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人類の知力は獲物の小型化がもたらした?
◉興味深い研究ですね。大型哺乳類を絶滅させてしまった結果、小型ですばしっこい動物を狩るため、弓矢などの武器を進化させ、より賢くなる必要があった、と? なんとなく、納得できますね。一頭のマンモスを倒せば、干し肉や燻製にする能力があれば、かなりの期間働かなくてもいいですから。でも、小型の動物はそうも行きませんから、勤勉にならざるを得ない。その勤勉の先に、農耕文明があるのかも知れません。
【人類の武器を進化させ、頭を賢くさせた要因は「獲物の小型化」だった?!】ナゾロジー
歴史の教科書に描かれているように、初期の人類はマンモスのような巨大な獲物に槍を投げつけて狩りをしていました。
しかし乱獲や気候変動が災いして、大型動物は次第に姿を消し、人類はより小さな獲物をターゲットとせざるを得なくなります。
ところがイスラエル・テルアビブ大学(TAU)の研究で、この獲物の小型化こそが人類の武器を進化させ、さらには頭脳までも賢くさせた可能性が示されたのです。
今回の研究は、ピンチこそが成長と進化のチャンスになったことを雄弁に物語っています。
研究の詳細は、2023年8月24日付で学術誌『Quaternary』に掲載されました。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、
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■人類による大型動物絶滅■
マンモスの絶滅に人類が手を貸した可能性が有名ですが、人類は他にも大型動物を絶滅させる名人でして。巨大アルマジロのクリプトドンも、人類が絶滅させた可能性が高いですし。割と近代には、ニュージーランドのジャイアントモアや、北極のステラーカイギュウも絶滅させていますし。野生の馬も、かなり過剰に狩ってるんですよね。とても食べきれない量の個体を一度に崖から落として、狩っていたり。どうも、パチンコ依存症と同じで、大量殺戮に脳が興奮するようで。食料にならないタスマニアタイガーも。でも、そうやって大型動物を狩り尽くしたら、小型の獲物を狩らざるを得ないのは必然。
研究主任で古人類学者のミキ・ベン=ドール(Miki Ben-Dor)氏によると「現代に生き残る狩猟民族の調査から、ゾウのような大型動物を狩るには木の槍で十分であることが証明されている」という。
ただ、ちょっと疑問もあります。アトラトルという投槍器がありますが、これってある意味で武器の工夫なんですよね。短い棒にフックが付いただけの、簡単な構造なんですが、これを使うことで、威力が一気に倍加する。普通の人でも、2倍ぐらい飛距離が伸びるそうで。これは、マンモスなどの大型動物に対して有効だったようで。氷期に全世界で使われていたんですが、氷期は約1万5000年前に終わっていますから、人類の道具の工夫はかなり早いです。ただ、クロマニョン人って、現生人類ですから。知力にそこまで差がない。ようは、知識の蓄積なんでしょう。
■脳は7万年前から縮小?■
そもそも、脳は7万年前から小さくなっているという説もあります。人類は脳を発達させることで、鋭い牙があるわけでも、硬い爪があるわけでもなく、かといって巨大な体躯も俊敏な筋力があるわけでもなく。脳を発達させることで、進化したと。ただ、では脳が大きければ大きいほどいいかと言えば、それは適者生存の進化論を、優勝劣敗の弱肉強食の理論と勘違いした、カール・マルクスやアドルフ・ヒトラーと同じではないでしょうか? ある程度大きくしたら、次は効率的に小型化するのもまた、進化でしょうし。退化もまた進化の一形態、ということですね。
【ヒトの脳は7万年前から縮小しつつある】GIGAZINE
ヒトは火を使う能力を身に付け、直立歩行を行い、精巧な言語を発達させました。さらに高度な文明を築き、複雑な脳を持つことで未来を計画したり過去を処理したりできるようになりました。もちろんこれらは脳の進化によって可能になったわけですが、実はヒトの脳の容積はおよそ7万年前を境に縮小傾向にあることがわかっています。サンフランシスコ大学が、2017年に学生のサヴァンナ・ロビソンさんが脳の縮小傾向とその原因をまとめたエッセイを紹介しています。
人類の盲腸、これも昔は食料が乏しく、食い溜めする必要があり。でも、食料が安定して食えるようになれば、盲腸は縮小し、退化しますからね。そもそも、人類の視力だって、今は2.0もあれば優秀ですが。昔は7.0あったとか20.0あったなんて説もありますからね。実際、オースマン・サンコンさんの故郷で調べたら、フランス語の新聞を読めた距離から、5.0相当とか出ていたような。アフリカにいた頃は、それぐらいの視力がないと、敵の発見も遅れますからね。社会科が進む中で、そういう能力はどんどん失われ、脳もまた野生で生きる部分に必要な部分は、退化したのかも知れませんね。
加えて、「人間は家畜化したために脳の容積が減少した」という説もあります。犬や馬などはヒトに家畜化されると、野生だった祖先よりも脳が10~15%ほど小さくなっているといわれており、「ヒトとはサルが家畜化したもの」という考え方に基づいています。ただし、ここでいう「家畜化」とはヒトが何かに飼い慣らされたという意味ではなく、ヒトが互いに殺し合うのではなく、意見の相違を話し合って分かり合える社会的動物になったことを意味します。
家畜化、という概念は面白いですね。野生動物も、家畜化するとまだら模様の個体が生まれやすくなる、なんて言われますね。野生では、そんな模様は目立ってしまって、狩られてしまう。でも、人類に庇護されると、その心配がなくなり、特殊な能力を発達させるわけで。昆虫の蚕とか、人類に長く育てられすぎて、成虫は飛行能力さえ、失っていますからね。人類の鼻は、元は地磁気を感じて方向を測る能力があったそうですが、それはなくなり。もっと言えば、哺乳類が脳を発達させたのは、夜行性で匂いで周囲を把握し分析する、そのために大脳が発達したとか。人類は昼行性になり、その点でも匂いの処理能力は落ちていってるのかも知れませんね。
■文字の出現でも脳が縮小■
さらに、こんな説も。なんと、文字の出現で、これまた脳が縮小したと。結局、野生の中で勘とか多様な情報を高速処理して、ライオンが近くにいないかとか、獲物はどこだとサーチしていたほうが、脳そのものは活性化されていたんでしょうね。でも、集団でいると襲われない・襲われても逃げ切りやすい・武器を持てばよりいいと、変化していったわけで。やがて、これが大きくなると、農業による集団的な食糧生産へ。農業自体は労働時間が長く、効率が狩猟採集よりも悪いのですが、安定的に生産できるので。飢えの恐怖には有効な手法。
【ヒトの脳は「文字の出現」で3000年前から縮小している可能性がある】ナゾロジー
人類の祖先が、約600万年前に他の霊長類から分岐して以来、脳は4倍ほど大きくなったと言われています。
しかし、多くの人は、約1万年前の最終氷期の後で、脳が縮小し始めたことを知らないでしょう。
結果、現在人の脳は、10万年前の初期人類のそれより、わずかに小さくなっているのです。
なぜ、そんなことが起こったのでしょうか。
アメリカの研究チームは今回、その謎について、ヒトより100万倍も小さな脳を持つアリとの共通点から新たな仮説を発表しました。
それによると、アリとヒトは、個人知より社会全体の集合知を発達させたことで、脳が効率化のために縮小したという。
頭蓋骨のデータセットからも、それを支持する証拠が見つかったとのことです。
研究は、10月22日付けで学術誌『Frontiers in Ecology and Evolution』に掲載されています。
けっきょく、文字がないと知識は口承でしか伝達できません。これが、ストーン・ヘンジのような、春分や秋分を示す建築物だと、いちいち太陽の位置や星座を確認する必要がなくなる。文字によって、膨大な知識は丸暗記する必要がなくなりますからね。そうなれは、必然的に脳の負担も減る。昔は、友人知人の電話番号だって、10個以上は覚えていたのに、今は自分の番号と実家の番号以外は、全部スマートフォン任せ。そうやって、知力は衰えるのでしょう。でも、それは逆に、別のことに脳の能力や時間が使えるということです。そういう意味では、人類が馬鹿になっているという短絡的な考えは、しないほうが良さげです。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
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