UDデジタル教科書体で正答率アップ
◉これは、興味深い話題ですね。学習障害のひとつであるディスレクシアの人にとって、一般的な明朝体やゴシック体の文字って、意外と読みにくいという。それは、明朝体だと鱗と言われる三角形の部分とか、ゴシック体だと字の形自体が違ったりとか。そういう意味で、UDデジタル教科書体によって読みやすくなるだけでなく、テストの正解率まで変わってくるというのは、言われてみれば必然的な帰結に思いますね。トム・クルーズ氏もディスレクシアで、恐竜学者のジャック・ホーナー博士とかもそうなので、知能と関係なく出てくる障害ですからね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、いろんな手書き書体のイラストです。
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実は自分も、平仮名の「ち」と「さ」の見分けとか、カタカナの「イ」と「ト」の見分けが小学校3年ぐらいまで混乱していた記憶があります。これらの字は、実は左右対称の認知が苦手な人間には、同じ字に見えてしまうんですよね。奥浩哉先生の漫画『GANTZ』の球体の命令文「~してくだちい」という文章、これってそういう軽いディスレクシアの特徴なんですよね。2ちゃんねる文体でもありますが、ある意味でツイ廃とかなるのは、ディスレクシアによる学習障害が、あるのかもしれません。UDデジタル教科書体に関しては、以前にもnoteで紹介しましたが。そういう意味では、イロイロ期待しています。
本業は編集者で、物書きでDTP(デスク・トップ・パブリッシング)もやる人間ですから、こういうフォントの研究って、大事なんですよね。異論暗所体の持つ、ある種の記号性とか大事ですから。自分らの作る本でも、できるだけUDデジタル教科書体を取り入れつつあります。その立場から、ひとつ不満点を挙げるなら。UDデジタル教科書体は、数字の1とアルファベットの小文字のlの視認性が、悪いんですよね。下に画像も添付しますが、こんな感じです。
どうでしょう? 1行目が全角数字、2行目が半角数字、3行目が小文字のアルファベットですが。この数字の1の紛らわしさは、今後改善しないとまずいかも知れませんね。日本語は、欧文が混じってきますから、なおさら。けっきょく、数字の1の鱗というか余計な部分は、必要悪になるのではないでしょうかね。アルファベットのlの方を、オシリ部分をちょっと曲げるとか、そういった微修正の必要がありそうです。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ