ウクライナがベラルーシ国境でロシアと協議へ
◉ウクライナとロシアの協議が28日に始まると、CNNの報道が。ただ、イロイロと情報が錯綜しているので、どうなるかはわかりません。ベラルーシからウクライナに向けてのミサイルが発射されたとか、ベラルーシのルカシェンコ政権がロシア軍支援のためウクライナ派兵の準備を整えているとの見方もあったりで、もう状況は混沌。ただ、ロシアの電撃戦は失敗しつつあるのではないかという、個人的な感触はあったりします。電撃戦はスピードが命ですから。
【ウクライナ代表団、ロシア側と協議へ 28日にベラルーシ国境で】CNN
ウクライナ・キエフ(CNN) ウクライナの代表団が現地時間の28日午前、ベラルーシ国境付近でロシア側と協議する見通しとなった。
ウクライナのゼレンスキー大統領はこれまで、ロシア側と協議には応じるが、ロシア軍の攻撃拠点となっているベラルーシでの会合は拒否するとの意向を示してきた。
大統領府によると、ベラルーシのルカシェンコ大統領が27日、ゼレンスキー氏との電話会談で、ウクライナ代表団の派遣から帰国までの間、ベラルーシ領内の航空機やミサイルはすべて地上にとどめることを約束。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、ドニエプル川の写真です。
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■ロシアの勝利条件は■
電撃戦というのは、相手の不意をついて弱い箇所を突いて一気に進軍し、政治的目的を達成すること。しかし、ロシアの政治的目的が、どうも明確でないような。ゼレンスキー大統領を降伏させれば勝ち、という話でもなくなっています。というか、ゼレンスキー大統領が思わぬ抵抗を見せ、死して救国の英雄になる腹を括ったように見えます。こうなるともう、政治的目的はロストです。後継者を指名し、それがゲリラ戦に持ち込むなら、電撃戦は失敗へ。
【ベラルーシ、ウクライナに派兵か ロシアに加勢の準備―米報道】時事通信社
【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は2月27日、米政府当局者の話として、ベラルーシのルカシェンコ政権がロシア軍を支援するため、ウクライナに派兵する準備を整えているとの見方を明らかにした。同28日にもウクライナに部隊を送る可能性がある。
ゲリラという言葉が生まれたスペイン独立戦争以前から、正規軍はゲリラ戦に弱いのが常。アメリカでさえ、ベトナム戦争でゲリラ戦によって敗北し。そもそも、そのアメリカも独立戦争ではイギリスに対して、ネイティブアメリカンのゲリラ戦争を駆使したわけで。首都キエフなど、拠点を押さえてもそれで勝ちではない。そして、ロシア共和国は軍事大国ではあっても、経済大国ではないので。2020年のロシア共和国のGDPは1.483兆ドル。5.065兆ドルの日本と比較しても、3分の1以下。
■ベラルーシ側の駆け引き■
各種経済制裁が上手く行けば、ロシア国内でも反戦機運が盛り上がるかもしれません。タリバンさえ対話を促し、永世中立国のスイスさえ批判し、スウェーデンも防戦体制に入り、ドイツに至っては莫大な軍事予算を汲み出した模様。ただその場合、ウクライナの東部地域をロシアに組み込む形で、手打ちに持ち込むかもしれません。その意味では、これからゼレンスキー大統領がどこで妥協するか、政治的な駆け引きが問われるでしょう。ここからは、胆力の勝負。
【ロシア暴走、中国の誤算 「全面侵攻ない」と油断】日経新聞
ウクライナに侵攻したロシア軍は首都キエフに迫り、戦争は重大な局面を迎えている。
この暴挙を止められなかった西側諸国が外交・安全保障上、こうむる影響は計り知れない。
しかし、ロシアと結束を深め、準同盟の仲を誇ってきた中国も、決して無傷ではない。プーチン大統領との連帯は、習近平(シー・ジンピン)国家主席を苦しめる重荷になる。
ウクライナのNATO加盟について、妥協しても。けっきょくはロシアは攻めてきましたからね。三度目がない保証はない。妥協を拒否して、このまま戦闘状態が半年一年と長引けば、経済的に脆弱なロシアはかなり追い込まれるでしょう。実際、士気が低いロシア軍の状況も、ちょいちょい流れてきます。プロパガンダの可能性もありますので、鵜呑みにはしませんが。ロシアが、何ヶ月以内に終わらせる腹づもりだったか、そこが見えませんが。危険な徴候。
■お花畑平和論の苦境■
そして日本。お花畑平和論者が、憲法9条は盾ではなく足枷だ論で、逃げを打っていますが。ロシア支持の記事を機関紙からコッソリ削除して知らぬ顔の半兵衛を決め込んでだ不誠実政党・社民党と同じで。そんな兎者通用しないのが、データを共有し消失させないための研究から始まった、インターネットの強み。ゾクゾクと、過去のウソが証拠付きで集まっています。百日の説法屁ひとつ、お花畑平和論ロシアの侵攻ひとつ。思った以上に脆弱でしたね。
「『憲法9条があれば侵略されない』なんて誰も言ってない」は本当なのか?
今まで何度も聞いた記憶があるあの言葉は幻だったのか…?
このながれで、無能な方の菅元総理大臣が強引に停止した原子力発電所を再稼働して、天然ガスを欧州───特にドイツなどに融通すれば、日本の政治シーンは一気に変わるのですが。残念ながら、岸田総理大臣にその胆力があるのか? 自分が総理大臣を辞任する覚悟で、それを行えれば、日本の反原発左派にも一気に打撃が与えられ、電力需要が安定し、国際政治的にも日本ができることの評価が上がるのですが。それは、今後の戦況次第でしょうね。
■ロシアが戦術核の使用?■
ついにロシアのプーチン大統領、戦術核の仕様を匂わせています。そして、ベラルーシについては、こんな報道も。もしも戦術核が、部分的にでも使われるなら。反戦反核のお花畑平和論まで、大打撃を受けるでしょうね。そして、追い詰められたプーチン大統領は、それを決断するかもしれません。日本の反戦反核団体が、その暴挙にどういう動きをするかはわかりませんが。少なくとも、今夏の参議院選挙では軍事と外交が、大きな論点になるでしょう。
【ベラルーシ、ロシアの核兵器の配備可能にする改憲承認】ロイター
[27日 ロイター] - ウクライナの隣国ベラルーシで27日、憲法改正の是非を問う国民投票が実施され、中央選管によると65.2%の賛成多数で改憲が承認された。核兵器を持たず中立を保つとの現行憲法の条項を削除する内容。複数のロシアの通信社が伝えた。ベラルーシにロシアの核兵器を配備することが可能になる。
ベラルーシではルカシェンコ大統領への抗議デモはしばらく抑え込まれてきたが、今回の国民投票は幾つかの都市でデモを誘発し、人権団体によると少なくとも290人が拘束された。
昨年(2021年)の衆議院選挙では、野党共闘陣とマスコミは、ジェンダーが争点になったなったと騒ぎましたが。現実には、テレビ朝日系ANNの事前調査でも、ジェンダーはわずか3%の支持し変えていません。外交は票にならない日本ですが、もし戦争が泥沼化し、ロシアが戦術核の使用を強行すれば、自ずと改憲議論や国防議論は、ポーンと上昇するでしょう。30%台になったら、それは野党共闘アゲインの惨敗への前奏曲。改憲勢力が3分の2を占める可能性も。
どうなるかわかりませんが、どうにもプーチン大統領が、戦後日本を覆ってきた昭和の価値観を、ことごとく破壊する方向で動いてるように見えます。それが良いことだとは、単純には言えないのですが。推移を見守るしかないですね。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ