Botに潜む闇を探る
Twitterで最近多いのが「あからさまにフォロワー集めしているアカウント」である。一時期、前澤氏による「お金配り(後にお金贈りと改称)」のモノマネアカウントのようなものが爆増した。
「フォローした人全員に1万円プレゼント!」(札束画像つき)
みたいなやつだがまあもちろんウソであり、何を目的にするかというとフォロワー増やし。ウソで増やして何になるんだとは思うが、「フォロワーが多いアカウント」は売れるらしいのでそれを目的とするのだろう。
例えば何かの詐欺的行為をやるにしてもフォロワーが多いと「あれ?こんなにフォロワーのいる人なら信頼できるのかも」と思わせられるわけだ。
最近、上記に加えていつの間にか増えたなと思うのが「有名人の発言または画像BOT」である。「明石家さんまの名言BOT」が良いこと言ってる!となりフォロー増やす、みたいなの。最初は「重度のファンが発言を知ってほしくてやってるのかなぁ」と思っていたのだが、だんだんタモリだ所ジョージだと増えてきて、「これアカウント販売用じゃねえのか」と疑いだした。何より、「自分はこういう人間で昔からファンであり名言を広く知ってほしいから」みたいな背景がまったくないし、何なら同じ発言を短期間・定期的にこすりまくる。どう見てもファンとは思えない。
そうこうしてたら今度は「石田ゆり子アカウント」みたいなのが出てきて、こちらは画像をひたすら載せるのみ。毎回発言は「かわいかったらRT」としか書いてなくて、これまた販売素材としての匂いがプンプンする。
もしかして最近目につくだけで昔からけっこうあったのか?と思って「名言Bot」で検索してみたらめちゃくちゃ出てきた。「シェイクスピア名言Bot」まであるのかよ。何でもありだな。嵐の5人それぞれのBotもあるし、世界の名言Botみたいなのもゾロゾロ。これらすべてがアカウント販売用にやってるわけではないと思うが……。ただ勝手に思うのが「公式っぽくしてるアカウント名は怪しい」。例えば嵐の二宮和也名言Botはアカウント名が「kazu__ninomiya」であった。公式ぽい!しかしよく見るとアンダーバーが二つあって不自然さを感じる。これがアカウント名が「sjvndhgr4os9」みたいになってると思い切り怪しいので、やる側も学習したのだろう。振り込め詐欺が組織化してるように、これも「ひたすら名言を探しては打ち込む部隊」とかがいるのかもしれない。まあそこまで労力かけないだろうからまとめWikiみたいなのからパクるか1冊の本から引用しまくるかってところか。
もともと自分は「名言」に興味が薄い。というか誰かの言葉を読んだり聞いたりして「これは名言だな」と感じるのと、元から名言パッケージングされて流れてきたものとでは、感じ方が違うと思っている。素の状態だと何も思わない言葉が「●●の名言」として紹介されると「おおお」と思ったりするのもなんだかなあと。
名言を見るのが大好き、みたいな人は一つ一つに影響を受けて何かに活かしているのだろうか。全部実践してるぜ!とかならすごいことだが。
<名言で思い出すドラえもんのワンシーン>
「目が前向きについているのは何でだと思う?前へ前へと進むためだ!」
担任の先生にこう言われたのび太は感動しまくり、ぜひこの感動を共有したいとしずかちゃんに話しかける。
のび太「人間の目が前についているのはなぜでしょう」
しずか「きまってるわ、後ろについてたらかみの毛がじゃまだもの」
友達「ばかみたい」
バッサリ。
結局名言って受け取るほうの状態とタイミングですな。このシーン子供のころ読んでめちゃくちゃ笑った。
というか何の話だったっけ。まあ怪しい名言Botに気を付けようということで。