エネルギー関連:溶融塩原子炉・バイオマス発電・次世代高速炉
◉あまり人気がない、エネルギー関連ですが、現代社会はエネルギー抜きには、政治も経済も勝たれませんし、科学技術とも密接な関連がありますしね。そこで今回は、以下の話題を。
・次世代原子炉である溶融塩原子炉
・鈴川エネルギーセンターの稼働停止
・次世代高速炉で日仏が協力
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、秋田港沖合の洋上風力発電だそうです。
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■溶融塩原子炉■
詳しくは、下記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。まずは、次世代原子炉としての溶融塩炉について。現在の原子力発電は、第二世代や第三世代が稼働していますが、研究は第四世代の原子炉が進んでいます。第四世代は、より安全性が高く、そもそも炉心のメルトダウンが起きづらい構造とか、もし事故があっても自動停止するとか、構造的に工夫されたものが多いです。今のところ、実用化の目処が立っているのは、高温ガス炉だけですが、この溶融塩炉も研究が進んでいます。溶融塩原子炉(molten salt reactor)はその名の通り、溶融塩を一次冷却材として使用する原子炉です。
日本の第三世代の原子炉は、冷却に水を使うので、川内原発や福島第一原発などの、大きな河川や海の近くが立地条件になります。でも、溶融塩を使用する第四世代の溶融塩炉は、第三世代原子炉よりも小規模ですみ、コンパクトに設計できます。これは、高温ガス炉もそうで、ゆえにこれら小型化が可能な第四世代路は、小型モジュール炉(Small Modular Reactor 略してSMR)とも呼ばれます。Wikipedia先生によれば〔インド、中国ではレアアース鉱石の精錬に伴って発生する副産物であるトリウムを溶融塩に溶かして燃料として使用する溶融塩原子炉の計画が進められている。〕とのこと。
■バイオマス発電■
そして、静岡県富士市のバイオマス発電所である鈴川エネルギーセンターが、燃料の調達困難などで稼働停止とのこと。このnoteでは何度もエビデンス付きで語っていますが、再生可能エネルギーは水力発電以外は、風力発電も太陽光発電も波力発電も潮汐力発電も、ベースロード電源になりえませんし、出力が安定しない発電方法ですから。地熱発電は安定していますが、開発が現状ではこんなんですしね。バイオマスも、大量の燃料が余っているならともかく、日本はしょせん国土面積が小さく、日本の国土面積と同じぐらいのトウモロコシ畑があるアメリカとかとは、比較になりませんから。
日本の休耕田で稲を作って、その藁を燃やしたとしても、生産量はたかが知れていますしね。それならば、世界第6位の排他的経済水域を利用して、海洋でホンダワラを栽培して、それをバイオマスにするほうが、まだしも夢がある気がしますけどね。要素く技術とか、うまく使って。それこそ、沖ノ鳥島とかにそういうサイバ機器地位を作って、海洋栽培をして、日本本土に運んだり、離島で加工したり。
■高速炉の日仏協力■
そして、高速炉の話題。高速炉は、高速中性子炉(Fast Neutron Reactor)とも呼ばれるように、高速中性子による核分裂反応を利用した原子炉。日本だともっぱら、高速増殖炉もんじゅの話題で聞くことが多いですね。高速増殖炉も、高速中性子を利用した原子炉なんですが、消費する核燃料よりも新たに生成する核燃料の方が多くなるので増殖炉と呼ばれます。日本はこの高速増殖炉に拘っているのですが、度重なる事故でもんじゅは廃炉作業中で、研究は進まず。原子力大国のフランスと共同研究へ。独自技術にこだわるのは悪くないですが、失敗したときのダメージが大きく。現在は軍事技術も、
参加するのがJAEAと三菱重工業、三菱FBRシステムズってのが、MRJの失敗で感慨深いというか。MRJあらためMitsubishi SpaceJetの失敗は、石原慎太郎氏に夜郎自大なことを吹き込んでいたのがどこの技術者だったかを、推測させるに充分でしたが。やはり、日本人は傲慢に傾くと良くないですね。我以外は皆師の、謙虚さと聞く耳が大事かと。反原発派がどんなに数字を誤魔化そうと、現実的には原子力・火力・水力発電をベースにして、バランスよくエネルギーを供給するしかなく。そういう意味では、日本は九州電力が電気量も安定しており、日本のエネルギー政策の手本になるでしょうね。
高速炉の方も、第四世代原子炉の研究が進められており、ナトリウム冷却高速炉や鉛冷却高速炉、ガス冷却高速炉などが研究されています。冷却材としてそれぞれ液体金属ナトリウムや鉛とビスマスの合金、ヘリウムや二酸化炭素などの気体を使用します。廃炉となるもんじゅですが、これはこれで研究成果がナトリウム冷却高速炉に使われるので、けして無駄ではなかった……となるといいのですが。あくまでもザックリとしたニュースの紹介ですが、経済産業省のアホな再生可能エネルギー増加計画とか、正しく批判するためにも、知識は重要ですので。知る切っ掛けになれば。
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