
自作モデルをMMDで動かしてみよう(その1)
はじめまして。もぐらもちと申します。
ある日突然思い立って、せや!推しのMMD自作してみよう!と勢いでモデリング制作してみたはいいものの、そこからMMDに移すまでのセットアップ手順がまあ面倒くさかったので、自分への備忘録兼、同じ轍を踏まないために筆を取ろうと至ったわけです。
この記事は、
自作モデルキャラを動かしてみたいけど、MMDへの持っていき方がわかんないよ〜!
という方に向けての記事となります。
基礎モデリング能力が備わっている
MMD動画の作り方ではなく、MMDで動かすことができるようになるまでが目標
というのを前提に置いて進めていくので、ご留意ください。
最終的には、このモデルが

こう動かせるようにします。
一応できた 詰めが甘いのはご愛嬌で… pic.twitter.com/TCPhKuzZv8
— もぐらもち (@fresh___bread__) December 19, 2023
あくまでも自己流なので、このやり方で100%上手くいくことは保証できませんが、それでも参考にして頂ければ幸いです。
MMDモデル制作の流れ
一連の流れは下記の画像の通りです。

こちらのサイトではここより丁寧に優しくモデル作成の流れを説明してくださっています。必見。
0.セットアップ
必要なソフトをインストールして設定を済ませます。後に詳しく解説します。
1.イメージ図を描く
作りたいモデルのイメージ図を描きます。絵が描けない人は作りたいモデルに近い資料をPinterest等でかき集めてください。

2.モデリング
先程描いた資料をもとに、頑張ってモデリングします。

3.UV展開
この後のテクスチャ作業をやりやすくするために、パーツごとにUVを切り分けます。

4.テクスチャ設定
テクスチャを塗り、モデルに画像を貼り付けます。

5.ボーン・IK設定
作成したモデルに骨を入れて、動かせるようにします。IK(モデルを動かしやすくする設定)もセットします。

6.再テクスチャ設定(任意)
先程設定したテクスチャを、toon(影が3Dアニメ調ぽくなる)設定に再度切り替えます。最終的にMMD側でtoon調に変えることができるのでこの過程がいるかは微妙…


7.ウェイトペイント
関節が綺麗にモデルに追従するように、丁寧に塗ります。

8.モーフ設定
モデルの表情を設定します。たのしい。

9.テクスチャ再設定・エッジ調整
Pmxeに移行すると、テクスチャが勝手に剥がれてるので再度貼り直します。エッジ調整は任意。

10.胴体・ジョイント設定
MMDで身体と髪が自然に動かせるようにセットしておきます。

11.髪物理設定
髪が動きに合わせて自然に靡くように、数値を調整したりします。

12.スカート物理設定
Pmxeの自動プラグインを使います。
プラグインというのは、Pmxeを弄りやすくしてくれるお助けアイテムみたいなやつです。
13.MMD最終確認
MMD上で問題なく動くかどうか確認します。想定している動き通りに動かなかった場合、10の過程に戻ったり、2に戻ったりします。

調整に納得いったらおわり。
0.セットアップ
必須ソフトをインストールして、セットアップを済ませます。この手順は初回のみで大丈夫です。PC環境が大前提なのでご注意を…
MikuMikuDance
任意のモデル
Blender
PMXEditer
まずはこの順番でダウンロードして準備完了させてください。
MMD(MikuMikuDance)のインストール
踊らせるためのソフトです。これが無いと話になりませんね。最終的にはここのソフトに作ったモデルやらモーションやら諸々を流し込むことになります。
こちらのサイトで下にスクロールしていけば見つかる、1.4 MikuMikuDance(64bitOS Ver)(32bitの方は1.3)をインストールして解凍。自分の環境に合ったもの以外のバージョンはインストールしても不具合出るので注意してください…

インストール完了して正常に起動すると、この画面が出てくるかと思います。

ここの左下の「読込」で、C:¥User¥(ユーザー名)¥Downloads¥MikuMikuDance_v932x64¥UserFile¥Modelから任意のpmxデータを開きます。

正常にデータを読み込めたらMMD側の準備完了です。
任意のモデルのダウンロード
ニコニ立体からモデルをダウンロードします。ニコニ立体は高クオリティなモデルや大手V企業公式から配布してるプロ制作のモデルを拝借できる神サイトです。ここ一択。
この時ダウンロードするモデルは、自分の作りたいモデルの体型、髪型に近いものにしてください。ボーンや物理入れる時にめちゃくちゃ参考にするからです。
配布されているモデルは、大半は誰が触っても破損しにくいようにデータも整っている上物理も綺麗に動きます。BlenderやPMXE触ってる時も別ウィンドウで参考にするモデルをインポートしとけばスムーズに事が進むはずです………多分。
Blenderのセットアップ
MMD用にBlender入れる時は、最新の4.0ではなく、以前のバージョンの3.6を入れてください。最新版Blenderでモデル制作したよ!って方もエクスポート(データ書き出し)用に3.6を入れ直してください。(作ったモデルはバージョン違いでも持ち越せるので安心してください)
ここのサイトから、Blender3.6/ → blender-3.6.5-windows-x64.zipをクリックで、ダウンロードします。(初めてのインストールは結構時間かかります)
なんで最新版はダメなのかというと、今から説明するMMD用にインストール必須のBlenderアドオン、mmd_toolが2023年12月21日現在、まだ4.0に対応したバージョンがリリースされていないからです。(開発者曰く開発中ではあるそうです)
ここのgithubから、1番上に出てくるRelease v2.10.2からmmd_tools-v2.10.2.zipをインストール、解凍。
その後、解凍したフォルダをC:¥Program File¥Blender Foundation¥Blender 3.6¥3.6¥scripts¥addionsの中にぶち込めばOK。
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その後はインストールしたBlender3.6を起動、編集 → ⚙️プリファレンス → アドオン → オブジェクト:mmd_toolsに✓の印を入れます。
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mmd_tools内の設定: で共有トゥ…ヤフォルダ:の欄が空白になっているはずなので、ここにC:\Users\(ユーザー名)\Downloads\MikuMikiDance_v932x64\Date\でtoonデータがあるフォルダを指定。上画像と同じ状態になれば大丈夫です。設定完了できたらプリファレンスを閉じます。
その後、ファイル → インポート を見ると下3つ欄が増えてるかと思うので、その中からMikuMikuDance Model (.pmd,pmx)をクリック。

先程ニコニ立体でダウンロードしたモデルのフォルダの中からpmxデータをクリックして、データを取り込みます。

問題なく表示できていれば成功です。
PMXE(PMXEditer)のセットアップ
モデルの仕上げに必要なPMXEditerをインストールします。
作者様のサイトからPmxEditer_0275.zipをインストール。
しかし、このままPCにデフォルトで入っている解凍ツールで解凍すると、「〜〜.dllの読み取りに失敗しました」というエラー通告が何度も出てきます。このままだと正常に使えないし、起動する度に通告連打する羽目になるのも面倒くさいので、他の手段で解凍を試みます。
手段はいくつかありますが、私はフリーで配布されている解凍ソフト、Lhaplusを使いました。(他にも解凍できる手段があるので、別サイトに頼りたくない方はググってみてください)
ダウンロードできたらexe.データをダブルクリック、初期セットアップ項目が出てくるので「次へ」「OK」を押してたら大丈夫だと思います。
その後、zipフォルダのアイコンが氷漬けにされたフォルダのマークになってたら大丈夫です。

その後はPmxEditer_0275.zipを普通に解凍、フォルダ内に入っているPMXEditer.exeをダブルクリック。

こう表示されてたら大丈夫です。
次に、PMXEを使いやすくする便利ツールを入れます。今の時点でもかなりお腹いっぱいなのに、このプラグイン入れて!これも入れて!!ってあれこれ指示すると気絶する人も出てくると思うので、とりあえず確認用として必須ツールを1つだけセットしてみます。
こちらのサイトからアクセス後、PMDE_Plugins → SemiStanderdBones.zipをダウンロード、解凍。

解凍した後、PmxEditor_0275¥_plugin¥Systemのフォルダの中に解凍した中身を全部ぶち込んでおけばOK!
その後PMXEを再起動させて、編集 → プラグイン → System ▶︎準標準ボーン追加 の欄が表示されていたら成功。
これで全てのソフトが問題なく起動でき、動けているのであればセットアップ完了です。お疲れ様でした。
詰み箇所解説
初めてやる人が躓きそうな所や、実際に私が躓いた際解決できた方法を解説します。同じ症状で悩んでいる場合、これ見たら解決できる…………かもしれない。
Q.MMDが起動しない
A.DLしたバージョンが違うかも
Windows使ってmmd対応できるPCも使ってるのに起動しない!という方は、バージョン違いのものをDLしてるかも。自身の使っているPCが64bitか32bitかで変わってくるので、「1.4インストールしても上手くいかなかった!」という方は1.3をインストールし直すと上手くいく…かもしれない。
Q.MMDモデルをインポートしてもモデルが黒点でしか表示されない!
A.MMD非対応のバージョンを使ってるから

MMD_toolに非対応なBlenderバージョンを使っているからです。3.6をインストールできているかもう一度確認してください。
他人のモデル参考にしなくても自分でモデリングや設定できるから大丈夫!って方も3.6を使ってください。後に詰みます。(1敗)
Q.ダウンロードしたBlenderが英語で読めない!
A.プリファレンスから言語変えられるよ!
Edit → ⚙️Preferences → Interface →Translation のLanguageからJapanese(日本語)を選択すれば切り替え可能。
参考サイト貼っておきます。
Q.どう頑張っても問題が解決しない!
A.一旦寝ろ!!
これは全ての問題にいえることですが、1つの作業に詰んで頭悩ませて夜遅くまでパソコンと睨めっこするくらいなら、とりあえず一旦寝ましょう。解決しないとモヤモヤするのはわかるけど、朝起きたらあんだけ時間かけてた問題があっさり解けることがあるので。
ひとまずこんな感じです。この調子でモデリング編→テクスチャ設定編→…… と自分の記事一連でMMDセットアップ完了できるところまで………いくといいな………
更新頑張ります。もし詰んだところあれば気軽にコメントください。対処できそうであれば対処します…