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創価学会と共産党の時代の終焉?
◉宗教学者の島田裕巳先生による、なかなかに刺激的な分析です。強い岩盤支持層があったハズの公明党が、711万4282票から5964415票へと、マイナス114万9867票という驚くべき数字。昭和の時代を席巻した宗教系団体系政党の、ひとつの終焉を島田先生は見たようですね。
【総選挙で惨敗…もはや歴史的役割が終わった創価学会・公明党と共産党、必然の「衰退の末路」】現代ビジネス
選挙をやるたびに議席を減らす
今回の衆議院議員選挙において、公明党は惨敗した。
32あった議席は24に減り、比例代表の得票数は596万票と600万票をわった。2022年の参議院議員選挙でも、比例代表では618万票だったから、今回の結果は十分に予想されたことである。
公明党が惨敗したのは、連立を組む自民党に裏金問題が生じ、逆風にさらされたからだともされるが、何よりもっとも大きな原因は、支持母体である創価学会の衰退である。
創価学会の衰退は、これからも続いていく。したがって、選挙をやるたびに公明党は議席を減らしていくことになるはずだ。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、黄昏の風景です。
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■二大宗教団体?■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。先の衆議院選挙、マスコミは自民大敗と喜んでいましたが、比例の票を見ると、自民党が減らした票は立憲民主党には流れておらず、前回より7万2127票ほどの増加にとどまり。359万9038票を上乗せした国民民主党に、主に票が流れ。それ以上に、共産党が票を大きく減らしているんですよね。80万3110票。このnoteでは繰り返し書いていますが、共産党もまた、一種の宗教団体なんですよね。浅学な人は、「無神論の共産党が宗教団体? 何を言ってるんだ」と言ってきますが。いいえ、共産党は紛うことなき、一神教系の宗教団体です。詳しくは、下記noteを参照してください。
仏教系の創価学会と公明党、ユダヤ・キリスト教系の共産党という、戦後の昭和を席巻した二大宗教系団体。その両者が、大きく票を落とす。これは自分にとっても大きな驚きではありました。でも、創価学会は毀誉褒貶はあれど一代のカリスマであった池田大作名誉会長の死が公表され。共産党は志位和夫体制から田村智子氏へのバトンタッチというか、不破哲三後の院政に入ったわけですが。除名連発で、分裂とまでは行きませんが、被主流派による不満が、鬱積している感じです。不破哲三氏も94歳、池田大作氏より2歳年下なだけですから。戦後の昭和が、終わろうとしています。
■カリスマ亡き後■
自分は、短すぎた大正時代と、戦前の昭和がセットであって、戦後の昭和がほんとうの意味での昭和だと思っています。明治が45年、大正と戦前で35年、戦後昭和が43年、平成が31年と考えると、バランスが良いですね。戦後の昭和は、日本市場でもめったにない、グレート・リセット。たぶん、壬申の乱・承久の乱・関ヶ原の戦い・明治維新・昭和の敗戦が、日本史上に残るグレートリセットでしょう。五大グレート・リセット。白村江の戦いの敗北と、元寇を加えて、七大グレート・リセットとしても良いのでしょうけれども。ハッキリ言えば、白村江の戦いと元冦は、対外戦争でしたが、首都と国内の主要都市が焼け野原にされ、原爆まで落とされた第二次大戦は、まさに国が滅びかけた超グレート・リセット。
創価学会にとって、今回の衆院選は、長年創価学会を率いてきた池田大作氏が昨年11月に亡くなってからはじめての国政選挙だった。池田氏が亡くなった直後には、次の国政選挙は「弔い合戦」になり、創価学会の会員は総力を上げて選挙戦に臨むはずだと言われたが、実際にはそうはならなかった。
その大混乱の中で、共産党や創価学会といった、旧来の価値観とは異なる宗教が台頭してきたわけですが。平成の30年を経て、令和の夜にそれらの水防が見えたのは、時代だなと思います。とはいえ、創価学会と共産党では、その意味合いがだいぶ違いますけれどね。創価学会は、宗教としての土台が大きく。宗教でありながら、思想のフリをしている共産主義とは、大きく異なります。ある意味でカリスマ亡き後の、穏やかな中道系宗教として、創価学会は変化していくでしょう。戦前に弾圧された大本教などと同じで、出口王仁三郎というカリスマの個性は、受け継げない。創価学会は、黄昏るといっても、2位から10位の宗教団体を併せたよりもなお、巨大ですから。教団内部で、経済が回っていきますしね。
■新宗教の終わり■
でも、ボランティアの赤旗で利益を出し、著作物で豪邸を建てた不破哲三氏などの〝宗教団体内部の内需〟は、かなり限界に来ているようで。少子高齢化の時代、それはすべてのジャンルにしても、そうなのですが。ただ、資本家による労働者の搾取を糾弾した共産主義思想を掲げる政党が、党員から搾取する構造になったのは、皮肉ですが。在特会のカウンターとして生まれたしばきたいが、在特会のお散歩そっくりの威嚇行為をやっているのですから、馬蹄形理論ですね。創価学会はもともと、互助的な組織でしたから。池田大作氏亡き後は、その部分がより強化されて、生き残るのですが。宗教なのに宗教の体裁のを取っていない共産党は、厳しそうです。
創価学会は全国で会員の数を伸ばしたが、東日本では立正佼成会が、西日本ではPL教団が最大のライバルだった。この二つの教団も戦後に巨大教団へと発展した。現在、立正佼成会も創価学会と同様にかなり会員を減らしているが、もっとも深刻なのはPL教団である。
PLも、かつての野球部の活躍は今は昔、教団自体がかなり迷走しているようですが。共産党はむしろ、コチラの近い形で、衰亡する気がします。強烈なカリスマが出た後、二代目はどうすべきか? これはたぶん、徳川秀忠のような、凡庸そうだが律儀な二代目、が必要なのでしょう。織田信長も豊臣秀吉も、一代の英雄ではありましたが、その後が続かない。それは、流刑のみから天下人になった源頼朝もそうで、身内で殺し合った結果、清和源氏嫡流は三代で滅びてしまったわけで。家康は、そこらへんの部分がわかっていたので、自分が将軍になってもさっさと退き、大御所として息子の秀忠の後見にと、10年以上を費やしたわけで。でも、共産党はどうか?
■二世問題の行方■
幕末から明治のグレート・リセットの時期にも、数多くの新興宗教が生まれ。最初は、教祖のカリスマ性で引っ張っていっても、二代目問題が出てくるんですよね。共産党やそれに近しい人を見ていると、宗教二世問題と同じ問題を抱えています。ただ、宗教二世と違って、インテリを自認していた共産党の場合、東大生などからは見放され、ある意味で宗教二世の過激な人たちに近い人材しか、新規に入ってこないようで。そうでない人たちは、れいわ新選組や参政党、日本保守党が吸収している感じで。公明党・共産党・社民党の、事実上の宗教団体が黄昏を迎えているのは、時代の必然であり。グレートではないけれどリセット時代に、備えている感じも。
つまり、創価学会という組織は、1950年代半ばから70年くらいまでの時代に入会した会員が多数を占めていた。そうした世代が高齢化し、あるいは亡くなることで、会員が減り続けるという状況が生まれたのだ。
創価学会では、その信仰を会員の子どもや孫へ伝えていくために相当な努力を重ね、ある程度は成功した。これは、他の新宗教ではできなかったことである。だが、信仰の熱量となると、2世や3世以降の会員では、自ら入会した1世にはどうしても劣る。それも、創価学会の衰退に歯止めがかからない要因になっている。
明治期の新興宗教って、実は江戸時代末期に誕生していることが多いんですよね。時代の変化を本能的に感じるのか、宗教家は一歩先んじて動き出しますね。でも、そうやって大きくなった宗教団体は、最終的には穏やかで穏当な、古来の宗教のスタイルに近づいていくんですよね。共産党はもう、10年後には社民党のようになっているでしょうし。社民党は消滅して。それに変わりる、新たな宗教系政党が生まれるか、自分にはわかりませんが。オウム真理教も幸福の科学も、あんがい力を伸ばせられなかったので、そういうものなのかもしれませんね。
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