𝕏（旧Twitter）の収益配分プログラムが変更

2024年12月8日 12:00

◉仕様を変更する度、表示が不安定になる𝕏（旧Twitter）ですが、個人的にはイーロン・マスク買収後の変化には、好意的な自分です。ただ、一時期のインプレゾンビの大量発生には、閉口したのですが……。どうやら収益配分プログラムの変更で、そのインプレゾンビもだいぶ減りそうですね。

【X（旧Twitter）のクリエイター収益配分プログラムの変更でインプレゾンビの収益減少か】Yahooニュース

　X（旧Twitter）の新しいクリエイター収益分配プログラムが11月8日から始まり、そのプログラムになってからの初めての支払いが11月23日に行われました。

　筆者がざっくりとXユーザーの感想を調べたところ、インプレゾンビが減るかもしれないと感じたため、記事にして紹介します（※データで調べているわけではなく、手動での抽出のため正確ではない可能性がある点にご注意ください）。

分配が広告費ではなくプレミアムユーザーの課金額の最大25％に変更
　これまでXのクリエイター収益分配プログラムは、Xが受け取っていた広告料からユーザーのインプレッション数（正確にはユーザーのポストを見て表示された広告の数）に応じて分配するというものでした。

　この分配を受けるためには、プレミアムユーザーになるだけではなく、3ヶ月間で500万インプレッションという条件の達成が必要です（変更前の収益化条件）。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/305b81f49d4b931645b9fe5a3261cb87c2b0b594

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■インプレゾンビの大発生■

詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。なぜインプレゾンビが発生するかといえば、100万バズとかバズったポストに、リプライをするとそれだけでも、数万のインプレッションがつくことが、あるからなんですよね。あくまでも自分の感触ですが、フォロワー数の1割ぐらいのインプレッションがあれば、そのアカウントは十分にアクティブな状況だと思います。フォロワー1000人なら、100インプレッションで御の字。フォロワー数と同数のインプレッションは、かなりの高評価です。

イーロン・マスクの買収以降、7700人のフォロワーが２年で13000人に増えた自分ですが、100万バズは月に平均１〜２回でフォロワーの100倍のインプレッションは、そうそうありません。ところが、人気のポストにAIで生成したようなコメントをつければ、数万のインプレッションになってしまう。もっとも、ペケッターの収益分配プログラムは、単純なインプレッション数だけではなく、そのポストを読んだ人間が広告を見て、ようやく分配が生まれるので。インプレゾンビのやっていることは、ブルーバッジの月額コストに、見合わない可能性が高いです。

■イーロン・マスク買収後■

個人的には、収益配分プログラムの変更後も、あんまり収益は変わっていません。この夏の大幅な収益アップの後、逆に9-10月はシャドウバンされてるのかってぐらいの伸び悩みがあり。11月からまた春先ぐらいの収益に戻っています。イーロン・マスク買収後、Twitterは様々な改革が断行されました。個人的に評価しているのは、以下のような改革。

・キュレーションチームの解散
・前社長の退陣
・ハフポストやBuzzFeedなどの表示激減
・K-POPなどのトレンド入り激減
・ハッシュタグデモのトレンド入り激減
・インプレッション数の表示
・ブルーバッジの刷新
・長期凍結アカウントの解除
・左派の暴言アカウントの凍結
・サブ垢やbotの大量凍結
・コミュニティノート機能の公開
・広告利益分配プログラム実行
・イイネを押した人の非表示
・ブロックされたアカウントのポスト可視化

逆に嫌な思いをしたのは、以下の点。

・挙動の不安定化
・インプレゾンビの大量発生
・お勧めポストの押し付け
・低レベルな広告の表示増加

もっともインプレゾンビについては、こまめに非表示とブロックを繰り返し、他の人のバズったポストに出現するインプレゾンビも、先行して予防ブロックすると、ほとんど出現しなくなります。

■数より質が問われる時代■

そう言えば、某アカウントが、60万人を超えるフォロワー数なのに、広告利益分配が少ないと愚痴るポストをされていました（今は削除済み）。フォロワーの数よりも、質の問題なのでしょうね。ライト層に広く薄く支持されるのと、ヘビー層に狭く濃く支持されるのとでは、後者の方が収益が上がる傾向が、Twitterでは明確です。『バクマン。』の中で語られる、2割に支持されれば人気マンガってのは、逆説的に8割に嫌われてもいい、ということですから。数は分かりやすいですが、質は分かりづらいですしね。

実際、多くのプロの漫画家のフォロワー数は、3000〜数万レベルで、芸能人に比較すれば、かなり少ないです。でもプロの漫画家には、実際にカネを払って単行本を買ってくれる、濃いファンがいる訳で。そういえば、Web系の新興編集部の編集者から、フォロワー２万になったら掲載してやると言われた、投稿者の話が度々流れてきましたが。ハッキリ言って、漫画家と芸能人を混同しているのでしょう。フォロワー２万人って、作家カテゴリーで上位５％レベルの人気作家です。むしろ出版社が、頭を下げて書いて頂くレベル。

逆に論破され王ひろゆき氏とか、去年の広告利益分配プログラム開始時点で、自分の300倍以上のフォロワーがいても、収益は20倍ぐらいでしたから。単純計算で93%ぐらいがライト層で、有名人だから取りあえずフォローしておこうって層が、ほとんどなのでしょう。１円も払わない10万人のフォロワーより、100円払う10人のフォロワーが大事です。芸能人とか、桁違いにフォロワーが多いけれど、基本はライト層。やはり、テレビなどの拡散力は、今でも巨大で。

■経営の健全化に必要な点■

イーロン・マスクがTwitterを買収し、広告費でのゴリ押しが通用しなくなってしまったからか、多くの広告スポンサーが撤退しました。なにしろ、広告にもコミュニティノートが付く始末。買収前は、講談社や集英社の広告が推されていたことが、ばれちゃいましたからね。でも、無能なくせに働かない文系のスタッフを大量に解雇したおかげか、どうやら経営自体は健全化しているようです。少なくとも日本に関しては。下記のサイトがその証拠です。

買収した2022年12月期の決算は、最終利益が前の期比34.2%減の2億7700万円だったのに、23年12月期決算は最終利益66%増の4億6000万円と大幅増益を達成していますから。もともと、イーロン・マスクは広告収益に頼った経営スタイル自体に疑問を持っていたようで。有料ユーザーが増加して、それで経営が回るのが理想ではありますよね。できればYouTubeのように、有料ユーザーでなくても投げ銭ができる機能が実装されれば、その手数料で経営の健全化はできそうです。

さらに11月からの収益化条件に、認証済みフォロワーが500人以上が必須となりました。同時に、認証済みアカウントのエンゲージメントが、収益分配に影響するように。つまり、認証済みアカウントにどれだけフォローされているかも、重要な指標になります。だって、有料ユーザーに評価されてるってことですから。たぶん今後、フォロワーの質は、ブルーバッジの比率で数値化できるのかも……です。自分は768人で、全フォロワーの6%弱。この数字が多いか少ないかは分かりませんが、ありがたいと思います。だって、拙著の販売に協力してくれた方が多数いて、Amazonのジャンル別ランキング１位を獲得できたのですから。

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