渡辺宙明さん死去
◉96歳、大往生といえば大往生ですが……。昨年も特撮作品の主題歌を作曲されるなど、精力的に活動されていたので。100歳まで活動される気がしていたのですよ。やっぱり、残念です。1957年の宇津井健さん主演の『鋼鉄の巨人』シリーズから2021年の『機界戦隊ゼンカイジャー』まで、特撮ヒーローの歴史は渡辺宙明先生の歴史と言っても、過言ではないほど。
ヘッダーは水木一郎アニキの、マジンガーZインフィニティのジャケットより。
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とにかく、キカイダーにイナズマンにゴレンジャーから続くスーパー戦隊シリーズ。アクマイザー3とビビューン、大鉄人17、透明ドリちゃん、仮面ライダーブラックRXなどなど、石ノ森章太郎先生の作品が多いですが。他にもメタルヒーローシリーズや、時代劇映画の楽曲を手掛けることも多かったですね。それこそ校歌まで、あらゆるジャンルを手掛けたタイプの、職人作曲家。小林亜星さんとか、昭和の作曲家には多いですが。
アニメの方では不滅の名作マジンガーZ、グレートマジンガー。主題歌も挿入歌も、印象に残る曲が多くて。リズムを整えるスキャットが入るのが、ひとつの特徴。個人的には、グレートマジンガーの『ビューナスAの歌』が好きです。堀江美都子さんの澄んだ歌声と、作品内容を表した内容が、すごく良くて。戦闘シーンにかかると、せつないんですよねぇ~。グレートはOPもEDも作詞が小池一夫先生で、これまた東映つながりの縁だったのか。興味深いです。
水木一郎アニキも、ショックを受けています。当然ですね。作曲者と歌手が、半世紀近い時を共に歩んだだけでも、奇跡ですから。秋元康商法で、アイドル歌謡にアニソンのタグを付けただけの作品も多いですが、やっぱ主人公やら主役メカやらタイトルをちゃんと歌ってこそのアニソン。マジンガーZはその意味で、最後の最後に作品タイトルを力強く絶叫する、アニソンのお手本のような作品でした。水木一郎アニキのスタイルを生み出した傑作といえます。
自分なんか、某社の忘年会で談笑する永井豪先生と黒鉄ヒロシ先生を見て、「空にィ~そびえるゥ~黒鉄ヒロシ♬」と、思わず口ずさんだほど。自分がロボットアニメ好きだというと、意外な顔をされますが。マジンガーからガンダム、マクロス、エヴァンゲリオンと、幼稚園・小学校・中学校・社会人と直撃した世代ですから。特にマジンガーZは、オープニングのロケットパンチからブレストファイヤーまで、今見てもかっこよくて。歌とマッチしまくっていましたからねぇ。
いろいろと語りだすと止まりませんが。渡辺宙明先生のご冥福をお祈りします。合掌
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