マスコミの軍事音痴
◉ティルトローター機のオスプレイが、事故多発で調達が伸びず、生産終了になったと。沖縄タイムスがまた、いい加減な軍事関係の記事を書いていますね。おかげで軍事専門家ではない軍ヲタにも、ツッコミを入れられていますが。オスプレイの生産終了はとっくに決まっていたことで、米軍としては当初の予定以上の機数を採用し、次世代機に移行するにあたって、予定通り円満に生産ラインを閉じるだけの話です。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、夕焼けのなんかを飛行する、オスプレイの写真です。他にも多数、いい写真がありました。
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■軍事ヲタにも劣る記者■
元々、オスプレイは ヘリコプターの垂直離着能力の良い点と、プロペラ飛行機のスピードという良い面を、併せ持った機種ですが。実はそういう特殊な性能を持った機種を必要な国は、限られているんですよね。普通の国だと輸送などは大型の飛行機で、十分な距離の滑走路がない地域ではヘリコプターを使うのですが。島嶼部が多くて排他的経済水域が広い海洋国家でないと、需要がないわけです。
だから生産数も400機ほどで、アメリカと日本ぐらいしか、需要がなかったんですね。それは最初から分かっていたから、ベストセラー機だと何千機も生産することもあるようなタイプの機種とは、そもそも違うわけです。でも用途に見合った性能としては、非常にレベルが高いので、2050年代まで運用されるわけです。そもそも当初予定より、多めに生産されましたから。
自分は、軍事に関しては全然詳しくないですが、この程度の知識は、検索すれば手に入ります。ところが日本の新聞記者などは、この程度のことも知らずに、軍事音痴な記事を執筆します。軍事を語ったり学んだりすると戦争を呼び起こすという、神道由来の言霊思想に、無自覚に支配されているからです。反戦平和を本気で考えるなら、むしろ軍事を専門家並みに勉強すべきなのに。
■反戦だから軍事研究を■
兼愛と非攻を唱えた、古代中国の墨家思想は、非攻だからと非武装中立論のお花畑平和論は唱えず。専守防衛のためにはむしろ軍事技術を徹底的に研究し、硬い守りで敵の攻撃をしのぎ、相手を根負けさせたわけで。墨守、という言葉は墨家の固い守りから、生まれた熟語です。2400年前の思想家で実務家であった墨子に、日本の左派ジャーナリストは遠く及ばないと言えます。
軍事音痴の日本の左派マスコミは、オスプレイを当初、事故が多い欠陥機と報道したわけです。統計的にも、そんな事実はないのに。その結果、引っ込みがつかなくなって、こんな形の報道になったのでしょうね。消費税に対する無理筋な批判や、反ワクチン報道など、いつもの意固地な態度と一緒です。これを鵜呑みにして炎上したのが、大矢英代記者。
案の定、コミュニティノート砲が炸裂してしまいます。
速報、などと仰々しく打つようなものでもなく。ポンコツ、というのも左派マスコミの報道を鵜呑みにしたテンプレートです。唯一の国というのも、他国から購入の話自体は来ているようですし。17機も爆買い、というのも大げさな表現ですね。むしろ、14,125の島嶼により構成され、256もの有人離島を抱える島国日本の地理を考えれば、もっと多くても問題なかったのではないでしょうか。
■見出しは勇ましいが…■
この記者さま、オスプレイに関する他の記事でも、やらかしています。それは 屋久島空港には民間機がいますよね、当然です。どうやらこの方の脳内では、オスプレイが屋久島空港に着陸しようとして、絶対に大事故を起こしたに違いない、という妄想が広がっているのでしょうけれど。飛行機などでも軍用機が空港に緊急着陸するのは当たり前にあること。状況は ケースバイケースです。
スクープ!とか、速報とか、耳目を集めたいのかもしれませんが。こちらにも、コミュニティノート砲が炸裂。軍用機が緊急着陸しようとして、接触事故が起きる可能性は、ゼロではありませんが。でもそれは、新聞社がむやみに飛ばす取材をヘリコプターにしたって、同じことです。この記者様の頭の中では、オスプレイが過剰に悪魔化され、大事故につながるに違いないという思い込みがあるようです。
■コミュニティノート砲■
しかし大矢記者、ご自身のポストにコミュニティノート砲が炸裂したのが、いたく気に入らなかったようです。左派マスコミ陣の、典型的な反応をしてしまっています。コミュニティノートの執筆者は、コードネームが割り当てられます。コードネームは公開されているので、誰が書いているか謎云々は、認識不足です。というかこれ、たぶん何十回何百回も、書かれていることなんですけど……。反論はワンパターン。
信憑性ゼロというのも、記者様の主観に過ぎません。顕名でも適当なことを書く新聞記者はいくらでもいますし、朝日新聞などが 子宮頸がんワクチンのデタラメな報道で責任を取ったかといえば、そんなこともなく。オスプレイとその後継機(正確にはティルトローター機というだけで、後継機ではありません)について、ニュートラルに情報を追加しているだけです。
コミュニティノートに対する解釈も、バイアスがかかっていて一方的で、なるほどコミュニティノート砲を喰らうだけはあるな、と思います。たぶん、このポストにもそのうち コミュニティノートがつくでしょうね。もちろん、コミュニティノートにも主観的なものや、事実誤認が書かれることはあります。でもそのような内容だと差し戻されることもしばしば。オープンな場で議論されていること自体が、重要かと。
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