石破茂氏が自由民主党新総裁へ
◉退陣を表明した岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選、9人の候補者が立候補し、自民党本部で投開票。1回目の投票は高市候補181票、石破候補154票だったのですが、決選投票で石破候補215票・高市候補194票で逆転。石破茂議員が第28代自民党総裁に選出されました。個人的には残念な結果ですが、イロイロと雑感を述べたいと思います。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■悪夢の石破政権襲来?■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。自分個人は𝕏(旧Twitter)でも何度か書いていますが、高市早苗候補は、やや言葉が軽いことと、支持者が極端な思考に走りがちで、それを上手く切り離せられていないな……という印象でしたので。実績的にも、上川陽子外務大臣が岸田路線の継承という意味でも、そのまま禅譲がベストだと思っていましたが。あと林芳正官房長官とか、思っていた以上に実務派で、評価が一気に高まりました。備中派とかの評価は、ちょっと偏った評価かと。そして小林鷹之候補、なるほどこれは若手の逸材だな、と。このまま経験を積めば、期待できそうです。小泉進次郎候補? 論外です。今回は討論などで、話せば話すほど評価を下げて、ホッとしました。
石破茂議員に関しては、最悪の結果になったが石破幻想が崩れる好機かも――と思っています。村山政権・民主党政権で、革新幻想が崩れたように。永遠の総理大臣にしたい1位が、実際にやらせたらメタメタだった、というのは可能性充分。それで日本の経済・外交・エネルギー政策は一時的に、ダメージを受けるかもしれませんが。悪夢の民主党政権が、安倍政権の長期化をもたらしましたし、時には苦い薬も必要。早ければ1年ちょっとで退陣するなら、そこまで大きなダメージにはならないでしょうから。結果的に、岸田文雄政権の再評価が、進むような気がします。
■八方美人内閣は短命?■
真面目な話をすると、石破議員は党内基盤が強くないので、組閣で難航するのは確実。報復人事をするかはわかりませんが、第一字安倍政権並みにスタッフが偏る可能性が。そうでなければ、あっちこっちの旧派閥に配慮した、ツギハギ内閣になる可能性。さらに、とにかく話し合いをの強調路線では、八方美人内閣にならざるを得ず。結果、何も決められず、人気取りのバラマキだけやり、最後は消費税アップの汚れ仕事を財務省から押し付けられ退陣でしょうか? 安永航一郎先生の、こちらの指摘が的確ですね。
何度か書いていますが、薩摩に馬鹿殿なしと言われる中で、ひときわ英明を謳われた島津斉彬公は、「十人が十人とも好む人材は非常事態に対応できないので登用しない」と語っておられたとか。そういう八方美人は、重要な決断ができないんですよね。民主党政権がそうだったように、マスコミの顔色を見て右往左往し、朝令暮改の挙げ句に、マスコミからも梯子を外されて、短命に終わる気がしますね。安永先生がおっしゃるとおり、『決めるのが仕事』の総理大臣職。向いていないでしょう。小田原評定で、先送り先送りで、案外安易も変わらないかも。良くも悪くも、議院内閣制では、そこまで劇的な政策の変更は難しいです。民主と政権ほどの混乱はないでしょうね。
■石破政権で消費税は?■
石破茂新総裁、早期解散を明言していますので、年内解散もあり得るでしょうね。そこで問題は、朝日・毎日・東京新聞などの左派マスコミ。石破氏のために批判を控えるか、野党躍進のチャンスと好機到来と叩くか。後者のような気がしますね。そこで大敗すれば、退陣論も早くに出るでしょうし、岸田文雄政権の再評価も進むでしょう。ひょっとして、岸田総理の外務大臣要請とか、アクロバットも有り得そうです。まぁ、岸田内閣から何人入閣するか、そもそも党三役をどうするか、まずはお手並み拝見ですね。でも、第一字安倍政権並みに、お友だち内閣になって早期退陣ではないかと。早期解散せず、1年後に衆院選で大敗、退陣のシナリオも、言及しておきます。
さて個人的には、消費税アップは時代の必然であり、そんなに悪税ならなぜ世界中の先進国で採用され、OECD平均で20%近くあるのか、ここについて説明した半消費税派の人間はいませんね。「諸外国では食品などは非課税で~」といってくる人もたまにいますが、ならそこを真似すればいいのに、あなたは消費税自体に反対しているのは、おかしいでしょうと指摘すると、だいたいが沈黙しますね。ただ、消費税を上げるなら、社会保障費を削減し、所得税を下げるなど、バーターであるべきです。外交に関しては、安倍・岸田路線の継承で。
■自民党に求めることは■
岸田文雄前総理が、石破茂内閣で入閣――なんてアクロバットはないかもしれませんが。でも、岸田外務大臣・上川法務大臣・麻生財務大臣・林官房長官ぐらいの、強い内閣でないと、舵取りは難しそうですね。日本では、総理経験者は、ご意見番ポジションになることが多いですが。麻生太郎議員が、そこは打ち破りましたし。安倍総理の返り咲きもありましたから、石橋がやらかして早期退陣からの、第2次岸田内閣に来たいですかね。最後に、本論とは関係ないですが、内藤陽介先生のポストを、以下に転載しておきますね。嫌中をこじらせた自称保守派には、自分は警戒心を持っています。自民党支持者の中にも、変なのが増えてきたなという印象です。まぁ、向こうから見たら、こっちが変なやつでしょうけれども。
内藤先生の、ご指摘どおりです。安倍元総理の周囲にも、親学・江戸しぐさ・EM菌推しのトンデモ文教族が多く、自分は第二次安倍政権の初期から、ずっと批判していたのですが。結果的に安倍総理、そういう連中とは距離を上手く取っていて、長期政権に。でも、高市早苗議員は、そういう連中をスパッと切りきれていない印象です。イギリス労働党も、島内の極左を切って健全化しましたが。立憲民主党も野党共闘路線派や旧しばき隊界隈と関係が強い議員を切って、中道左派の支持を取り戻して健全化すべきですし。自由民主党もまた、極端な意見の人間は、ダメ出しすべきなんですよね。中道左派と中道右派の、政策論争を望みます。
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