
八奈見乗児さん死去
◉ショックです。90歳、大往生ではありますが、昭和平成を彩った名優が、また一人。平成から令和への移り変わりの中、大物の訃報が続きますね。自分は直撃世代ではないですが、再放送の『巨人の星』での伴宙太の野太い声と、幼稚園の頃に大好きだった『マジンガーZ』の弓教授の理知的な声、小学生の時の『ヤッターマン』のボヤッキーのコミカルな声が、同じ人物とはとても信じられず。元祖、七色の声というイメージです。
【声優の八奈見乗児さん死去、90歳 ドラゴンボールのナレーションなど担当】日刊スポーツ
アニメ「巨人の星」の伴宙太役や「ドラゴンボール」シリーズのナレーションを務めた声優の八奈見乗児(やなみ・じょうじ)さんが3日、亡くなった。90歳。所属事務所が14日、発表。葬儀・告別式は親族で執り行った。
ほかに「犬夜叉」の刀々斎、「ゲゲゲの鬼太郎」の一反木綿役や、日本テレビ系「ダウンタウンDX」、TBS系「中居正広の金曜日のスマたちへ」のナレーションを務めた。
他にも『さすがの猿飛』の猿飛八宝斎や『ドラゴンボール』の界王様とか、コミカルな老人役も印象深いです。30代以下にはタイムボカンシリーズよりも、こちらのほうが印象深いんじゃないでしょうかね。ナレーションも長らく担当されておられましたし。満州生まれの福岡育ちでしたから、わが故郷の妖怪一反木綿を演じておられたのも印象深いです。ちゃんと鹿児島弁に寄せておられましたからね。声優仲間からも、続々と追悼の言葉が。
青二プロそして業界の偉大な大先輩、八奈見乗児さんの訃報に接し、名状し難い心情に襲われています。長きにわたり数多くの作品でご一緒させて頂きました。同じ時空間を共有させて頂いた幸せ、筆舌に尽くし難いものがあります。本当に有難うございました。(DB改出演者の皆さんと。左:八奈見乗児さん) pic.twitter.com/2PUj9cTx9y
— 声優・古川登志夫(青二プロダクション) (@TOSHIO_FURUKAWA) December 14, 2021
八奈見乗児さんが90歳で亡くなられました。『巨人の星』を始め多くの作品で大変お世話になり、晩年は僕がゴルフを始めた事をとても喜んでくれて、何度か楽しくご一緒させてもらいました。いつも優しく穏やかで、みんなに慕われていた八奈見さん、お疲れ様でした。心よりご冥福をお祈りいたします。
— 古谷 徹 Toru Furuya (@torushome) December 14, 2021
そうです。「ポチッとな」は八奈見さんのアドリブです。スタジオは大ウケでした。天才的でしたね。 https://t.co/NeHpvPXIUP
— 小山高生 (@hX0sPCMUC8ztM2i) December 14, 2021
声優としてはアドリブの天才で、タイムボカンシリーズでは制作スタッフが、八奈見乗児さんのためにアドリブの入れられる間をわざわざ用意していたとか。『ヤッターマン』のボヤッキーのボタンを押すときの掛け声「ポチッとな!」は、それが生まれる前の世代にも受け継がれ、Amazonなどで商品を買う時に「ポチった」と使われるほどに。たぶん、これからも使われるでしょうね。
手元の大辞林には『ポチる』が項目としてありますから。まさか御本人も、日本語に残る名言を残そうとは、思っていなかったでしょうけれど。他にも「全国の女子高校生の皆さん」とか「全国○○協会推薦で~す」とか、面白かったですねぇ。ドロンボー一味解散後は、会津若松の恋人おハナちゃんと、パン屋を開いたとか。福岡県立修猷館高等学校卒業という、超進学校の卒業生で、知的な役が多かったのも納得です。
八奈見乗児さんのご冥福をお祈りします。合掌
いいなと思ったら応援しよう!
