プレピーは万年筆普及のため身を削って作っているとどこかで読んだ。手軽に始めるのに適した万年筆だったが、プラチナもボランティアではないので普及を続ける意味でも値上げは賛成。これでもカクノの半値である。
さて、値上げの理由だが、やはり金が高いことが挙げられる。最近は中東で(一応)停戦の動きがあったり仮想通貨に資金が流れたりで落ち着いてきたが、それまでは最高値を試す日も何度かあった。これだとペン先を作るコストがかかってしょうがない。情勢を鑑みるに、金価格がこれから大幅に下がるとは考えにくい。
他にも輸送費、人件費の高騰、円安、日本人の賃金が上がっていないことが考えられるが、一番ははっきり言って需給バランスだろう。書くことすら減ってきた現代において、万年筆が覇権を握るわけがない。よりによって超高騰している金をペン先に使ってさぁ(突然の愚痴)。明らかに時代に愛されていない。
そうなると経営的な問題もあるし、値上げはせざるを得ないが庶民は手が届かなくなる…という負のループに陥る。メーカーの矜持もあるし、鉄ペンだけ作っていればいいというわけではないだろう。
まあ、今はガラスペン、つけペンが流行っていることだし、インクの開発を進めてそちらでもモリモリ稼いでいってほしいと思います(投げやり)。
ペリカンは12月15日、プラチナは2025年1月1日の適用となるようだ。欲しいものがあったら急ごう!