ノスタルジックな感情はふと訪れる
今年の四月に大学院に進学するのをきっかけに今よりも大学からちょっと近いアパートに引っ越した。
その後院生になってから夜遅くに帰ることが少なくなったが、珍しく今日は夜9時ごろまで実験をして、晩御飯のおかず買わなきゃって思いながら自転車に乗っていると、昔住んでいたアパート方面に帰っていることに気づいた。
今まで引っ越してから一度もこんな経験はなかったからすごく驚いた。
なんで間違ったんだろうか。その理由は夜9時だったからだ。
昔はサークルで友達と喋ってたりして夜9時ごろに家に帰ることが多かった。だからその習慣で昔何度も通ってた道を誤って通ってしまった。その理由に気づいたときになぜかものすごいノスタルジックな気分になった。おそらくノスタルジックな気分って、ふとした自分の行動が過去の情景と一致したときにじんわりと感じるような気分のことなんだろうなと思った。
夜9時にこの道を通ることに意味があったんだと思う。
急ぎながら、雨に打たれながら、会話をしながら、一人泣きながら、荷台に友達を乗せながら、人生で一番幸せだと思いながら、そして今日ノスタルジックになりながら昔の道を通った。
夜9時に自転車で通るあの道には自分の4年間のノスタルジックが詰まっていた。
そして今ノスタルジックな気分に浸りながらこの文章を書いている。
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