カブ旅 祈りの滝
スーパーカブで旅に出る。
急がず、焦らず、どこまでものんびりと。
旅にスピードはいらない、いろんなことを見過ごしてしまうから。
いろんなものを見て、いろんなことを感じて、どこまでものんびりと前へ進む。
ゆっくりと、ゆっくりと、大切に、取りこぼさないように。
人生の全ては貴重で、愛おしい。
○
今日は309号線の水越峠を走る
当然旧道のほうである
この旧道は数年前の台風で崩落し、ずいぶん長い間不通のままだった
当然新道のトンネルは走れるので優先順位が低いのは理解しているけども、カブ乗りとしては峠道が走れなくなったままなのは少し寂しい
周りのスピードに圧倒されながらトンネルを走るよりは、のんびり峠道を走って景色を楽しむほうが好きだ
そしてこの峠には祈りの滝という小さい滝がある
飲める水として水汲み場もある
奈良側からこの滝まで上る道は数年前に走れるようにはなっていたが、流石に大阪側から一旦別の道で奈良に入り、滝を見た後に奈良に戻ってから大阪に帰るのはかなり億劫なのだ
まぁ何にせよ全線開通はありがたい
そしてこの季節に滝でも見て涼を取りたいという思いもまぁ自然なものだろう
そういう訳でこの暑い中、祈りの滝を目指して309号線を走っている
道の駅かなんを通り、大きなスーパーを過ぎると、千早赤阪村に入る
このあたりから交通量は減り、ワインディングに入る
それでも対向2車線の走りやすい道だ
そして、水越トンネルに入る手前で、右手に旧道の峠道にそれる
旧道はセンターラインはなくなるとはいえ、道幅はそれなりにあり乗用車同士の離合もまぁ問題ないレベル
その道をスーパーカブはえっちらおっちらと登っていく
最近、フロントのスプロケを14丁→15丁に変更したので、山道はちょっと苦手になってしまった
今日も今日とて3速でぶん回す
入口付近は登山道があるようで、結構駐車されている車が多い
また川遊びができるスポットもあり、このあたりは割と人が多いので注意が必要だ
そしてトコトコとあまり景色の良くないワインディングを走り、ヘアピンカーブを抜けると少し開けた場所がある
ここが祈りの滝だ
既に車が数台停まっていて先客がいる
手前に水汲み場、そして小さなお堂がある
一応手を合わせておこう
周りを見ると犬を連れている人もいる
暑そうだと思っていると川の水を飲んでいる、それなりに避暑になっているのかな
そのお堂の奥5mほどのところに滝がある
細い滝だけどそれなりに落差はある
誰もいなければ頭からかぶっているところなんだけど、まぁ今回は止めておこう
少し水しぶきを浴びながら、のんびりと滝を眺める
滝はいつも風が吹いている、そして意外に一定ではない落水の音
ほんのほんの少しだけ暑さを忘れる瞬間だ