にんじん
にんじんのことが、わかりません。
というか、にんじんのことを、私は一体どう思っているのかが、わかりません。
にんじんは、欠かせない食材です。
なくなったら、必ず買い足す食材です。
なのに、料理ににんじんが入っていたら(自分で入れるのだけれど)、いち早く食べきろう(片付けよう)としてしまっていることに、最近気づいたのです。
私、にんじん、嫌いなのかな?
いや、嫌いではないな。
じゃあ、好きなのかな?
いや、好きでもないな。
うーん。
あえてキャロットラペを作ろうと思うほど、好きでもないし。
あえてにんじん抜きの肉じゃがを作ろうと思うほど、嫌いでもないし。
うーん。
そんな話を夫にしてみたところ、「じゃあ、来月はにんじん買うのやめてみて、自分がどう思うのか、試してみたらいいじゃん」と提案してくれました。
「にんじんと向き合ってみたらいいじゃん」
なるほど!
うん、そうしてみる。
私のこんなしょうもない悩みを受け止め、澄んだ瞳で、真剣にそんな提案をしてくれる人が夫で、ありがたいなあ、と心から思いました。
年の瀬に、こんな問題が自分の中で浮上するなんて、人生というのは、まったくわからないものです。
夫がプランターで育てた、小さくていびつなにんじんは、葉っぱまで美味しく食べられるし、大好きなんですけどね。
というわけで、私の2024年は、にんじんと向き合うことからスタートしそうです。
私の2023年は、noteと共にありました。
たいていのことは、すぐに忘れてしまう私なのですが、noteのおかげで、平凡な日常が彩りを増し、記憶に残るものとなりました。
自分の心にフィットする言葉をひとつひとつ模索しながら、自分の心が納得できる文章を書く、ということだけを意識してやってきました。
自己満足、ただそれだけを追い求めて。
しかし、そんな私の文章を読んでいただいた方から、思わぬところで嬉しい反応をいただいたり、それによって励まされることもあり、響きあうことの面白さを感じさせていただいた一年でした。
褒めていただいたり、感謝を伝えていただくこともあるのですが、そのたびに思うことがあります。
私の文章が素晴らしいわけではなく、そう思えるあなたの心が素晴らしいのですよ、と、声を大にして言いたいです。
お付き合いいただいたみなさま、どうもありがとうございました。
よろしければ、2024年も、気ままにお付き合いくださいませ。