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カラスの天下が終わる?

◉東京都内のカラス、昔に比べればだいぶ減った印象はありますね。昔は、ゴミの日に群れをなして暴れていたんですが。都市部に、野鳥が一気に増えるという現象は昔からあり。それこそムクドリの糞害とか、逃げ出したインコが大繁殖とか、それまでになかった人造の環境に、ある種の生物が適応して大繁殖って、よくある話です。セイタカアワダチソウや、アメリカシロヒトリの大繁殖も、今となっては話題にならなくなりましたし。都内では、猛禽類が増えてカラスの天下が終わるとの指摘が。

【カラスの天下が終わる…都心制圧を目指す大型猛禽類…天敵と手を組む小鳥たち…都会鳥による「仁義なき戦い」がヤバすぎる】現代ビジネス

東京都心の空の勢力図に異変が......。これまでヒエラルキーのトップであったカラスが猛禽類による下剋上にあっている。いったいそこではどんなドラマが繰り広げられているのか。前編記事『東京上空の勢力図に異変…オオタカが明治神宮で、ハヤブサが六本木ヒルズで繁殖…カラスが東京から消える「ヤバすぎる未来」』より続く。

https://gendai.media/articles/-/113702

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

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■江戸の鷹?■

ウチの田舎だと、トンビはよく見かけましたが、オオタカはそもそも九州には生息せず。ハヤブサは、海岸に岩場が多い地域なので、偶に鳩を襲う姿が観察できました。そういえば一度だけ、自宅に間違って飛び込んできたことがありましたね。そのとき爪でつけられた傷、今も微かに腕に残っています。まさか死にたいぐらいに憧れた花の都大東京で、それらの猛禽類が見られるとは、驚きです。そういえば子供の頃、三船敏郎さん主演の『江戸の鷹 御用部屋犯科帖』って番組がありましたが。あの番組でも、オオタカやハヤブサを相棒に持つお鷹番が主演でした。

「ハヤブサは都会の高層ビルや鉄塔、鉄骨の橋などで繁殖するようになりました。彼らは元々、海岸の岩壁などで繁殖していました。東京周辺では、江ノ島や房総半島の崖などで繁殖しています。高度差のある崖にとまり、眼下を飛ぶ野鳥を急襲して捕食します。

そういえば、アメリカハヤブサ(ペレグリン・ファルコン)も、絶滅危惧種になったのですが、今ではニューヨークでも観察されるそうです。高層ビルが上昇気流を生むのと、やはりアメリカでも鳩やカラスは都市部で増加傾向で、これが餌になるとか。ハヤブサは、小柄ですがマスクをしたような精悍な面構えがかっこよく、また落下する速度的には生物最速という部分も含め、鳥類のチーターという印象です。チーター同様に狩りが上手いので、昔から鷹狩に使われていますが、実はスズメやインコが近縁ではないかという説も出ています。まぁ、東京も八王子のあたりに行けば、ウチの田舎に近いですけども。

■東京にフクロウ■

フクロウも、シマフクロウとか寒い地域の鳥類というイメージですが。鹿児島でも、キュウシュウフクロウという種はいるにはいるのですが、なかなか会えませんでした。高隈山地の深山に入って、バード・ウォッチングしても難しく。あ、でもフクロウがいると言われた大木と、木のウロはありましたね。東京だと、種類的には一般的なフクロウかモミヤマフクロウですかね? フクロウというのは、夜のハンターとして優れていて、羽音を立てずに襲う能力が素晴らしく、電車のパンタグラフの静音の研究に、その羽が使われたとか。夜行性ですが、それゆえに昼行性のカラスにとっては、忍者のように襲ってくると。

ハヤブサなどの侵略によってカラスの生存圏は確実に狭まっている。カラスにとってさらに厄介なのがフクロウ。そのフクロウも豊島岡墓地(文京区)などを中心に繁殖を始めている。カラスは巣で羽を休める夜に寝込みを襲われるようにもなった。つまり、日中はオオタカ、ハヤブサと戦い、夜もフクロウを相手に身を守らなければならなくなったのだ。

文京区にフクロウ。知恵の神の使い魔ですから、ピッタリですね。フクロウというと、ハリー・ポッターのシリーズで有名なシロフクロウや、北海道のシマフクロウなどの大型種がイメージされますが。一般的なフクロウは、翼開長が94~110センチと、けっこう大型。ハシブトガラスより、一回り大きいですね。集団だと撃退できても、夜に巣を襲われると、厳しいですね。ちなみに自分は、映画『ガフールの伝説』に登場した、サボテンフクロウのような小型のタイプが好きです。個人的には、ミミズクは鳥類の猫っぽくて、なんかいいですよね。アフリカオオコノハズクとか、瞳がカワイイですし。

■カラスの逆襲■

カラス自体は、その見た目から、不気味とか不吉というイメージが、洋の東西にあるようですが。しかし、かなり知能が高い鳥類として、知られていますね。道具を使ったり、あるいは樹の実をわざと道路に置いて、車に潰させて中身をいただくとか、因果関係が理解できています。子供の頃好きだった『ロン先生の虫眼鏡』にも、傷ついたカラスを保護する話がありました。頭がいいだけに、慣れると懐いて可愛いそうですね。また椋鳩十先生の作品にも、カラスとの切ない話『ああ公』がありましたね。他にも『黒いギャング』という作品もありましたっけ。

カラスは猛禽類が近づいてくると、20~30羽の集団でやかましく鳴き立てて、体をぶつけるように飛び回って追い払う。これはモビングと呼ばれる攻撃手段だ。
猛禽類は風切り羽が1本でも折れると、上手く飛べなくなるため、勝てる勝負でもケガを恐れて、退散していた。

頭がいいので、こういう集団的な行動もできるのでしょう。どこかで、カラスと猛禽類の均衡状態が生まれるのでしょうね。それは、鳩やムクドリにしても同じですが。京都駅とか、大量のムクドリがいますが。あそこは、盆地で景観条例的にもあまり高いビルがないので、猛禽類が入ってきづらいのか。洛北の山がある地域とかなら、けっこう生息していそうですが。あんがい、大都会のビルとか、猛禽類用の巣箱設置を義務付けると、糞害も減りそうですけどね。江ノ島のトンビ? あれはあれで観光客の食い物を襲ってきて、問題ですが。生物の共生は、難しいですね。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ


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喜多野土竜
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