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ロシア軍がウクライナへ全面侵攻

◉いよいよ、ですね。すでにSNS上では各種の動画が現地からアップされ始め、大手マスコミはそれを後追いしているという状況です。ロシア軍の侵攻はない、と予想していた人も多かったようですが。あれだけの軍隊を移動させておいて、脅しだけで終わるはずもなかったということでしょう。ある意味で、プーチン大統領とロシアは、日本の花畑平和主義者の願望とは、真逆の主張を繰り返して、ついには戦争に踏み切ったわけで。

【ロシア軍、ウクライナ南部上陸 全面侵攻に】産経新聞

 ロシア軍は24日、ウクライナ南部の黒海に面した港湾都市オデッサや東部ドネツク州マリウポリに上陸し、同国への軍事侵攻を開始した。ロシアメディアの報道として、ロイター通信が伝えた。

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、戦車で検索して出てきたイラストです。戦車の写真なども豊富にあったのですが、ちょっと生々しい感じがしたので。可愛い感じのイラストにしましたm(_ _)m

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■第三次世界大戦の可能性■

Twitterのトレンドでは、〝第三次世界大戦〟などが挙がっていますが。短絡的な発想に思えます。そもそもウクライナはNATOにまだ加盟していませんから、NATOとしては参戦する大義名分がありません。これは逆説的に、ロシア軍とNATO軍の全面戦争にはなりえませんから、第三次世界大戦も同様に起こりえない、ということになります。プーチン大統領が侵攻を決断したのも、この点が大きいでしょう。できるのは、経済制裁がいいところでしょう。

しかし、だからといってアメリカが動かなければ、ロシアによる「力による現状変更」を黙認したことになってしまいます。これは、中華人民共和国の習近平主席に対しても、台湾に侵攻してもアメリカは動かないかもしれないと言う、間違ったメッセージを与えかねません。台湾にも親中派がおり、本土との合併を主張する人間はゼロではありません。これらの保護を口実に、台湾侵攻もありえるわけです。

これはもっと言ってしまえば、沖縄などで活動している琉球独立派の運動も、習近平主席が武力侵攻の理由に使える、ということです。さらに言えば、アイヌ人はロシアの先住民族であると言い出したプーチン大統領ですから、北海道にだって同じ理屈を用いることができます。まさかそんな、という人。プーチン大統領のまるで戦前のような屁理屈を、あなたはどう思いましたか? あれで本気でウクライナ侵攻すると、予測できましたか? そういうことです。

■目指すは電撃戦での勝利■

どうやら、ロシア軍はイスカンデルMミサイルを発射しているようで、このままではウクライナは短期間に制圧されてしまうでしょうね。軍事力の差は圧倒的です、軍の練度も違うでしょうから。プーチン大統領としては、速攻でウクライナの首都を制圧し、アメリカやNATOが何らかの動きを始める前に決着をつけてしまい、ある程度の駐留軍を残して撤退するのが理想的。アドルフ・ヒトラーもまた、そういう電撃戦を得意としていましたが。

ウクライナが、白旗を上げてしまえばプーチン大統領の目的達成。一番まずいのは、ウクライナ側がゲリラ戦に持ち込んで、長期化すること。パルチザンという言葉が生まれたスペイン戦争のを昔から、正規軍というのはゲリラ戦法に弱いものです。これは世界最強のアメリカ合衆国が、ベトナム戦争で事実上の敗北を喫したように。逆に言えばロシアは、ゲリラ戦に持ち込ませないことが肝要。

であるならば、歴史と伝統のあるウクライナの首都キエフであっても、主要な部分をカツンと叩いて、抵抗する気を奪うというのが、最適解になってしまいます。そこで貴重な文化遺産を破壊したり、非戦闘員である一般市民を巻き込んで多数の死者を出しても、短期決戦で勝利できさえすれば、批判なんて受け流してしまいますからね。自称地球市民の皆様が仰る「国際社会が許さない!」なんてのは、ただの幻想です。

■福島瑞穂社民党党首は?■

社民党が機関誌から、ロシアを支持する旨の記事をこっそり削除したことが、話題になっています。話題になってると言っても、朝日新聞や毎日新聞、その系列の左派系マスコミは完全にスルーしていますけども。このnoteでも取り上げましたが、日本社会党の後継政党である社民党らしい、実に偽善的な態度です。でもかつては、憲法9条があるおかげで日本は平和だという支離滅裂なお花畑理論が、大手を振ってまかり通っていたのです。

社会党は非武装中立なんて、意味不明の政策を掲げていました。そんなものは政策でも何でもなくて、ただの妄想です。妄想という評価がひどいと言うなら、ただの願望と言ってもいいのかもしれませんが。野党にできるのは、ただの揚げ足取りであって。学歴だけは御立派でも、まともな政策立案能力もないし、国際政治の何たるかを理解していません。永世中立国のスイスが、国民皆兵の重武装国家であることから、目をそらしているのですから。

憲法9条教信者であらせられる福島瑞穂社民党党首が、憲法9条を写経してウクライナに飛び立ち、迫り来るロシア軍の戦車軍団に向けてそれを掲げるというのなら、止めはしません。どうぞどうぞ。王蟲の群れにただ立ちはだかった風の谷のナウシカのように、それは気高い行為に見えるでしょうし。ひょっとしたら歴史に名を残し、新しい宗教のアイコンとして、未来においては一定数の信者を獲得するかもしれませんから。虎は死して皮を残す。

■バイデン大統領のひ弱さ■

ればたらの話をしてもしょうがありませんが、もしトランプ大統領が再選していたら、こういう事態には至らなかった可能性が高かったでしょう。オバマ大統領時代のクリミア危機がそうであったように、民主党系のアメリカ大統領は、そのリベラルという看板によって、平和主義を前面に打ち出さざるを得ず、自縄自縛に陥ってしまいがち。そこを見透かされての、ウクライナ侵攻なのでしょう。

政治はしょせん、人間がやることですから。喧嘩が強い人間というのは、国際政治においても喧嘩の仕掛け時と退き時をわかってるわけで。バイデン大統領が丨与《くみ》しやすい相手だと見切っての、強引な手法でしょう。ここで喧嘩の弱いバイデン大統領が焦って、妙な対応する事の方が怖いですね。アメリカの歴史を見ると、ブッシュ親子例外として、対外戦争を引き起こすのは民主党政権の大統領が多いのです。そして共和党の大統領が終わらせる。

このままいくと、バイデン政権はプーチン大統領は習近平主席から舐められまくり、下手を打って、次の大統領選挙では再選できず、トランプ大統領の復活を呼ぶかもしれませんね。トランプ大統領は交渉でまずはブラフをかまし、言葉を駆使しますが、交渉のテーブルにはつくんですよね。北朝鮮と韓国のペテンにも、真面目に付き合っていましたし。お上品な民主党支持者は、このブラフと強い言葉を嫌いましたが。そこは駆け引き。バイデン大統領には欠けてる部分かと。

■鉄血宰相の国際政治論■

国際政治というのは、その本質は暴力団同士の抗争に限りなく近いです。山口組の4代目であった竹中組長は、暇な時は六法全書を読むのが常だったそうで。警察などに対してもその法律の知識を生かし、理論的に反論していたとか。暴力という武器だけではなく、法律という武器を駆使していただけで。この逸話を聞いた時に自分が真っ先に思い出したのは、ドイツの鉄血宰相ビスマルクが、大久保利通に語った言葉でした。

「現在世界各国は親睦礼儀をもって交流しているが、それは表面上のことである。内面では弱肉強食が実情である。私が幼い頃プロイセンがいかに貧弱だったかは貴方達も知っているだろう。当時味わった小国の悲哀と怒りを忘れることができない。万国公法は列国の権利を保存する不変の法というが、大国にとっては利があれば公法を守るだろうが、不利とみれば公法に代わって武力を用いるだろう」
「英仏は世界各地の植民地を貪り、諸国はそれに苦しんでいると聞く。欧州の親睦はいまだ信頼の置けぬものである。貴方達もその危惧を感じているだろう。私は小国に生まれ、その実態を知り尽くしているのでその事情がよく分かる。私が非難を顧みずに国権を全うしようとする本心もここにあるのだ。いま日本と親交を結ぼうという国は多いだろうが、国権自主を重んじる我がゲルマンこそが最も親交を結ぶのにふさわしい国である」
「我々は数十年かけてようやく列強と対等外交ができる地位を得た。貴方がたも万国公法を気にするより、富国強兵を行い、独立を全うすることを考えるべきだ。さもなければ植民地化の波に飲み込まれるだろう」

Wikipedia 先生からの転載ですが、岩倉使節団で世界各国を回った明治日本の元勲達ですが。行く先々で教えられたのは、建前の言葉でしかありませんでした。しかしビスマルクのみは、国際政治の現実を生々しく語り、大久保利通に深い感銘を与えました。この言葉は1873年の、岩倉使節団に対して語られた言葉だそうですが。149年経ってもなお、国際政治の一面の真理であり続けるようです。

「新興国家ヲ経営スルニハ、ビスマルク侯ノ如クアルベシ。我、大イニウナズク」と、大久保利通は書き残したそうです。残念ながら、明治の元勲たちが鬼籍に入り、後継者たちの軍人官僚たちは、東大よりも難しいと言われた陸軍士官学校や海軍兵学校から、陸軍大学海軍大学を経て要職に就いて、日本は破滅に驀進したのですが。「政治とは学問ではない、名人芸である」というビスマルクの言葉を理解できなかったようで。現代日本の政治家も、この状況に対して北海道に自衛隊を動かすなんて名人芸は、無理のようです。

いずれにしろ、ロシアのウクライナ侵攻の推移は、自分のような素人には予想もつきませんので。経過を見守ろうと思います。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

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喜多野土竜
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