2023年もお世話になりました
2023まとめ
2023年、おかげさまで3期目に突入いたしました。
初めましての皆様、お馴染みの皆様、ともに良い作品をたくさん作ることのできた1年でした。
いつもいつもありがとうございます。
3月に倉庫を引越し、より快適にパワーアップした仕事ができるようになりました。
お引越しご協力くださった皆様、日々の倉庫整理に力を貸してくださっている皆様、いつもありがとうございます。
より見やすく、使いやすい倉庫、作業場を目指したいです!
蔵書もたくさん増えていますので、お近くにお越しの際は、本を読んでお茶飲みにぜひお立ち寄りください。
年またぎの連続ドラマの撮影から始まり、2023年はドラマ、本編といったいわゆる長もの作品の比率が多い年だったように思います。
映画は企画~撮影してから公開されるまでたくさんの時間がかかります。
お知らせできる情報も限られているので、発信できることが少なかったりもしますが、日々、元気に何かを撮っています。
最近、弊社デザイナーのアンディがXやインスタに力を入れて美術部のお仕事について発信しておりますので、ぜひフォローお願いいたします!
https://www.instagram.com/pickpic__artdepartment/
また皆様にお知らせできる日が楽しみな作品も控えております。
もちろん、CMやMVなどの短期撮影の作品も請け負っておりますので、ご依頼お待ちしております!
主な作品
▪️映画『笑いのカイブツ』
主演 岡山天音 片岡礼子 松本穂香 / 菅田将暉 仲野太賀 ほか|監督:滝本憲吾|原作:ツチヤタカユキ
2024年1月5日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー
https://sundae-films.com/warai-kaibutsu/
美術:安藤秀敏、菊地実幸
装飾:岩井健志
美術助手:後藤駿治、今泉直人
持道具:重田沙織
持道具助手:三浦玄
※大阪、東京と、全力で臨んだ思い入れ深い作品!
ぜひ劇場にてご覧ください。グラフィックにはイノウエさんも参加してくださいました!
当時の懐かしいテレビ番組!
▪️映画『コーヒーはホワイトで』
2024年2月16日(金)シネマート新宿ほか全国ロードショー
https://coffeewhite.jp/
美術:TENTEN
美術助手:安藤秀敏
※TENTENちゃんのサポートで参加しました。かわいいTENちゃんワールド炸裂。
▪️日本映画専門チャンネル『メロスの誕生』
2024年1月15日(月)22:05
2024年1月23日(火)08:00
監督:中川龍太郎 主演:小関裕太
https://www.nihon-eiga.com/program/detail/nh00020921.html
美術:菊地実幸 安藤秀敏
美術助手:大久保萌 張若男
※エキストラで家族も出演した、爽快お祭りムービー。
▪️Roadstead『Chime』
2024年独占配信予定
監督・脚本:黒沢清 主演:吉岡睦雄
美術:安藤秀敏
美術助手:小林楽子 池野剛明
美術デスク:菊地実幸
※らっことたけさんが本当に心強かったです!フードにはマキさんも巻き込み、、、
思い入れ深い作品になりました。
▪️TBSドラマストリーム『スイートモラトリアム』
https://www.tbs.co.jp/suimora_tbs/
美術:安藤秀敏
装飾:松井今日子
美術デスク:菊地実幸
装飾助手:重田沙織 TENTEN 大久保萌
※U-NEXT視聴できます!チームワークが光った作品。かわいいセットがたくさんできました。
ここだけの話。あれ??某ネトフリの作品では、ここって相撲部屋じゃなかったけ…??
▪️Ella project ドラマシリーズ『東京彼女』7月号 元カレ篇『きって、つなげる』
美術:菊地実幸
美術助手:岩崎未来、大久保萌
美術応援:安藤秀敏
https://youtu.be/hSs5b2GpzyM?si=RW79ypGpb5CbgxeK
※YouTube視聴できますので、お正月休みにぜひ。8mmフィルム撮影は胸熱でした!
2024に向けて
相変わらず、一緒に働いてくれる仲間も募集中です!
映像美術は本当にやりがいのある楽しい仕事なので、興味ある方はぜひご連絡ください。
そして、映像制作業界の労働環境改善についてもより具体的に考えていかないとならないと、強く思う年でもありました。
映適の発足、ハラスメント問題、ジェンダーギャップ、ミニシアターの危機、、、
私たちの愛する映画がより多くの人に届けられるよう、できることは何か?
今年はより考えていきたいと思います。
というのも、私事ですが、2023年5月下旬に、なんとまさか、11年ぶりに第2子を授かっていることがわかり、
会社は稼働しておりますが、私自身は12月より産休に入っております。
お仕事関係でお世話になった皆様やお会いした皆様にはご報告ご相談させていただいたりはしていましたが、
特にSNSで言ったりはしておりませんでした。
37週(10ヶ月)まで逆子が戻らず、年内に帝王切開で出産になるか?というところでしたが、
なんとひっくり返ってくれて、、、いつ出てきても大丈夫!タイミングを待っている状況です。
これまで第2子は望んでいたものの、なかなか恵まれず、仕事も忙しく、
娘の存在もあるので積極的な不妊治療に踏み切る決意も揺らぎ月日だけが経ってしまい、日々悩みながらもほぼ諦めていました。
家族に猫をお迎えして、それからたまたまご縁に恵まれて生後1ヶ月足らずの子猫を引き取り、父母娘、猫2匹の生活が始まった矢先の妊娠発覚でした。
11年ぶりの妊婦生活は、高齢ということもあり不安も多く、特に悪阻には苦しめられました。
入る作品も決まっていましたが、1ヶ月近く穴を開けることになってしまい、アンディをはじめ、スタッフにはとても迷惑をかけました。
蓋を開けてみたらスケジュールも何もかもがとても厳しい作品で、
スタッフみんなに負担をかけたことが不甲斐なく申し訳なかったのですが、体調のいい時に倉庫に顔を出すと、
みんな疲れてるはずなのに笑顔で優しい言葉をかけてくれて、とてもありがたかったです。
悪阻が落ち着き、重い荷物が持てなくなったりと動きに制限はあれど、アンディ筆頭に助手たちスタッフの協力で、
27週(7ヶ月)までは、休み休み現場にも出て、なんとか12月まではお仕事することができました。
愛のある組ばかりで、ありがたかったです。
撮影に入ると拘束時間も長く、女性は妊娠出産とキャリアのことを考えるとどちらかを諦めざるを得ない状況にあったのがこれまでの慣例でしょう。
そうして仕事から離れていった仲間もいます。
フリーランスで働いていると、現実に仕事がなくなってしまうのです。
そういう状況の中で私がこれまで仕事を続けてこれたのは、夫や娘、家族の理解、協力、アンディやアンディの家族、支えてくれた周りの皆様、
仕事に呼んで下さっている皆様のおかげです。
そして、どっちも好きだから、両方やってもいいんじゃないか、と思わせてくれたのは、
11年前にデボラ、完山さん、兵衛さんのヴェスヴィアスのみんなが産後半年で現場復帰させてくれたことが明確なきっかけでもあります。
最近ようやくそのような輪が広がってきているな、と感じることができるようになりました。
しかしそれから、今まで、私は働きすぎていたようにも思います。
娘が小さい当時はフリーランスで、娘は保育園に入れず、、、家族、友人、託児所、シッターさん、頼れるものは全て頼り、
朝夕は家事と子育て、日中は現場に出て、娘が寝てから明け方まで編集の仕事。
仕事の報酬より日々の保育料の方が高額で、、、働いている意味なんてわからなくなることもありましたし、
やりたい仕事を断らざるを得ないこともありました。
そういう状況の方が間違っているのではないか?という考えすら及ばないほど、当時は必死でした。
映画はおろか、音楽も聞けなくなったし、家事なんて最低限でした。
私と同じやり方でないと、子供を持ちながらこの業界で働くのが難しいならば、決して人にはおすすめできません。
たまに女性スタッフからそういったキャリア相談を受けることがありますが、
「やりたいって気持ちさえあれば、なんとかできるものだよ」としか言えません。
そんな日々を駆け抜けて、娘は11歳、小学校5年生。水色時代を迎えてる感があります。
身の回りのことは一人でできるようになり、自分の足で進むことのできる歳になりました。
まだまだもう少し子育ては続くものの、新生児~乳幼児のそれとは全く違います。
私はまた、大変な子育て渦中の当事者になることになります。
こういうことをより考えられるようになったのは、皮肉にも妊娠の体調不良で仕事をセーブしたこと、
産休で少し時間ができたことも大きいです。
そして私がセーブしている分の負担は、アンディや彼の家族に大きくのしかかってきます。
それでも、後ろめたさを感じることなく、私もアンディも人間らしい生活を送れるようにしなくてはなりません。
映像が好きで、映画が好きで、この業界に入ってくる新しい人たちが、
子供を持つこと、キャリアのこと、自分の好きを大切にすること、人間らしい生活のことを心配せずに飛び込んでもらえるような環境を整える一助になっていきたいと思います。
というわけで長々となりましたが…
妊娠期間というのは、ホルモンバランスによって身体や脳は支配され、うまく感情もコントロールすることができず、
マミーブレインというアホみたいな症状で、字も読むこともままなりません。
がしかし、考えだけは世界平和や宇宙へ向かってしまったりもするのです。
ちなみに、まだ産まれておらず、おそらく、これから10日内くらいには…?
今回は無痛分娩を選択したので、前回とどれくらい痛みが緩和するのかとてもワクワクしています。
ホワホワの新生児を抱っこする機会がまた来るなんて。とても楽しみです。
無事大仕事が済みましたら、またご報告いたします。
私自身はしばらく産休&育休をいただきますが、会社は稼働しておりますし、ここ数年で強力な仲間も増えましたので、
お仕事の機会、どんどんお待ちしております!
ちょっとしたことでも、大きいことでも、映像美術にまつわることでしたらいつでもなんでもご相談ください。
陣痛中はさすがに返信は無理だと思いますが(笑)
お急ぎの案件は安藤にご連絡してください。
4月を目処に、少しずつ復帰する予定でいます。
最後に、11年前の娘を産んだ当日に、井川広太郎監督から、来週撮影で使う小道具作れないか?という相談の電話がかかってきたことを思い出しました。
映画バカの周りに支えられて今の自分があるなあと、しみじみ感謝の日々です。
(できるか一瞬悩みましたが、さすがにお断りして信頼している先輩にお任せしました笑)
皆様のご縁とお力添えに感謝いたします。
2023年も大変お世話になりました。
今年もますます飛躍の年にしたいと思います。
2024年もどうぞよろしくお願いいたします。