中国が第四世代原子炉の商業運転へ
◉ついに、中国が第四世代原子炉の商業稼働に成功したようですね。日本では大きく報じられなかったので、見逃していましたが。GIGAZINEが報じていました。2021年に商用実証炉が臨界に達し、中国はアメリカやイギリスよりも先に、第四世代炉が商用路になるだろうと予想していましたが、予想よりも早かったですね。米英は2029年の商用炉稼働を目指していますから、5年頬先駆けていますね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、福島第一原発のイラストです。
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■第四世代原子炉の利点■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。第四世代原子炉である高温ガス炉の、ペブルベッド炉と呼ばれるタイプの核燃料は、直径約6cmの球体に直径1mmのコーティングされた核燃料物質が、約1万2000個含まれた構造で、第三世代原子炉で知られる燃料棒とは、構造自体が異なります。球体自体は4層のセラミックが取り囲んでいて、超高温にも耐える構造で、放射性物質が漏れ出しにくい設計に。第四世代原子炉は安、全性が高いのが特徴。原発の技術は、現在のまま未来永劫同じだと思っている科学音痴の反原発派には、ピンとこないでしょうけれども。技術は日進月歩です。
第四世代原子炉は、メルトダウンしづらい 構造を備えた設計がされており。第三世代原子炉 などで必要だった、冷却用の水分が必要ではありません。また、古くて硬い岩盤が、必要ではありません。日本の原発は基本、第三紀以前の古い岩盤の上に建設されていて、建築学も知らないどこかの無知無学な裁判官の思い込みとは逆に、地震の揺れにはかなり強いです。実際、鹿児島県北西部地震や中越沖地震、東日本大震災、令和六年度能登半島地震などでも、地震の揺れで炉心部がダメージを受けた事例は、ありません。原発の近くに恐竜化石や貝化石の産地が多いのは、偶然ではありません。
でも、第四世代炉はその古くて硬い岩盤も不要です。つまり、反原発派の悲願である「東京に原発を!」が実現する可能性が高いです。立地を選ばないので、最大で3000メートルも掘らないと岩盤にぶち当たらない沖積平野の関東平野でも、原発を作ることが可能になります。電力は送電距離が長くなれば、それだけロスを生じますから。地産地消が理想。そういう意味では、1都道府県1原発で、電力の安定供給が可能になる可能性も。もちろんそうなったら反原発派は、死に物狂いで反対するでしょうけれどね。
■高温ガス炉の特徴■
どうも、この手の記事では、第四世代炉と高温ガス炉と小型モジュール炉を、混同した内容を、ちょくちょく 見かけます。高温ガス炉は、第四世代原子炉の一種で、第四世代炉は他にも溶融塩炉など複数が研究されています。小型モジュール炉というのは、原子炉の建築形式からみた分類です。現在の第三世代原子炉よりも遥かに小型で、建築用のパーツを規格化して、工場でまとめて生産ができます。ツーバイフォー工法みたいなもんですね。今までの原子炉は一品物として、設計・建築されているので、工費も高いんですよね。以下の引用部分も、ちょっと混乱が見られます。
何やら夢のような技術の高温ガス炉ですが、問題点もあります。
■福島第一原発事故への誤解■
福島第一原発事故を、核爆発だと思っている人がいますが。原発の核燃料は密度が薄く、核爆弾のような爆発は不可能です。原爆は、核分裂しやすいウラン235が100%に近い割合で構成されています。ところが原発ではウラン235の割合が2~4%程度と低く、核分裂しにくいウラン238も多く含まれているため、これ自体が連鎖反応を抑える働きをします。原発にミサイルが打ち込まれたら核爆発が起きるとか、アホなことを言う人がいますが、科学音痴ゆえの妄想です。コンクリート地鉄骨の塊の原発の炉心部にピンポイントにミサイルを打ち込むより、敵基地や市街地に打ち込む方が効率的かつ効果的です。
原発で起きるのは水蒸気爆発で、水が高温の物質に触れると急速に気化し、起きる爆発です。桜島など火山の爆発も、マグマ水蒸気爆発です。爆発とともに熔岩が吹き出すイメージがありますが、水蒸気爆発で地下から上昇してきた熔岩が、飛び散ってるだけです。水蒸気爆発を水爆と誤読する人も、ペケッターで見かけましたが。原子爆弾(原爆)は核分裂反応による爆弾で、水素爆弾(水爆)は核融合反応を用いた爆弾です。福島第一原発事故では、燃料の溶融の過程で大量の水素ガスが発生、水素爆発が起こりました。水(H2O)を電気分解したら、水素と酸素になるって、小学校の理科で実験したはずなのに。
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