共産党対朝日新聞
◉共産党が、その独裁的な体質をむき出しにしてしまった、党員除名問題に対して……朝日新聞が社説で苦言を呈する事態に。さすがの朝日新聞も、共産党のあまりの独善的な上意下達ぶりに呆れて、あるいはあまりの批判ぶりに慌てて、批判のポーズをとったのか? しかし、この件に共産党と志位和夫委員長は大反発、思わぬ場外乱闘に発展してしまっています。場外乱闘というより、内ゲバ?
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■日本共産党の反応■
朝日新聞の批判自体は、そこそこオーソドックスです。朝日新聞にしては、多少踏み込んでいますが。松竹伸幸氏自体は、割と過激な言説もあって、個人的には安易に褒めるのは、躊躇する人物です。党首公選制の提案自体がそもそも、本島内でのイニシアチブを取るための内ゲバっぽい面もあるようで。公選制の提案自体は、とてもまともな提案なんですが。そして朝日新聞の社説に対して共産党は、YouTubeの動画で反論を加えています。
「一般の党員や党所属の地方議員らが、どう受け止めるのかは、わからない」と朝日新聞は書きますが、気持ち悪いぐらいに、党と委員長の言うことが正しいと、全体主義ぶりを発揮しています。また、「これまで共産党の政策や活動に理解や共感を示してきた、党員以外の有権者や知識人の心が離れるなら、党勢は細るばかりだと思い知るべきだ。」の苦言も、若い人ほどとっくに共産党を見放していて、そもそも知識人は共産党を支持しません。二流のインテリはともかく。
■読売新聞の反応■
この件に関して、読売新聞は高みの見物です。もともと保守系の新聞社ですし、リベラル界隈でのこういった内ゲバは大歓迎でしょう。朝日新聞と共産党の醜い争いがこのままズルズルと続き、結果的に共産党の問題点も朝日新聞の問題点も、両方とも露わになればそれがベストですから。生地自体は短めですが、割とポイントになる部分のところをきっちり報じていて、自分の所に矛先が飛び火しないようにしつつも、巧い煽りです。
「乱暴な介入であり干渉であり攻撃だ」って、志位和夫委員長の言葉、朝日新聞は自社の意見を表明しているだけで、それが干渉とか攻撃であるはずもなく。この程度に猛批判でオタオタして過剰反応し、強い言葉を遣う時点で共産党にとってこの批判が、かなり痛いところをついてきたというのが間接的に分かりますね。
■産経新聞の反応■
自分が小学生の頃は読売新聞って、中国共産党を支持していて台湾からは撤退、リベラル寄りだったんですよね。昔から一貫して保守系で、他の新聞が北京支局設立の餌に喰らいついても、筋を通した新聞です。まぁ、オカルト大好きな、ダメダメな部分も多々ありますが。長年、朝日新聞批判を繰り返してきた産経新聞ですが。そのため、上記の動画の中で朝日新聞ではなく産経新聞と言い間違っており、なかなか楽しい展開になっております。
産経新聞も、共産党の過剰反応を批判していないわけではないんですが。よく言われるように、左翼の敵は右翼ではなく、同じ左翼の別セクトという面があります。親近憎悪ってやつですね。「あっ、ごめんなさい、産経新聞、たいへん失礼いたしました。産経新聞はそういうことをやっておりません。朝日だけだ、これをやったのは。」って志位和夫委員長の言葉、産経新聞としては嬉しくて嬉しくて、しょうがなさそうな感じでしょうね。
■これは信仰の問題■
このノートの常連さんならば、もう耳にタコでしょうけれど、共産主義思想というのは宗教です。キリスト教に改宗したユダヤ人の家計という、宗教コンプレックスを持つカール・マルクスが、ダーウィンの進化論に影響を受けて本人は科学的な学説を提案したつもりだったようですが。実際にやったのは、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想を、無意識に焼き直してしまったわけで。これは最後の審判で異教徒は皆殺し、信者のみが至福1000年の神の王国に入れるという思想。
どんな善人でも、異教徒は地獄に落ち。どんな悪人でも信者は救われる。この考えがルーツのユダヤ教のベースにあるから、救われる人間は最初から神によって選ばれている、という予定説が教義にあるわけです。選民思想ならぬ選宗教思想。これを焼き直した共産主義思想は当然ながら、自分たちだけが正しくて、自分たちだけが救われるという独善的な思想に、帰着します。共産主義と民主主義はそもそも、相容れないのです。
■滅びの刻は近づいた■
それが宗教である以上、教祖や聖典、あるいは神の代理人たる教皇は、絶対的な存在で。その言葉に異論反論は許されないわけです。今回の志位和夫委員長の過剰反応も、民主主義とか共産党のシステムとか、そんなレベルの話ではなく。おまえは地上における神の代理人たるローマ教皇ではなく、ただの人間だと指摘したようなものですから。教皇と信者の紐帯に、ナイフを突きつけたようなものだから、こんなに怒っているわけです。
一般社団法人Colabo問題と、それに連なるWBPCの問題が、ネットでは大きな話題になっている最中。Twitter社をイーロン・マスク氏が買収して、次々と改革の手を打ち。Colaboに賛同していた神戸の牧師が、覚醒剤取締法違反で逮捕され。そして党首公選制の問題で、朝日新聞と共産党が対立する。昨年の、ロシア連邦軍のウクライナ侵攻と、安倍晋三元内閣総理大臣の暗殺という大事件が重なってから。
日本もいよいよ戦後の総決算に張り出したような予感がします。どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ