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陰性症状にトリレキ療法が効く?

私は統合失調症です。
統合失調症で本当につらいのは、私の場合は陽性症状ではなく陰性症状でした。
幻覚や妄想といった陽性症状は、適切な薬を服薬すれば、個人差はあるものの比較的早く治まります。
一昔前と違って、最近は良い薬があるからです。

ですが、希死念慮や感情鈍麻といった陰性症状は、一見地味なのですが、ずっと寝たきりで気力が沸かず憂鬱など、とてもつらかったです。

私は偶然ネットで知ったトリレキ療法を医師に提案し、薬を処方してもらうことができました。

トリレキ療法をはじめて、最初の1~2か月はあまり効果がわかりませんでしたが、3か月目になって、ずっとベッドに寝たきりでスマホを見ていたのが、こうしてパソコンに向かってnoteの記事を書いたり、求人を検索できるようになりました。

椅子に長時間座れなくて、事務職に復帰できないと嘆いていたのが、だんだん昼間は起きてPC作業できるようになってきました。

以下にトリレキ療法の詳細をまとめます。


トリンテリックスとレキサルティの概要

トリンテリックス (Vortioxetine): 主にうつ病(大うつ病性障害、MDD)の治療に使用される抗うつ薬で、セロトニン再取り込み阻害作用に加え、複数のセロトニン受容体に対する調節作用を持ちます。認知機能の改善や感情の調整に効果があるとされています。

レキサルティ (Brexpiprazole): 第二世代抗精神病薬で、統合失調症やうつ病の補助療法に使用されます。ドーパミンD2受容体とセロトニン5-HT1A受容体の部分作動薬として作用し、陽性症状(幻覚、妄想)や陰性症状(意欲低下、感情の平板化)に効果を示すことがあります。

併用の可能性と目的

適応: トリンテリックスとレキサルティの併用は、単剤では十分な効果が得られない場合に検討されます。特に、次のようなケースで処方されることがあります:

統合失調症に伴ううつ症状: 統合失調症患者の約30~50%がうつ症状を併発することがあり、トリンテリックスがうつ症状を軽減し、レキサルティが精神病症状を管理する目的で使われる可能性があります。

治療抵抗性のうつ病: レキサルティはうつ病の補助療法としてFDA承認されており、トリンテリックス単独で効果不十分な場合に追加されることがあります。

陰性症状へのアプローチ: レキサルティは陰性症状に対して一定の効果が期待できる一方、トリンテリックスの認知機能改善作用が補完的に働く可能性があります。

実際の使用: 海外の症例報告やRedditなどのコミュニティでは、不安障害、PTSD、統合失調症スペクトラム障害などでこの組み合わせが試された例が散見されます。ただし、統合失調症単独での併用に関する大規模な臨床試験データは限定的です。

効果とエビデンス

相乗効果: トリンテリックスがセロトニン系を調整し、レキサルティがドーパミン・セロトニン系のバランスを取るため、理論的には症状の幅広いカバーが期待できます。特に、感情の平板化や意欲低下(陰性症状)と抑うつ気分が混在する場合に有用かもしれません。

研究の現状: 併用療法の効果を直接検証したランダム化比較試験は現時点で不足しており、主に症例ベースの報告や医師の臨床経験に基づいています。薬物相互作用に関しては、重大なものは報告されていませんが、両薬とも中枢神経系に作用するため、副作用の増強に注意が必要です。

注意点と副作用

副作用: 

トリンテリックス: 吐き気、眠気、集中困難など。

レキサルティ: 体重増加、アカシジア(落ち着きのなさ)、眠気など。

併用時: 眠気や認知機能への影響が強まる可能性があるため、運転や機械操作には注意が必要です。また、セロトニン症候群のリスクは低いものの、理論的には否定できません。

薬物相互作用: 両薬ともCYP2D6やCYP3A4で代謝されるため、代謝を阻害する薬(例: フルオキセチン、ケトコナゾール)と併用する場合は用量調整が必要です。

医師の監督: 併用は必ず精神科医の指導のもとで行い、自己判断で開始・中止しないでください。

トリンテリックスが追加される場合、うつ症状や認知機能の改善が主目的となる可能性が高いです。

結論

トリンテリックスとレキサルティの併用は、統合失調症に伴ううつ症状や陰性症状の管理に理論的な根拠がありますが、科学的なエビデンスはまだ不十分です。

効果は個人差が大きく、あなたの症状や治療目標に応じて医師が判断します。もし併用を検討しているなら、主治医に「私の症状に対してこの組み合わせはどうですか?」と具体的に聞いてみることをお勧めします。











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もいたん|活字中毒
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