八王子市長選の雑感
◉21日の日曜日に投票があった八王子市長選ですが、自民・公明・維新・都民ファーストの会推薦の初宿和夫氏が、元都議で立憲民主・共産・社民が支持した滝田泰彦氏ら4人の無所属新人を破っての初当選でした。これで、武蔵野市長選に続いて、野党が強かった地域が、陥落。だいたい、国政と県政ですら関係ないのに、市長選挙で追い風もクソもないでしょうに、何を言ってるんだか。党派性丸出しの方々には、あれが追い風に見えるのか? 初宿候補に金銭スキャンダルならともかく、追い風になるはずもなく。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、JR中央線「高尾駅」の3-4番線ホームの天狗像だそうです。
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■反自民は政策に非ず■
自民党の一部の派閥で起きたことで、それも東京地検特捜部は自民党5派閥43人を嫌疑なしや嫌疑不十分、容疑者死亡で不起訴処分。当然、無風の派閥も有ったわけで。自民党全体の問題にすり替えるのが、無理があります。そもそも国政と市政は無関係。だいたい有権者を愚民呼ばわりしているんですから、勝てるものも勝てません。どうにも、日本の左派はどんどん落ちぶれて、過激派学生みたいな物言いの、非常に攻撃的な人間しか残らなくなっている感じですね。旧しばき隊界隈みたいな?
さらに、地元民のこんな指摘も。
反自民は政策ではない。反政府は政策ではない。「他人を批判しても、自分を正当化できない」は、映画『人間の証明』で三船敏郎さん演じる父親が、息子に投げかけた言葉です。自民党がどんなにだらしなくても、荻上チキ氏のように批判だけして代案出さなくてもいいもんね、では有権者は見捨てて当然です。滝田氏は「裏金なし、利権なし、忖度なし」を掲げていたそうですが、魅力的な政策もなし、では勝てませんよね。いいかげん、有権者が納得する政策本位にならないと、野党はダメでしょ。
■野党が負けた市長選■
国民民主党は、いち早くその点に気づき、政策本位にシフト。マスコミが推していないせいで、政党支持率は、なかなか上がりませんが。マスコミは、大賞の劣情を刺激する、罵倒野党を贔屓しますね。こちらの盛田氏の批判も酷かったですが、それ以上にリプライで賛同している方々の内容が、酷くて酷くて。他にもX(旧Twitter)では、馬鹿だの壺だの学会だの民度が低いのと、言いたい放題の反自民アカウントが、目に付きました。敗れた野党候補に投票したのも、八王子市民なのに。
自民党候補が勝ったと言うより、野党候補たちが負けたということです。なぜ負けたか、その理由がこのポストとリプライに詰まって。消去法で仕方なく入れてる自民党候補より、まともな政策を出せばいいだけなのに。やってるのは攻撃と罵倒がメインでは、有権者は動きにくいです。旧統一教会とか、全国の信者をひっかき集めても3万人いませんし、創価大学が八王子にあると言っても、東京都立大や中央大学など、色んな大学のキャンパスが21箇所もありますから。
■最大多数派は無党派■
投票率が上がれば勝てたとか、候補を一本化できていれば勝てたとか、他にも負け惜しみが続きますが。今回はいつもより投票率が上がっていますしね。実力で負けた、ということです。だいたい、投票に行かない層はむしろ、自民党支持の可能性が高いですから。なんの根拠もない願望を、自明のことのように語るのは、菅直人元総理などにも見られた悪しき傾向ですが。自分と相互フォロワーの、左派弁護士のShinHori先生も、投票率が上がれば野党が勝つは幻想だと指摘されています。
この、Hori弁護士が引用した連続ポストが、なかなか鋭い内容だったので、最初のポストをリンクしおきますね。賛成するしないは自己責任で、連投を読むことをオススメします。
「現在の日本で、最大の多数派は、「無党派層」。投票に行く程度には政治に関心の高い「無党派層」は、既成の保守でもリベラルでもない「第三極」に投票する。」という指摘は重いですね。そういう無党派層にとって、少しでも気に入らないと攻撃的な罵倒を投げつけてくる左派は、選択肢にならないんですよ。2位と3位の候補を一本化したら、無党派層の多くは一本化された野党候補には投票せず、別の無所属の候補に投票する可能性がある、という指摘。
これはけっきょく、噂される衆議院解散・総選挙になっても、野党共闘で譲歩を一本化しても、共産党候補が降りた地区では共産党の票が上積みできても、それ以外の地域では無党派層は自公候補でも立憲共産れ新社民の野党候補でもなく、第三極の政党に投票する。それはたぶん、維新の会と国民民主党なんでしょう。なぜなら、読売新聞の調査で、立憲民主党は富裕層に支持されていないが、維新の会は支持されているという、現実がありますから。野党の支持基盤である、都市部の富裕層は維新の会に流れるでしょう。
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