いなくなっては困る人がいる幸せ。
2019年の冬、Parisの黒豹の愛称で知られた、サンジェルマン地区の人気者、ファッションデザイナーの入江末男さんを数日に渡って取材させて頂いたことがある。と言うのも、アートを選曲する。または選曲をアートする。
私のプライベート・マガジン「freedoms dictionary」で、
入江さんの膨大なARTコレクションを私が30年近くに渡って目にした視点で画像化する為だ。その行動経緯は遡ると、1977年に、
COMME des GARÇONS からコレクション(ファッションショー)の選曲を依頼され、そして、1982年からはパリコレの選曲が始まったことが要因であり、また丁度その頃、日本初の海外ツアーを敢行したニューウェイブ・バンド「プラステックス」が解散し、メンバーの中西俊夫(通称トシちゃん)の才能にのめり込んだ私が、トシちゃんのネクストプロジェクト「メロン」のプロデュース絡みに併せ、パリでショーを無事に終えた後で、メロンのプランを考えようと、ギャルソンの選曲パートナーとのかなり強引な名目でパリに同行を促したことに起因する。と言うか、ショー準備最中から始まった宿泊施設難民な二人、つまりパリのファッションウィーク中のホテルempty実態をつゆ知らず、ギャルソンがせっかく手配してくださった、紛れもなくラブホな宿泊施設を、傲慢にも自腹でもっと真っ当なホテルに泊まるけんねと飛び出し、パリ宿探しロードムービーもどき📽️サンジェルマン界隈を徘徊する二人。例えばこんな感じ、棒になった足と見た目より大きく重いトランクを引きずり引きずりやっと見つけたお宿で、フランス語は勿論英語もリトルなしかし風体はまともな私が、今夜お部屋ありますか?お一人?ノン、二人、確認しますお待ちください。そこへビビアン・ウエストウッドなワールズ・エンドで全身を纏った&Mountain Hatでスタイリッシュに決めたトシちゃん登場!そのスタイルを見たレセプション、すかさず、” 部屋はありません!” ”トシちゃん、部屋が決まったら呼びに行くから、近くで待ってて、” そして当てどもなく限りなく徘徊は続くのであった。
間
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