古賀茂明氏による高市早苗批判のデタラメ
◉自由民主党総裁選に立候補した高市早苗議員ですが、政策通という評判の割に、内部留保についての知識が浅かったり、靖国神社参拝での法的認識のズレなど、批判があります。ですが、元通産・経産官僚の古賀茂明氏の批判は、あまりにもデタラメで、データに基づかないですね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉
■基本の数字もデタラメ■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。まず「中国を極端に敵視し、そこと戦う準備を始めるのだから、防衛費はGDP比2%どころかその数倍でも足りないという議論がすぐに始まる。」って部分。古賀氏の妄想を語ってるだけなんですが。そもそも、2023年度のアメリカの軍事費9160億ドルって、世界の全軍事費の37%に相当する、莫大な額なんですけれども。米国GDP比では、3.4%なんですよね。防衛費2%の数倍って、だいたい5〜8%ぐらいのイメージですから。そんな、アメリカもやっていないような過剰な軍事費、そもそも戦時中の総動員態勢でもないと、難しいです。
古賀氏の意見は軍事音痴の戯言です。数倍どころか、2倍でも日本の経済は停滞します。2022年のデータですけれども、日本の防衛費は今年1.6%で、ようやく世間並みになりましたが。アメリカの半分ほど。露中韓朝と、日本を仮想敵国にしている(したい)国に囲まれていて、そのうち3カ国は核保有国で、残りの1カ国も核保有熱望しているわけで。本来は、韓国並みの数字が必要でしょう。
なお、中国のこの数字は、信用ならないけどね。
■徴兵制復活論の浅薄さ■
徴兵制が〜ってのも、ナントカのひとつ覚え。「徴兵制は最後のテーマかもしれないが、日本の社会全体があらゆる意味で戦争に備える体制へと変わっていくはずだ。」って、ただの妄想ですね。いや、願望ですかね? 軍事音痴ほど、すぐ徴兵制と言いますが。専守防衛がドグマの現状、そこら辺の兄ちゃんを徴兵して、F-35が操縦できるんですか? いずも型護衛艦の作業ができるんですか? 徴兵で雑兵を集めて、数で力押しができたのは、ナポレオン戦争の頃までです。日露戦争の頃には既に、通用しなくなっています。
だいたい日本の場合、徴兵が有効になるような陸戦になったら、制空権も制海権も奪われて、敵軍が日本本土に上陸している状態なわけですから。泥縄式に徴兵を集めて、いったい何の意味があるのか? 戦争=徴兵制=怖い という、大衆の無知につけ込んだ、オオカミ少年の戯言ですよ。もし、そんな状態になったら、日本に必要なのは徴兵ではなく、ゲリラ戦での徹底抗戦でしょうね。予備役と各地の警察組織が協力して、山岳部に逃げ込んでのゲリラ戦。
■経済政策も砂上の楼閣■
もう、あとは妄想を前提にして、さらに妄想を重ねる、ワンダーランド、「もちろん、最初は全て国債発行で賄うが、早晩これは行き詰まる。すでに金利が上がり始めているのは、それに対する警鐘なのだが、そんなことにはお構いなしという政策が続くだろう。」とか。根拠が何もありませんね。コレって、古賀氏の願望だろうし、立憲共産レ新社民が政権を取ったら、こういう政策をやる可能性が高いということです。国債乱発して、ロクでもない経済政策しか持っていません、という告白。
軍事音痴だからこそ、徴兵制に過剰な期待を持ってしまい、「よくわからないが、徴兵制を復活させれば敵国に勝てる(はず)!」ってやらかす可能性が高いんですから。こういうバカバカしい徴兵復活論や経済政策なども、通用するのは年金生活者など、インターネットの世界で情報を広く収集できない人たちぐらいでしょう。団塊の世代のほとんどが鬼籍に入るであろう10年後には、こんなお花畑政策論がまかり通っていたと、呆れられるだけでしょうね。東大から官僚になった人間ですら、このレベルだったという証拠になるでしょう。戦前の政治家や官僚を、笑っていられません。
◉…▲▼▲インフォメーション▲▼▲…◉
noteの内容が気に入った方は、サポートでの投げ銭をお願いします。
あるいは、下記リンクの拙著&共著などをお買い上げくださいませ。
そのお気持ちが、note執筆の励みになります。
MANZEMI文章表現講座① ニュアンスを伝える・感じる・創る
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ
売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ