ダイオウグソクムシの秘密が解明
◉ダイオウグソクムシ───ダンゴムシやワラジムシ、海辺にいるフナムシなどと同じ等脚目なんですが、大きさが桁違い。普通に20センチから40センチ、大きな個体は50センチにもなるので、大王というよりも皇帝といっていい大きさです。実物を見ると、リアルに❘草鞋《わらじ》です。顔は、自分には機動戦士ガンダムの傑作機MS-06ザクに似てるなと思います。で、絶食にも強い生物として有名なんです。鳥羽水族館の個体などは、5年1か月間も絶食していたりで、生態がよくわからなかったんですが。その謎の一端が、解明されたようです。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、水族館で撮ったダイオウグソクムシの写真だそうです。
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見た目が気持ち悪いという人もいるでしょう。まぁ、たしかに気持ち悪いでしょう。『放課後ていぼう日誌』の鶴木陽菜ちゃんなら卒倒するレベル。でも、進化を考える上で、とても興味深い生き物なのも、また事実ですからね。深海は、進化の途上で生存競争に破れた古い種が、棲み分け的に生活の場にした面もあり、深海コウモリダコなど古い形質を残した生物が、けっこういます。また、深海の特殊な環境で、これまた独自進化した面もあり、非常にユニークです。ダイオウイカとか、巨大化する種類の生物も多いです。
餌が少ない深海では、一度餌にありついたら、食いだめする種が多いんですよね。フウセンウナギという、鰻によく似た新空き魚は、その名の通り、お腹が風船のように膨らんで、自分よりも太い体幹の魚を飲み込んで、長時間かけて消化します。大型の魚を呑み込めるように、口も大きいですし、顎もガバっと開きますから。深海のチョウチンアンコウなど、やはり深海は大きな口の魚が多いです。そういう意味では、ダイオウグソクムシも溜め食いの方向に進化したんですね。
深海だと、クジラの死骸とかが降りてくることがあり、そういうときにはヌタウナギやダイオウグソクムシが、むさぼり食うのですが。6年間の絶食可能な食いだめは、すごいですね。陸上の生物だと、蛇がやはり何年も絶食することで有名です。哺乳類のナマケモノは、葉っぱ一枚の8グラムで一日生きられるそうですが。こういう生き残り戦略は、深海の生き残り戦略と密接ですから、大型化したのもやはり、それだけ食いだめが聞くからなんでしょうね。こういう研究は、地味ながらも楽しいです。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ