見出し画像

「生活保護費を不正受給する中核派」という存在

◉一応否認しているので、事実ならばという保留は付けますが。なんだか、虚しくなるニュースですね。日本の左翼が情けないのは、孔子の「渇すれども盗泉の水を飲まず」のような気概が、ないことなんですよね。本人たちは、「国を騙して金銭的ダメージを与えてやったぜ!」とか、意気がるでしょううけれど。違いますよ。騙してるのは、自分自身の心ですね?

【中核派の男を生活保護費の不正受給容疑で逮捕 大阪府警】産経新聞

 生活保護費を不正受給したとして、大阪府警警備部は6日、詐欺の疑いで大阪府高槻市登町、中核派活動家、座喜味盛純(ざきみせいじゅん)容疑者(76)を逮捕した。「事実じゃない」と容疑を否認している。

 逮捕容疑は、同じ中核派の活動家から16回に分けて計約43万円を受け取っていたのに、市に「無収入」と届けて生活保護費を申請。令和5年8月~6年11月に保護費約120万円をだまし取ったとしている。

https://www.sankei.com/article/20250206-VKGMGTQQRZP25NJLGORBXEJ5VQ/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。


◉…▲▼▲▽△▽▲▽△▽▲▼▲…◉


■不受不施の意気地■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。爆笑問題の昔のギャグで、パチンコ屋で大当たりして「経済制裁だ〜!」と叫んでるオッサン、というネタがありましたけど。生活保護費を不正受給する中核派って、滑稽さという点では、それ以下なんですよね。政府にダメージを与えることが、自己目的化しているから、そこが理解できなくなっているのでしょうか? 「渇すれども盗泉の水を飲まず」は極端にしても、反政府を貫くなら不受不施───施しを受けず・施しをせずでしょうに。そもそも、あなたが運動を始めた頃の志(こころざし)に、泥棒を肯定する気持ちがあったのですかか、と。どこでネジ曲がったのか、考えてみましょうよと。

目的のために手段を肯定するなら、五・一五事件の青年将校も二・二六事件の青年将校も、あなたたちと同じでしょうに。「あんな奴らと一緒にするな」というかもしれませんが、あなた方と青年将校の違いは、特にないですよね? 「俺達は正義だから、なぜ正義かといえば、正しいから」という、循環論法に陥っていませんか? 行き着く先は「正義は暴走しても正義だもぉ~ん」のバラモン左翼の特権意識にまで、地続きです。そういう意味では、総括リンチ殺人事件(山岳ベース事件)自体は許されざる犯罪ですが、獄中で自決した森恒夫は、その部分は潔かったと思います。やったことは許されませんが。

■千年王国思想とは■

けっきょく、日本の左翼は甘えているんですよね。日本国政府に、自由民主党に。自分たちの思想的な過ちを認められず、かといって転向はともかく、沈黙でもできず。でも反体制ポーズを手放せなくて、安心して殴れる日本国政府相手に、粋がって見せる。でも、そこに一貫性がないから、ボロが出るんですよね。たとえば、坂本弁護士一家失踪事件が起きたときの人権派弁護士の狂態ぶり、ソマリア沖で自衛隊に護衛してもらうピースボートの船舶とか、タリバーンのアフガニスタンでの女性の人権弾圧への沈黙とか。その党派性は、実は一神教由来の、宗教的な価値観がそこにはあるわけで。

55年体制が始まる1954年の時点で、福田恆存は『平和論の進め方についての疑問』を中央公論に発表し。バートランド・ラッセルは1945年に『 A History of Western Philosophy and Its Connection with Political and Social Circumstances from the Earliest Times to the Present Day(最古の時代から現在までの西洋哲学の歴史と政治的および社会的状況との関係)』を発表し、これは市井三郎訳で『西洋哲学史――古代より現代に至る政治的・社会的諸条件との問題における哲学史』として、みすず書房から1954年~56年にかけて刊行されています。本物の知性は、共産主義思想の限界を、とっくに指摘していたのに。60年安保闘争や70年安保闘争、三里塚闘争に突入してしまった。自己責任以外の、何者でもありません。

■消費税を憎む理由■

たぶん、オールド左翼の大多数はもう、革命の夢を諦めているでしょう。ならば、山本義隆や唐牛健太郎のように、政治から距離を置いたり沈黙すればいいのに。反体制のポーズだけは、取りたい。菅直人的ええカッコしいは特に。そんな事を考えていたら、こんなポストが𝕏(旧Twitter)に、流れてきました。消費税は、商品の販売やサービスの提供などの取引に対して課されるので。連続企業爆破事件に関与し49年間も逃げ回ったテロリストも、消費をすれば支払わないといけない。所得はないけれど資産はある老人たちも、消費やサービスの提供などの取引に対して課される。だからこそ、左派は憎むわけです。

恐らくすべてのサラリーマンが感じているであろう「どうして左派の人って社会保険料はスルーして消費税だけあんなに嫌がるんだろう?」という疑問の答えがここにあります。 → 中核派の男を生活保護費の不正受給容疑で逮捕 大阪府警

https://x.com/joshigeyuki/status/1887482201388032482

しかし例えば、バブル期にフォーブス誌に世界一のお金持ちと評されながら、税金をほとんど払っていなかった西武グループでも、支払わないといけない。大資本家とその傘下の企業にも、反社会的勢力にも、等しくかかるのですから、かなり平等な税制です。愛人の産ませた子供をわざと認知せず、母子家庭にして公的援助をかすめ取る反社会的勢力の人間も、支払わないといけない。それに反対する理由は? 逆進性が~といいますが、それはかつての民主党が提案した、給付付き消費税額控除で、所得に応じて給付で対応可能です。一律にとって、還付や給付や援助で対応できます。頑なに否定する理由はないです。


◉…▲▼▲▽△▽▲▽△▽▲▼▲…◉

◉…▲▼インフォメーション▼▲…◉

noteの内容が気に入った方は、サポートでの投げ銭をお願いします。
あるいは、下記リンクの拙著&共著などをお買い上げくださいませ。
そのお気持ちが、note執筆の励みになります。

MANZEMI電子書籍版: 表現技術解説書

MANZEMI名作映画解題講座『ローマの休日』編

MANZEMI文章表現講座① ニュアンスを伝える・感じる・創る

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

いいなと思ったら応援しよう!

喜多野土竜
売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ