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女川原子力発電所2号機が再稼働

◉昨日、宮城県女川町の女川原子力発電所の2号機が、再稼働しました。長かったですねぇ。女川原子力発電所は、東日本大震災では福島第一原発よりも震源地に近く、1号機と3号機が通常運転中で、2号機が原子炉起動中でしたが、問題なく3基とも自動停止&冷温停止でした。それどころか、一時は地元住民の避難所にもなっていた、堅牢さ。ここまで再稼働が遅れたほうが、おかしかったんですけどね。

【東北電力女川原発2号機が再稼働、火力燃料費は年600億円減 経営に追い風】産経新聞

 東北電力は女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機が29日に再稼働したことで、液化天然ガス(LNG)や石炭など火力発電の燃料費を2025年度に年間約600億円削減できる見通しとなった。原発再稼働は燃料費負担を減少させ収益に好影響を与えるだけでなく、電力の安定供給や脱炭素化への貢献といった経営改善の追い風にもなりそうだ。

 再稼働に向けては、防潮堤の工事や防火帯の設置など多様な安全対策を実施したほか、テロ行為を想定した「特定重大事故等対処施設」を設置中だ。合計7100億円にのぼる費用は、再稼働後に月間30億円程度の減価償却費として一定期間計上する。

https://www.sankei.com/article/20241029-WTBHE5XRHNM73M4XSYMAHMCS44/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、女川原子力発電所のイラストです。


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■失われる国富は何兆円?■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。重要なのはここ、〔液化天然ガス(LNG)や石炭など火力発電の燃料費を2025年度に年間約600億円削減できる見通しとなった。〕という部分でしょう。女川原子力発電所だけで、年間約600億円もの燃料費削減。菅直人第2次改造内閣が、身内の民主党からも不信任を突きつけられ、退陣したのが2011年8月27日。あれから13年以上、単純計算で7800億円以上の国富が、燃料費として流出したんですすねぇ。中部電力のコチラの記事によれば、〔原子力発電の停止後、増えた燃料費は15.5兆円 国民一人当たり約12万円の負担増になっています。〕とのこと。クラクラする数字ですね。

戦後もっとも無能な総理大臣選挙をやったら、1位候補の菅直人氏ですが。退任後も日本国民にそれだけ、大きなダメージを与え続けたのですから。燃料費が高騰し、電気料金が値上がりするまで、大衆はそのダメージに無自覚でしたが。あまりにも、政治に無関心かと。大洗の高温工学試験研究炉も停止させた菅直人政権ですが、辞めるときも往生際が悪く。朝鮮学校授業料無償化の審査手続きの再開を、文部科学相に指示する始末。石破茂氏から「再開する明確な説明はない。一種の駆け込み的な、やってはならない法の無視だ」と批判されています。

■NHKの偏向的な見出し?■

いっぽう、NHKはこんな見出しで報じています。『宮城 女川原発2号機が再稼働 福島第一原発と同タイプで初』と。要するに、東日本大震災で事故を起こした福島第一原発と同じタイプだぞ、怖いよ~怖いよ~怖いよ~と、脅しをかけているんですよね。WBPC問題の発覚以降、その偏向ぶりに驚いたのですが。いや、前々から偏っているな……とは思っていたんですが、『女性国際戦犯法廷』を一方的に取り上げた番組に苦言を呈した安倍晋三氏が、暗殺されウクライナ侵攻が起きた2022年以降、なりふり構わなくなったなぁと。

【宮城 女川原発2号機が再稼働 福島第一原発と同タイプで初】NHKニュース

東北電力は29日夜、宮城県にある女川原子力発電所2号機の原子炉を起動し、東日本大震災で停止して以来、13年半余りを経て再稼働させました。

事故を起こした東京電力福島第一原発と同じタイプの原発で、このタイプでは初めての再稼働となり、被災地の原発が再稼働したのも初めてです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241029/k10014622291000.html

福島第一原発の事故は、地震による揺れによって、炉心部が破損したからではなく。津波による外部電源の喪失が原因であって、それで炉心の冷却ができなくなったから。東京電力福島第一原発と同じタイプであろうがなかろうが、津波による電源喪失の可能性が女川原子力発電所でないなら、再稼働になんの問題があるのか? 「浜岡原発は防波堤が22.7メートル想定で、25.2メートルの津波に対応できていない~」とか言ってくる御仁が、たまにますたまにいますが。なら、防潮堤を2.5メートル嵩上げすればいいっすね、で終わり。まさか、絶対に嵩上げできない理由でもあるんですか?

■科学音痴の異論は排して■

こういう、地震が直接的な原因となって事故が起きたかのような論点のすり替え、はっきり言って詐術は、事故後から今まで、繰り返されています。反原発派はよほど理解力がないか、反原発派の指導層から、その路線でいけと命令が出ているのでしょうか? 繰り返し書きますが、第二世代や第三世代の原発は、硬い岩盤と冷却用の水分が必要です。岩盤は、時代付が古いほど硬いので、理想は第三紀より古い岩盤。福井や福島や能登や玄海や川内が恐竜化石の産地の近くで、泊や島根や伊方が貝化石の産地なのは、偶然ではありません。鹿児島県西北部地震でも新潟県中越地震でも東日本大震災でも能登半島地震でも、炉心部の損傷は起きていません。

耐震強度が~と、岩盤に建てられたコンクリートと鉄骨の塊の原発と、一般住宅の強度を混同した、科学音痴な裁判官もいましたが。記事にもあるように、女川原子力発電所はまだ1号機と3号機もありますし、泊や島根や柏崎刈羽原子力発電所もまだ。能登や浜岡原発も。これらが順次、再稼働すれば、電気料金も覿面に下がるでしょうし。ロシアの崩壊や台湾有事で、日本のエネルギー供給に不安がある中、原子力規制委員会のイデオロギーで、国民を危険な状態に置くわけには行きませんので。「活断層が~」系のイチャモンは排して、順次再開されることを願います。

【福島第1原発、デブリつかむ作業成功 事故後初の回収へ大きな一歩】産経新聞

 東京電力は30日、福島第1原発2号機の溶け落ちた燃料(デブリ)の試験採取で、回収装置の先端に取り付けた爪形器具でデブリをつかむことに成功したと発表した。原発事故後初のデブリ回収に向けた大きな一歩となる。順調に行けば、今後1週間程度でつかんだデブリを専用容器に入れ、回収できる見通し。

 東電によると、30日午前9時57分に作業を開始。2号機原子炉格納容器に挿入した回収装置の先端から釣り糸のようにケーブルを垂らし、デブリをつかむ爪形器具が約4メートル下の原子炉底部に堆積したデブリに到達し午後0時33分、小石状のデブリをつかんだことを確認した。

https://www.sankei.com/article/20241030-OXI5Y4KRLZL47NB5R7PNJVY3K4/

万機公論に決すべし


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