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おすすめインディーズゲームレビュー「デイヴ・ザ・ダイバー」

昼は潜水、夜は寿司!その名はデイヴ・ザ・ダイバー!

一言でいうとそんなゲームなのだが、全然一言だとよくわからない。ジャンルとしてはアクションアドベンチャー+シミュレーションといったところだろうか。主人公のデイヴは太っちょ体型のダイバーで、頼まれるとイヤとは言えない(というか周りのキャラが濃すぎて言わせてもらえない)お人よしの性格だ。潜るたびに地形が変わる特殊な海でいろんな魚を捕り、それが夜にオープンする寿司屋の材料となる。ちなみに寿司職人自体は別の人間(バンチョという黒人サムライみたいな人)である。

基本的な流れは午前と午後に1回潜水できるパートがあり、そこで魚を捕ったり、ストーリーを進めたりする。夜になると寿司屋のパート。デイヴはここでは給仕の一人となり、出来上がった料理をせっせとお客の元へ運ぶこととなる。提供できるメニューは釣った魚によって決まり、マグロ寿司、コウイカ寿司のようなスタンダードなものもあれば、「ロングスパインスコーレルフィッシュ寿司」とか「タテジマキンチャクダイ寿司」とか全く耳慣れないメニューもある。ゲームが進むと「クリオネ寿司」とか「アカカブトクラゲ寿司」とか、ホントに食えるのか?というメニューもどんどん出てくる。普段まったく気に留めてなかったような魚の名前もいつのまにか覚えてしまうのも面白いところだ。

海に潜るだけでもなかなか心地よい


そんなデイヴ・ザ・ダイバーの魅力を並べてみると、以下のような感じだ。

<デイヴ・ザ・ダイバーの魅力>

1.できることが増えていくタイミングとバランス

2.クセの強いキャラクター、笑えるムービー

3.ここまでやるか?という細かいアクション

ということで項目別に語っていこう。

1.できることが増えていくタイミングとバランス
いかに変わった題材を扱って人目を惹いても、やはり幹となる部分がしっかりしていないと台無し。そこがインディーズゲームの難しいところだと思うのだが、このゲームの良い部分はまずそこにある。ストーリーが進んだり、装備を強化したり、店のメニューやスタッフが増えたり…と次々新しい要素が出ては来るのだが、そのタイミングとバランスが非常によくできている。最初からドサッと情報が押し寄せてそのまま押し流されることもよくあるものだが。「ほうほう、次はこれを集めて…」といった身近な目的が連なって進んでいける作りになっている。

2.クセの強いキャラクター、笑えるムービー
主人公のデイヴは太っちょなこと以外はいたって常識人だが、周りのキャラクターはどれもクセが強い。侍のような黒人すし職人バンチョは新しい料理レシピを覚えるたびナイスなやりすぎムービーが流れる(包丁がビームサーベルのようになったりとにかくイカれている)。また定期的にVIP対決といって決められた材料を集めて料理勝負するパートがあるのだが、完全に世界観が「美味しんぼ」。某雄山のような美食家が採点するし、ライバルとなるキャラも明らかにキングオブファイターズ臭が漂ってたりとまあまあ悪ふざけしまくっている(某キャラクターが草薙京を意識してるのかな~とか思ってたら最後に思い切り必殺技「鬼焼き」を出すので笑ってしまった)。思わず日本人が作ったのかと思うが韓国のメーカーなんですな~。このゲームのお陰でちょっと韓国好きになった。

3.ここまでやるか?という細かいアクション
基本は潜って魚に銛を打って、くらいのアクションなのだが、ところどころ細かいアクションが必要になる。アナログスティックを動かして溶接したり、カメラで写真を撮る前にレンズの霜を拭き取ったり。ちなみにVIP対決の際はエビの殻をむいたりパン粉をつけたり鍋で炒めたりというのを、全部いちいち操作する。操作難度が高いわけではないし、人によっては面倒に感じるポイントかもしれないが、こんなところまで細かく作ってるのか、と感心した。まあ同じアクションが何回もあると多少イラっとはしたが(笑)。何回霜を拭き取らんといかんのじゃい、とか。

ちなみに後半になってくると魚の養殖や畑での米・野菜栽培も始まったりする。極力手間を省いた作りにはなっているが、放置しておいていいものでもない(害虫がわいたりする)ので、やや作業的になってくるのが面倒といえば面倒でもある。SLG的な要素に近いので牧場物語やどうぶつの森が好きな人はよいと思うが。
あともう一つ苦言を呈するならば、ちょっと武器強化のための素材が集まりにくいのが面倒だった。午前も午後も潜って捕獲しまくっても特定の素材が出なかったりするし。モンハンやってんじゃないんだから。

ま、多少最後に改善希望点は述べたが、全体的にインディーズゲームとして出色の出来だと思う。
気になった方はこの夏、レッツ・ダイヴ、いやレッツ・デイヴ!


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