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韓国Webtoonの課題

◉𝕏(旧Twitter)に、こんなポストが流れてきました。
韓国発の縦スクロールの漫画Webtoonに対する、たむら純子先生の疑義です。とても興味深い内容なので、個人的に思うところを、ツラツラと書いていこうかと思います。

漫画家足りない。チーム制だから全部出来なくてもいい。とりあえずトレスでもいい。なんか書けたらいい。話は当たってるやつパクって少し変えるから。
背景はスケッチアップまるまる変更なしでつかえ。描かなくていい。楽して量産しろ。
で諸々結局まともに書ける人どんどん減っていって漫画家なりたい子集めて安く使って作品の質下がって……で某国の縦読み漫画のレベルがどんどん下がって人気も落ちてる。予算が出せる大手以外の新参制作会社も潰れてる…という話…。やばすぎるやんね…。作家を作家として扱わず量産制作するためのロボット…部品?として扱ってるかのような…。それでいいもの造れると思いますか?
最近見かけるIT系多々ある新参の縦読み制作会社さんとか…フリーランス新法も改正されてるしもう少し1人の作家をちゃんと作家として扱うべきやないですか?

なんかみた。

https://x.com/tamring/status/1853053503767486901

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、Webtoon用のイラストです。


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■職人軽視の文化■

典型的な、韓国商法ですね。何かが好調だとか、ちょっとでも売れるとなると、イナゴのように群がって、しかも新規の参入者はかなり雑なことをやって、ジャンル自体を食い潰す。シャインマスカットでも、同じでしたね。苗は盗めても、日本の農家の地道さは見習えず、短期で儲けて売り抜けようとする。李氏朝鮮では、支配階級による量販の搾取文化が酷く、また高麗王朝の国教であった仏教を弾圧し、儒教を国の柱に据えたため、職人を馬鹿にする・ゼネラリストの文官を理想とする文化が、生まれてしまいました。

韓国が「半万年の歴史が〜」と誇っても、日本には創業500年とか1000年の老舗がゴロゴロあって。1000年以上の業歴を誇る企業は11社、500年以上の企業は47社、300年以上の企業は889社、200年以上の企業は1813社、江戸時代の創業に至っては3474社と、世界の老舗企業の多くを日本が占める状態です。日本最古にして世界最古の企業でもある金剛組の、ルーツの企業は半島にはとっくになく。韓国のイルベ民の、日本に渡った陶工は名前を残し、神社が作られて神と崇められてもいるのに、李朝に残った陶工で誰が名前を残した、との言葉を読んだ記憶があります。

確かに、有田焼の陶祖・李参平は神社に祀られていますからね。沈当吉を陶祖とする薩摩焼の沈壽官家は、今でも存続していますから。職人軽視ゆえ、高麗王朝の青磁の伝統は途絶え、製紙も専門職ではなく、農家の副業みたいな地位を、脱することができず。職人で成功しても、子どもには大学に行って医者か弁護士になって、こんな仕事は自分の代で終りと思ってる人が、多いようですね。講談社や小学館のような出版業秋最大手でも、一族経営で長いスパンで文化の一翼を担うという自負がある日本とは、自ずと違いますね。

■文化育成の視点■

個人的には、縦読みは別の可能性があると思っていますが、現状では時代の徒花で終わるかも……です。理由は簡単で、田村純子先生も指摘されているように、韓国の場合は経営戦略がカネ中心で、文化中心じゃないんですよね。自分の個人的な見解ですが、縦スクロールって、少女漫画の情緒的表現とかモノローグが多い内面表現と、とても相性が良いのに。市場の大きな少年漫画に固執する。そこは市場は大きいかもしれませんが、レッドオーシャンなのに。

今ではファンタジー作品だらけの日本ですが、ファンタジーとか新スポーツはあんがい、少女漫画の方が進取の気風があり、少年誌よりも早いんですよね。山岸凉子先生の『妖精王』は1977年連載開始、あしべゆうほ先生の『クリスタル☆ドラゴン』は1980年と、かなり早いんですよね。バスケット漫画だと、六田登先生の『ダッシュ勝平』というヒット作品の同年に、三浦浩子先生の『翔べ心!!』が1979年、惣領冬実先生の『ボーイフレンド』が1985年と、『SLAM DUNK』のヒットにかなり先行しているんですよね。

縦スクロールのWebtoonも女性向け作品では、例えば『継母だけど娘が可愛すぎる』とか『シンデレラを大切に育てました』『ニセモノ皇女の居場所はない』などなど、ストーリーとキャラクターがしっかりしていて、ヒットしている作品もあります。そうやって、女性向けで堅実に市場と読者を増やせば良いのに、やれアメリカ進出だこんなに儲かっているとアピールし、目先のカネを喧伝して、文化としてどう育てるか、視点がなさ過ぎるんですよ。

■目利きが必要だ■

日本でも「韓国発のWebtoonスゲェスゲェ!」言ってる連中も、そういう文化としての縦スクロール漫画を、どう育てるかの視点がないので。作品内容や読者層をほとんど語れず。縦スクロールの操作の優位性とか、そういう部分ばかり語ってるわけで。それでは、厳しいですよね。本当に面白い作人なら、欧米の漫画ファンは右綴じの日本の本の形式でも、読みますからね。まず、作品ありきでブレイクするーしないと、熱量は生まれづらいです。

ただ、Webtoon作品を見ると、小説原作作品はかなりレベルが高く、面白いんですよね。前記のWebtoon作品も、小説原作ですから。韓国の『小説家になろう』や『カクヨム』などのような小説投稿サイトである『novelpia』などで、読者の評価を得た作品のコミカライズですからね。繰り返しますが、一攫千金狙いの会社は、市場の大きな男性向け作品を作りたがるのでしょうけれど。むしろ女性向けの、堅実な作品作りが必要で。そういう部分で地道に作家と才能を育てようと思ったら、目利きの編集者が必要ですから。そこに気づいている出版社は、生き残るかもしれません。

思うんやけど昨今多いコンペ形式って連載バリバリの人は参加ハッキリいって無理やし。
これやってたら書く人参加する人居なくなって漫画家になりたい人ばかりになってレベル下がって行く気がするんやけど…。
漫画家なりたい人やなくてプロを呼びたいならちゃんとオファーという形で連絡して欲しい。
参加したくても形にならないかもなことにパンパンなスケジュールある人は参加なんかできない。
それでもいい連絡してきて参加してくださいって。それ別にあなたやなくてもいいけど参加してもらえたらラッキーとりあえずキープ作家とかな扱いとしか思えなくて。作家からしたらすごく悲しいし腹立たしいことだってわからないかな?

https://x.com/tamring/status/1852980574803439854

LINEマンガとかも、コンペ形式ですね。コンペ形式の問題は、たむら先生の指摘の他にもあって。多数決だから、欠点が少ないだけの無難な作品が選ばれがちで、欠点はあっても尖った作品が選ばれないことなんですね。「編集部のバカどもが全員反対か、ならこの企画はゴーだ!」なんて編集長の独断と偏見が、ヒットに繋がることもあるのが、創作の世界の難しさ。作品作りは、多数決ではない面もありますから。

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