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【万年筆】2月に買った万年筆(パイロット・キャップレス)

去年の浪費を反省し、「今年は万年筆買うの控える!」と誓った2025年。悩みに悩んで買うことにした。

大まかに、予算を月1万円とした。高級ラインは多くて月1本。2万を超えるものは1ヶ月分貯金か、副業や投資で余分に稼いできた分を回すことにする。

というか、筆記具1本で1万円とかするわけなのだが、欲しくなるとついポチったり入札したりしてしまうのがよくない。ダイソーでジェットストリームを買う時のそれである。安くないんだから、慎重に検討を重ねたいところ。

1月はなんとか1本に抑えた。よって、2月は1万円の範囲でなら買ってもよいが、別に無理して買わなくてもよい。コツコツ貯めて、一生モノを買い集めるのもありだろう。

そんなことを考えていた2月1日。

行きつけのリサイクルショップに行ったところ、パイロットのキャップレス・マットブラックが売れ残っていた。1万円くらいで出ているのに、なかなか売れない。

他の商品を見てみると、かなりの数が売れてなくなっていた。それならば、なぜこれが残っているのだろうか。価格からして、何か問題があるのか?

実は私はこのキャップレスを狙っていたが、デシモを持っていたためスルーしていた。しかし、デシモの書き味が微妙なこと、「次はこれが売れるかもしれないぞ」と危機感を覚えたことから、「状態だけでも見てみるか」という気になった。買えるだけの予算もあるのでね。

この時、私は「まずい」と思った。予算を決めたのは買いすぎを抑えるためだったのだが、かえって「この価格なら買えます」という意思表示になることもあるのだ。まさに一長一短である。今回はその短が出た。

というわけでお店の方に頼んで触らせてもらうことに。
字幅は細字だった。うちのデシモと同じか……などと思っていたが、それとの大きな違いに気づく。

「これ太いな…?」

持ってみた感じ、軸が太いのである。見た感じはデシモと大差ないと思っていたのだが、黒のおかげですっきりして見えるだけだった。さすが収縮色。

そして重い。金属パーツを使っているからか分からないが、かなりずっしりとした感触だった。
あとで調べると、30gくらいあるらしい。これ、ペリカンのスーベレーンm800と同等ではないか!キャップレスとして重いか、軽いかという問題ではなく、万年筆全体を見渡しても重い方である。

触ってみて、「持ち歩くために買う人も多いだろうに、この重量はかなり攻めてるな……」と思った。そもそも、マットブラックは傷や使用感もかなり目立つ。傷上等のキャップレスに向いてないことだらけとも言えるが、それでもユーザーを満足させるだけの魅力があるに違いない。

……というか、私にハマる要素が多すぎた。

私は重い方が好きなので、キャップレスにしては異質な重さもしっくりきた。
そして、いい歳してまだ艶消しの黒が好きなのである。マットな感触のため、滑り止めにもなっていい。昔からボールペンのゴム軸が苦手でローレット加工や木軸に逃げてきた私に馴染みやすい。

「よし買った!!!」

試し書きもせずに決めてしまった。予算がリセットされた、2月1日のことである。今月はもう万年筆買えないねえ!

帰って洗浄をこなし、書いてみる。18金のペン先は小ぶりながら滑らかで、じつに書きやすい。
インキフローは……あまりよくなかった。かなり渋いのである。多分、これが原因で売りに出したのだと思われる。そこは調整してなんとかした。

持ち運ぶかどうかは分からないが、シンプルに使いやすくていい買い物をした。このままだと、レギュラーがカスタムカエデ、カスタム845、エラボーにこれとパイロットに侵食されてしまうが、まあいいだろう。潔くパイロッ党を名乗ることにする。

新しい万年筆の話は多分、来月します。


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