水素を作る船の斬新な外見
◉船舶関係では老舗企業の商船三井が、水素生産船を開発に取り組むことになったのですが、その実証船であるヨットのデザインが、とても興味深いです。おかたい企業なのに、とてもSFチックと言うか、未来的なデザイン。なのに、松本零士先生のアルカディア号やクイーン・エメラルダス号のデザインにも通じる、未来感とクラシカルな要素との融合さえ、そこに感じます。
ヘッダーはWikipediaのフォトギャラリーより、海王丸写真です。
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■海洋国家の資源■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。日本は世界第6位の面積の排他的経済水域を持つ、海洋国家 ですから。この広大な海を利用して、いろんなことができると思うんですよね。その1つが、このような水素生産船。日本の場合は、例えば房総半島沖 とか常に強い風が吹いていますから。その分、海難事故も多いのですが、そういう自然のエネルギーを人間が利用可能なものに変えることができれば、大きいですよね。
洋上風力発電は、どんな地域であっても24時間365日風が吹いているわけではないので、ベースロード電源にはなりえないのですが。しかし風のある海域を探して、そこに水素生産船が自身で移動して風を受け、電気を発電するのではなく水素を生成するのならば、これはこれで興味深いエネルギー供給方法ですね。効率の面でどれぐらい有効かは分かりませんが、うまくすると排他的経済水域の中だけで、そこそこのエネルギー供給ができるかもしれませんね。
■現代帆船の時代■
現状では 試験的ながめ、ヨットの大きさですが。これもいろんな 風力に対応する意味でも、帆船とかタンカークラスの大きさとか、いろんなサイズがあっても良さですね。風を求めて世界中を回遊する水素生産船。これはこれで、TOYOTAが目論む、水素エンジンと水素燃料の未来にも、合致しそうです。また こういう目的の船ならば、船員たちの数は、そこまで多くなくても良さげですね。
帆船というと、自分たちの世代だと航海訓練所の訓練用帆船の、海王丸や日本丸を思い出します。海の貴婦人とも呼ばれた、その美しい外観と100m 近い巨大な船体、訓練生たちがマストの上にずらっと並ぶ姿は、実に美しかったですね。宮崎駿監督の名作『未来少年コナン』で、最後まで活躍するバラクーダ号も、帆船でしたが。やはり船といえば帆船という、イメージがどこかあります。
■洋上のエミュー■
日本人の、先祖グループのひとつであるポリネシア人たちは、東は南米沖のイースター島から、西はマダガスカルまで到達した、大海洋民族ですから。四方を海に囲まれた島国に日本では、この広大な海を最大限に利用していくのが、重要です。日本の排他的経済水域は広いだけでなく、日本海溝を含む深い地域も多数あり、深海には様々なマンガン塊や希土類など資源が眠っており、まさに宝の山。メタンハイドレートや海洋温度差発電、潮流発電などなど、エネルギーの面でも有望ですから。
海上でもこうやって、水素生産船が広大な海域を移動しながらエネルギーを生産する。海洋国家らしい、未来予想図だと思いませんか? 船というのは浮力を利用する分、未だに大量の物資を輸送する上では、重要な存在です。水素生産船も、わずかなエネルギーで移動できますから。オーストラリア大陸の大型走鳥類であるエミューは、降雨を求めて、大陸中をランダムに移動するそうですが。水素生産船もまた、洋上のエミューのように、風を求めて航海する、特別な存在になるかもしれませんね。
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