映画『宮本から君へ』芸術文化振興会に不交付取り消し命令
◉出演者のピエール瀧氏がコカインの使用・所持で有罪判決を受けたことを理由に、不交付となっていた映画『宮本から君へ』の芸術文化振興会から助成金ですが、取り消しになったとのこと。先ずは良かったです。
【映画『宮本から君へ』助成金不交付で原告が勝訴。芸術文化振興会に不交付取り消し命じる】美術手帳
独立行政法人日本芸術文化振興会(芸文振)が映画『宮本から君へ』に対する助成金1000万円を不交付とし、映画制作会社・スターサンズが不交付決定の取り消しを求めた訴訟の判決が東京地方裁判所で21日、行われた。原告の訴えが認められ、芸文振に決定の取り消しが命じられた。
本件は、文化庁が所管する芸文振によって内定が出されていた同作への助成金の交付が、出演者のひとりであるピエール瀧がコカインの使用・所持で有罪判決を受けたことを理由に、「公益性の観点から」不交付とされたもの。
ちなみに、トップ画像はルノワールの肖像画。なぜルノワールかと言えば、ピエール瀧氏の画像を使いたかったのですが、肖像権の問題もありますから。ルノワールってフルネームが、ピエール=オーギュスト・ルノワールなんで。そんだけですm(_ _)m
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■作品と表現者は別■
こういう形で助成金が不交付になると、それこそ作品の評価と出演者を切り離せなくなってしまいますし、下手すると損害賠償を俳優に求めることになりますからね。もちろん、これが芸能人の薬物使用への、抑止力になるからという考え方もありますが。田代まさし氏や清水健太郎氏を見ていれば解りますが、辞められない人はあれほど社会的にいろんなモノを失っても、なお辞められませんから。
それよりも、作品が公開延期になったり、場合によってはお蔵入りになる方が、自分は表現という点で良くないと思います。イタリアでは紙幣の肖像画にもなっているカラヴァッジョですが、彼は殺人者です。その罪を以て彼の作品を否定するのは、間違った政治的正しさだと、自分は思います。国民の血税を詐欺して、執行猶予長に出馬する政治家だって、それ自体は違法ではないですからね。恥知らずってだけで。
■自粛は暴走しがち■
個人的には、ピエール瀧氏の存在感とか、映画界では大きいですしね。『凶悪』での悪役から『ぱいかじ南海作戦』や『珍遊記』でのコミカルな役まで、実に素晴らしいです。NHKテレビドラマ『64(ロクヨン)』での三上義信刑事役も、個人的には大好きです。でも、これらの作品は一時期自粛になった記憶がありますし、NHKオンデマンドでは未だに観れません。理由は別に付けてるかもしれませんが。
電気グルーヴの楽曲も、一時期自粛になっていましたしね。法的な規制が有るわけで無し、そういう形での自粛は必ず、過剰化して訳が解らなくなります。ただのお気持ちで、『宇崎ちゃんは遊びたい!』を規制しようとしたツイフェミの手法と同じ。えっと、ちなみに新井英機先生の作品は、『宮本から君へ』以降はちょと濃すぎて、あんまり好きではないです。好みの問題ですから、ファンの方はご容赦をm(_ _)m
■映画の評価は……■
でもこの映画に関しては、蒼井優さんが良い感じにくたびれた、でもやっぱり女優さんらしいキレイさも保った、なんとも絶妙な裸身をガンと見せて、とてもエロエロで良かったですし、池松壮亮さんの演技が、原作の宮本のウザさを再現していて、良かったです。ピエール瀧氏と蒼井優さんと言えば、『百万円と苦虫女』でも共演しており、こちらも自分はとても好きな作品です。
作品と作家は、やっぱり分けて評価すべきという部分は、大事ですね。なお、自分は平田オリザ氏の弟子筋の、深田晃司監督のような助成金目当ての映画作りは、肯定しませんので。キチンと黒字を出す、そこにあるていどの援助はあっても。反体制ぶるなら、御上からは一銭も貰わんという気概が、お芸術えいが周辺では稀薄ですね。タカリ体質というか、ここら辺の問題は、
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ