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20億年前の微生物を発見?

◉これまた、ロマンあふれる発見ですね。生きた化石と言われるシーラカンスが、出現したのが古生代デボン紀、約3億8千万~3億9千万年前とされます。現在のナメクジウオによく似たピカイアが、約5億500万年前に出現していますから。20億年前というと、もうほとんど 地球の生命誕生の直後ぐらいな イメージですね。それが化石ではなく生きていて、というのに驚きです。

【“20億年前”地球最古の微生物? 生命の起源に迫る重要な発見か】NHKニュース

南アフリカの地下に広がる20億年前の地層から、生きているとみられる微生物を採取することに東京大学の研究チームが成功しました。

「まるで“玉手箱”を開けるような感覚に近い」(専門家)

これまでに見つかった最も古い生きた微生物は、およそ1億年前のものです。

今後の解析などで20億年前の生物と確定すれば、科学界最大の謎の1つともいわれる地球の生命の起源や進化に迫る重要な発見になる可能性があります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240718/k10014514831000.html

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、微生物のイラストです。

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詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。地球にどうやって生命が誕生したのか、諸説ありますが。宇宙からの飛来説はともかくとして、海で誕生したのは間違いないところ。当時の地球は、ひっきりなしに落雷が続く環境で、これが海中にアミノ酸を生み出し、生命の誕生につながったとされます。しかしそれとは逆に、深海の熱水噴出口の、安定した熱エネルギーが供給される場所で生まれたという説もあります。

今回 発見された生物は、DNAとタンパク質が検出されたとのこと。これはけっこう、進化した生物の可能性がありますね。どうやら生物は最初は、RNAを遺伝物質として活用していたようです。RNAは変化しやすく、それが生物の進化を促した面もあるのですが。それだと形質が不安定になってしまう面もあります。コンピューターに例えるならば、RNAはRAMの中の一時保存されたデータ。DNAはHDDや外部記憶装置に保存されたデータのようなものです。

藍藻(シアノバクテリア)類が、地球上に出現したのが、約27億年前。彼らは地球史上始めて、酸素の放出を行った生物です。その結果、水中に溶け込んだ鉄分が酸化鉄となり、現在の鉄鉱石の地層の、元となりました。酸素の出現によって大気にオゾン層が形成され、太陽からの紫外線が大幅にカットされ、生物の陸上進出のための条件が形作られました。

この、シアノバクテリアの死骸と、泥粒などによって作られる層状の構造を持つ岩石が、ストロマトライト(stromatolite)です。シアノバクテリアは原核生物で、その体内の葉緑体は、本来は別の生物だったものが、体内に取り込まれて共生し、やがて一体化したもので。逆に言えば、シアノバクテリアが出現した時点ですでに、けっこう多様な生物が存在していた可能性もありますね。そうやって海中で生まれた微生物は、地下の岩石層の中に、新たな生活空間を発見したわけで。

今回の生物も、蛇紋岩化反応によって、水素やメタンを得て、独自の生態系を形成した可能性が、あるわけですね。ここら辺が解明されると、石油がどうやって形成されたかも含めて、意外な謎が解けそうな気がしますね。シアノバクテリアの研究によって、酸素と鉄鉱石とオゾン層の形成が、解明されたように。今回の微生物に関しても、今後の研究に期待したいです。


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