【ソムリエ勉強用メモ】ブドウの病気・病害・生理障害、その他処策
・ブドウの三大病虫害(ウドン粉病、ベト病、フィロキセラ)はすべて19世紀に発生。
■ウドン粉病(英:Powdery mildew パウダリーミルデュー 仏:Oidium オイディウム)
・白色の粉状の胞子で覆われる。果粒の生育は妨げられるが、果肉は成長しミイラ化あるいは腐敗の原因となる。・北アメリカ由来。1850年ごろに欧羅巴に伝播。
⇒対処策
・開花時に硫黄を含む農薬やベントレート(ベノミル)剤の散布
ゴロ合わせ:「ウドン粉」「パウダー」に「おいで」って「言おう」!
■ベト病(英:Downy mildew ダウニーミルデュー
仏:Mildiou ミルデュ)
・白色カビにより、落葉、落花、落果
・アメリカ由来。1878年ヨーロッパで最初の被害を発見。
⇒対処策
・ボルドー液(硫酸銅+生石灰+水)の混合溶液の散布
ゴロ合わせ:「ベト」ベトな「ボルドー液」、「ダウニー」「見る」「竜さん」お「せっかい」。
■灰色カビ病(英:Grey mold グレーモールド
仏:Pourriture grise プリチュールグリーズ)
・ボトリティス・シネレア菌の影響で花や葉、果粒を灰色のカビが覆う
・完熟した白ブドウにつくと、果皮に穴を無数の穴をあけるため、水分が蒸発し糖分が凝縮された干しブドウ状態になる。この状態を貴腐ブドウといい極上の甘口ワインの原料となる。
⇒対処策
・イプロジオン水和剤の散布
ゴロ合わせ:「グレー」の「プリキュア」「ぼちぼち死ねや」、「いつの時代」?
■晩腐病(英:Ripe rot ライプロット)
・初期は淡褐色の病斑が果皮面に現れ、次第に紫褐色となり、果実は腐敗・ミイラ化する。
・日本で被害最大の病害。
⇒対処策
・休眠期のベントレート(ベノミル剤)散布
ゴロ合わせ:「バンプ」の「ライブ」、「日本最大」の「弁当」。
■ピアス病
・Xylella fastidiosaという細菌による病害。
■ウイルス病
・ブドウのウイルス病は現在50種類ほど。
・ブドウリーフロール(葉巻病)、フレック、コーキーバーグなど。
■フィロキセラ
・北米大陸原産の1mmほどの昆虫(アブラムシ)。
・19世紀中ごろ、アメリカから輸入されたブドウの苗木に幼虫が付着して、ヨーロッパに伝播し甚大な被害をもたらした。
・根や葉に寄生し、樹液を吸って成長。ブドウ樹を徐々に弱らせて枯死。
⇒対処策
・アメリカ産のブドウ樹台木にして在来種を接木。
■花振い(英仏:Coulure クルール)
・悪天候や栄養状態、不適切な栽培管理などが原因で受粉・結実がうまくいかず、果房につく果粒が極端に少なくなる生理障害。
・小粒の果粒のまま肥大せずに果実になる状態をMillerandage ミルランダージュという。