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ロシアが占領地で強制徴兵?

◉2022年、プーチン大統領率いるロシア連邦軍によるウクライナ侵攻は、1945年以降日本の言論界を支配してきた方々の思考のお花畑ぶりと偽善を、次々と暴いてしまいましたが。2025年もまた、新しい現実を突きつけてくれているようで。侵攻したロシア連邦軍が実効支配するウクライナ南部2州において、およそ300人の住民が、強制的にロシア軍に徴兵されたとのこと。

【ウクライナのロシア実効支配地域で住民約300人が強制徴兵か】日テレニュース

ウクライナの情報機関は南部2州のロシアが実効支配する地域で、およそ300人の住民が強制的にロシア軍に徴兵されたと主張しました。

ウクライナ国防省の情報総局は9日、南部ザポリージャ州とヘルソン州内にあるロシアの実効支配地域において、去年10月から12月にかけおよそ300人の住民が、強制的にロシア軍に徴兵されたと主張しました。

https://news.ntv.co.jp/category/international/27436868a1534428b4df1d744410e75f

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。


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■強制的な徴兵の意味■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。あくまでも、ウクライナ側からの報道であることは、保留をつけますが。それでも、プーチン大統領ならやりかねないな……という、感想を持った人が、多いのではないでしょうか? なにしろ兵力の不足から、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の兵士を前線に投入し、同時にロシア国民に対しては産めよ増やせよと言い出す状況ですから。ロシア女性は10人産めとか、もう狂気の沙汰です。徴兵制度に産めよ増やせよの政策はまさに、戦後の左派が戦前の日本を批判する時に、何度も使われてきた部分ですから。ロシア擁護がまたダブルスタンダードに。

永井豪先生の傑作『デビルマン』の、デーモン族による合体攻撃は、徴兵制度のメタファーだそうですが。戦後日本では徴兵制度は、軍国主義の象徴として忌避され続け、第2次安倍晋三政権においても左派は、繰り返し繰り返し「安倍政権で徴兵制度が復活するぞ!」と言い募ってきたのですが。ロシア連邦が占領地域の住民を強制的に徴兵というのは、最高の皮肉ですね。この件が重要なのは、「戦争になったら戦わず、降伏した方がいい」という、お花畑平和論 も同時に打ち砕いてしまったことですね。降伏した先に待っているのが、強制徴兵に自国民との殺し合いの強制なら、降伏の意味がないだけでなく、戦後左翼の甘えの構造も明らかに。

■非武装中立論の滑稽■

昭和の時代、野党第一党であった日本社会党は、非武装中立論 という、お花畑な平和論を唱えていました。論というより、ただの妄想や願望のたぐいなんですが。ウクライナに侵攻したプーチン大統領が、ゼレンスキー大統領とウクライナ国民に求めたのが、 ウクライナの非武装化と中立化という時点で、非武装中立論がいかに侵略する側にとって都合のいい論であり、そんなものを唱えていた政治家たちは、仮想敵国による日本の防衛能力の弱体化に加担する、無自覚な内部撹乱用の工作員だったと、バレれしまったわけで。自由法曹団の高名な弁護士センセーも、2018年にはこんなことを主張されていたわけです。

お花畑ですね。ウクライナで徴兵された方々は、でもや ストライキという非暴力 手段によって国家主権を回復することもできなかった、ということですかね。もちろん、皮肉です。武力侵攻するような国家が、デデモやストライキで果たして翻意するか。ちょっと考えれば、中学生でも推測できることですよね。そして今回、プーチン大統領とロシア連邦軍が、そんなのは お花畑 平和論 だという答え合わせを、またまたやってくれたわけで。同時に、ウクライナが降伏しさえすれば、戦争は終わると言ってきた方々にとっても、この報道は痛手です。降伏しても待ってるのは、母国への裏切りと同胞殺しなら、侵略者と戦った方がマシですから。

■寛容な米国との比較■

プーチン大統領は皮肉なことに、反米リベラル派はもちろん、反米保守派に対しても、論拠を奪う存在なんですよね。戦後の日本では実際に、GHQの末端兵士による殺人事件やレイプ事件もあったし、言論統制も酷かったのですが。でも、ソ連・ロシアとは比較にならないほど寛大だったのも事実なんですよね。千島列島や南樺太、北方領土から日本人を追い出し、返還もしない国に比べれば、米国は小笠原も奄美も沖縄も返還したのですから。それどころか、戦後日本の復興にあたって、土木工事に莫大な仕事が進駐軍から発注され、朝鮮戦争では直接10億ドル間接36億ドルもの金が、日本にもたらされたのも事実です。

もちろんそれは善意だけではなく、アメリカの国益を第一に考えた、政治的な思惑も絡んでいたであろうことは、疑い得ないのですが。それでもなお、ソ連・ロシアより遥かに寛容で、まともなものであったのも、疑い得ないでしょう。敗戦の混乱の中、日本で共産党政権が生まれなかったのは、満州でソ連軍の悪辣ぶりを知った人たちが、密かに語り伝え。シベリア抑留で、原爆 に匹敵する数の日本人が死んでいったのを、生き残って帰国した人たちが証言したからでした。アメリカは、日頃は横暴だし、ときに暴力も理不尽もあるが、いざとなれば頼れるジャイアンのような厄介な国です。露中朝とは比較にならないのです。


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