トーチュウ廃刊と東京新聞
◉トーチュウこと東京中日スポーツが、年内で廃刊するとか。サラリーマン時代、自分は日刊スポーツ、先輩はスポニチ、みたいな形でバラバラに購入して、回し読みしていましたから。F-1とドラゴンズファンの先輩はトーチュウでした。中部地方最大のブロック紙・中日新聞は、関東圏進出を目指して、1967年(昭和42年)に東京新聞社の中部日本新聞社への事業譲渡を受け、本格進出。トーチュウは中日スポーツの関東版として、1970年創刊。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■斜陽の新聞業界■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。もう新聞業界は斜陽で、15年後には新聞は消滅するという予想もあります。もちろん、その前に、経営自体が成り立たなくなって、ワラワラと廃刊するところが出るので、10年後の2034年にはなくなっている可能性も。新聞社は数十万部、数百万部の部数を前提に、経営が設計されていますから。もちろん、どこかで下げ止めて、低値安定するでしょう。でも、全国紙は読売新聞のみで、しかも部数は100万部台になる可能性が。他は全部がブロック紙、何紙かは廃刊かウェブ移行なんてことも、充分にあるでしょう。
部数的には、
・スポーツニッポン(スポニチ)
・日刊スポーツ
・スポーツ報知
・東京スポーツ(中京スポーツ大阪スポーツ・九州スポーツを含む)
・サンケイスポーツ
・デイリースポーツ
が主要スポーツ紙。どこも、部数的には減っていますが、宅配に頼っていない分、健全とは言えますが。2025年にスポーツ紙の廃刊ラッシュが起きるかも……という予測もあります。上位3社間でしか、生き残れない可能性はありますね。新たなマネタイズの可能性はあるのか?
■東京新聞夕刊も■
そして東京新聞も、23区以外は夕刊が廃刊へ。しかし、これは一時凌ぎの措置。23区も早晩、廃刊になるでしょう。朝日新聞と毎日新聞という左派系全国紙に比較して、関東圏のブロック紙である東京新聞は、もっとも左重心の新聞と言えます。望月衣塑子記者を看板に、かなり過激な紙面づくりに出たのですが。残念ながら、そこにブルーオーシャンはなかったようです。朝日新聞や毎日新聞の部数減は、紙面の右傾化を嫌った読者離れ……なんてことはなく。単に新聞という媒体自体が、時代に見捨てられているだけかと。そんなのは、わかりきっていたことなんですけどね。
望月衣塑子記者も、オンラインメディアであるArc Timesにも所属し、そちらの活動に力を入れていますね。沈みかけた船からネズミが……いやいや、邪推です邪推。しかし、スポーツ新聞部門が廃刊となれば、リストラしても一部の記者は残るでしょうし、経営的にはますます苦しくなるでしょう。東京新聞も曲がり角。朝刊が37万2184部で夕刊が11万0476部(2023年7~12月平均)と、かなり厳しく。これも、業界おなじみの押し紙もあり、朝刊は実部数は25万部程度の可能性が。20万部を切ったら、廃刊へのカウントダウンでしょう。
■生き残る地方紙■
東京新聞の左傾化路線も、2022年のウクライナ侵攻で、失敗が明らかに。大衆はしょせん、深い考えもなくその時の上司絵でコロコロ変わるので、「憲法9条がある国に、攻め込む外国などあるはずがない!」なんて、お花畑平和論は、一瞬で防衛費増額に賛成へ。そして、憲法改正も、賛成が反対を上回り、さらにダブルスコア近くへ。百日の説法屁ひとつ、戦後77年のお花畑平和論ウクライナ侵攻ひとつ。まぁ、望月衣塑子記者とか、適当なところでフリーランスになり、政治評論家とかいう肩書でテレビに出まくり、あるタイミングで野党から参議院選挙で出馬でしょうかね。第二の蓮舫議員へまっしぐら?
親会社の中日新聞は、愛知・岐阜・三重の東海3県を中心に計7県で約180万部を発行しています。こちらは、ブロック紙の雄として、全国紙よりもしぶとく生き残るでしょう。将来的には、東京と大阪で熾烈な闘いをする朝日読売毎日産経日経よりも、中日新聞や西日本新聞、河北新報などが生き残るかもしれません。というか、全国紙という存在が、そもそも歪で。新聞は地元に密着した、地方紙が主力であるべきなんですよね。そういう意味では、地方紙は地元のテレビ局やラジオ局の運営などもあり、あんがい生き残るのかもしれませんが。
団塊の世代が奇跡に入る今後10年で、テレビや新聞など旧メディアの影響力は、大きく減じるでしょう。そこに、どんな新たな切る道を見いだせるか? 自分ら物書きも含めて、激動と変化の時代に入りますので、人ごとではないんですけどね。
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